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「健気だねえ。んとに、ロクの話ししてんときはわかりやすく雌の顔してんだもんなあ。」
マチルダに追い出されるように店を出た。ミツはマチの服を握りしめるようにして、とぼとぼと歩く。
もう夜も深まる良い時分だ。今までこんなに夜ふかしをしてまで飲むことをしたことがないので、すこしだけ悪いことをしている気になる。
長い尻尾をかかえるように、めそめそしている。まさか己が泣上戸だなんてしるはめになるとは。
「で、ミツが渡したささやかな贈り物の感想がなんだって?」
「ありがとう、でおしまい」
「そら気持ちを刺繍に込めたって伝わんねえだろ~!! なにそれ、深窓の乙女と文通でもしてるのか!!」
「う、うるさいうるさいっ!! で、でも受け取ってくれたんだ。巾着だって使ってくれてるし……こ、この間だってそこからお菓子出して僕にくれたもん!」
いやお母さんかよ! マチの言葉に、お母さんじゃないもん! と返すのが精一杯であった。
夜は寒い。隣のマチも、両手で己を抱きしめるようにして歩いている。
活気のあった通りは光を絞り、店じまいの準備を始めている。あと数時間もすれば、ミツも開店の準備を始めなくてはいけない。
「僕もロクさんのぬいぐるみがほしいよぅ、どうやったら特別になれるかな」
「俺が知りたいよ!! せっかく惚れ薬の効果があるか検証できると思ったのに!!」
「いっそ、自分でたべちゃおっかな……そんでロクさんにあって、勇気を物理的に出してみるとか……」
そんなこと言って、ロクにあう前に別の人を視界に収めたらおわりだろうが。
わかった上での冗談は、やけくそまじりだ。鼻の頭が赤いのは、夜の寒さだけが理由ではない。
「酔っぱらい! いつまでもめそめそしてるな! 俺はもうお前の強力なんかしな……」
ぷん! と尻尾を引き伸ばすように、酔ったマチが憤慨する。
夜空に突き上げるように飛ばされた腕は降ろされること無く、マチは難しい顔をして動きを止めた。
「マチ?」
「シッ……、なんか聞こえる」
「ええ?」
難しい顔をして、マチがミツを手で制す。警戒をするように耳を前に向けると、辺りに目配せをした。
一体、なんだというのだ。ミツが思わずマチの服を握ると、がしりと肩を抱き寄せられた。
「うっ」
「ヤバそうな匂いがするっ、こっち!」
「うぇえ!?」
ミツの身体を押すように、マチは大慌てで民家の影に身を潜めた。積み重ねられた木箱をずらすようにして目張りをする。二人して縮こまるように息を殺すと、僅かな木箱の隙間から様子を窺った。
「ったく、お前が安く買い叩くヘマをしなきゃ、こんな事にならなかったんだ!!」
「す、すみません! でもにいやんが言ったじゃないですか! どうせジャンク品だから捌けってえ!!」
「お前俺のせいにするってのかァ!? はやくドラ猫捕まえろバッシュ!! 一滴でも使ってたら、身売りにでも出してやる!! お前が売ったのは惚れ薬じゃねえ!! 兵士にバレたら俺らは捕まるだろうがァ!!」
「すみません!! すみません!!」
トカゲ獣人だろうか。二人組の男は、ひどく慌てた様子で通りを駆けていく。
ミツとマチは、身を寄せ合ったままその様子を静かに見つめていた。揃って心臓に嫌な負荷をかけながら、マチに至っては肌色を真っ白にして絶句していた。
足音が遠のいて、罵声が聞こえなくなった。男達が去ったあとも、しばらくは立ち上がることができなかった。
酔いはすっかりと冷めて、漸く動けるようになる頃には、随分と体が冷えていた。
「ま、マチ……」
「う、うそ。俺、だって露店で買っただけだよ!? ジョークグッズだからって、あ、あいつから!!」
「おち、おお、落ち着いて!! きっとあいつら戻って来ちゃうかもしれないから、と、とりあえず僕の家に行こ!!」
顔色の悪いマチの手を引いて、ミツが立ち上がる。あの二人組が言う薬が何なのかはわからなかったが、きっと普通の人が使うものではないのだろう。
ミツは頭が真っ白になりながら、足音を潜めるように民家の隙間を抜ける。
二人は急かされるようにミツの店を目指した。途中、何度も背後を振り返る。大丈夫だ、男二人は反対側へと消えていった。だから、戻ってくるわけがない。
店が見えて、そのまま慌ただしく中に入った。ガチャンと音を立てて扉を締めて、鍵を掛ける。そのまま二人して背を扉に押し付けると、ヘナヘナと座り込んだ。
まだ心臓がバクバク解いている。思いもよらない事態が起きて、泣きたくないのに涙が出てきた。じわじわと瞳に涙を溜めたミツが、膝を抱えるように丸くなれば、隣のマチもまた泣きそうな顔でミツを見た。
「お、俺見つかったら殺されちゃうの⁉︎」
「ぼ、僕はロクさんに酷いことをしそうに……っ」
二人して顔を見合わせて、喉を震わせる。風が吹いて、かたりと物音がするだけで身を跳ねさせるほどだ。
ミツは、きっと顔を知られていない。しかしマチは違う。惚れ薬をミツのために購入してしまったから、顔が割れている。兵士にお願いして、マチを守ってもらうのがいいのだろうか。しかし、それをすると悪気のなかったマチまで捕まってしまうんじゃないだろうか。まとまらない考えに、涙が我慢できなくなる。ミツが嗚咽を漏らせば、マチも釣られるように泣き出した。
二人して小さな体を抱き合って、ミャアミャアキュウキュウ。互いに誰へ向けて謝っているのかわからなくなるほどごめんなさいを言い合って。
そうしてようやく涙が収まる頃には、二人して疲れた顔で膝を突き合わせていた。
「ぼ、僕の家に匿うから……、マチは外に出ないほうがいいと思う……」
「でも、そんなことしたらミツも危ないんじゃ……」
「僕はこのことを兵士さんのとこにいって伝えてくるから! き、きっとあの小瓶を持っていけば信じてくれると思う。捕まっちゃうかもしれないけど、それでも怯えて過ごすよりは絶対にいいよ」
「ご、ごめん、お、俺が変なの買っちゃったから……み、ミツまで巻き込んで……っ」
「本当だよ馬鹿‼︎ だ、だけど僕達親友じゃないか‼︎ 幸いクッキーだってロクさんには渡さなかった。誰も危険な目には合わせてないからっ」
だから、捕まってもきちんと話せば重い罪にはならないはずだ。本当は一人で体の大きな兵士がいるところには行きたくない。怖いからだ。だけど、ミツが頑張らなくちゃ、マチはもっと怖い目にある。
小さな手で拳を作る。ゴシゴシと涙を拭うと、ミツは情けない顔でウンと大きく頷いたのであった。
マチルダに追い出されるように店を出た。ミツはマチの服を握りしめるようにして、とぼとぼと歩く。
もう夜も深まる良い時分だ。今までこんなに夜ふかしをしてまで飲むことをしたことがないので、すこしだけ悪いことをしている気になる。
長い尻尾をかかえるように、めそめそしている。まさか己が泣上戸だなんてしるはめになるとは。
「で、ミツが渡したささやかな贈り物の感想がなんだって?」
「ありがとう、でおしまい」
「そら気持ちを刺繍に込めたって伝わんねえだろ~!! なにそれ、深窓の乙女と文通でもしてるのか!!」
「う、うるさいうるさいっ!! で、でも受け取ってくれたんだ。巾着だって使ってくれてるし……こ、この間だってそこからお菓子出して僕にくれたもん!」
いやお母さんかよ! マチの言葉に、お母さんじゃないもん! と返すのが精一杯であった。
夜は寒い。隣のマチも、両手で己を抱きしめるようにして歩いている。
活気のあった通りは光を絞り、店じまいの準備を始めている。あと数時間もすれば、ミツも開店の準備を始めなくてはいけない。
「僕もロクさんのぬいぐるみがほしいよぅ、どうやったら特別になれるかな」
「俺が知りたいよ!! せっかく惚れ薬の効果があるか検証できると思ったのに!!」
「いっそ、自分でたべちゃおっかな……そんでロクさんにあって、勇気を物理的に出してみるとか……」
そんなこと言って、ロクにあう前に別の人を視界に収めたらおわりだろうが。
わかった上での冗談は、やけくそまじりだ。鼻の頭が赤いのは、夜の寒さだけが理由ではない。
「酔っぱらい! いつまでもめそめそしてるな! 俺はもうお前の強力なんかしな……」
ぷん! と尻尾を引き伸ばすように、酔ったマチが憤慨する。
夜空に突き上げるように飛ばされた腕は降ろされること無く、マチは難しい顔をして動きを止めた。
「マチ?」
「シッ……、なんか聞こえる」
「ええ?」
難しい顔をして、マチがミツを手で制す。警戒をするように耳を前に向けると、辺りに目配せをした。
一体、なんだというのだ。ミツが思わずマチの服を握ると、がしりと肩を抱き寄せられた。
「うっ」
「ヤバそうな匂いがするっ、こっち!」
「うぇえ!?」
ミツの身体を押すように、マチは大慌てで民家の影に身を潜めた。積み重ねられた木箱をずらすようにして目張りをする。二人して縮こまるように息を殺すと、僅かな木箱の隙間から様子を窺った。
「ったく、お前が安く買い叩くヘマをしなきゃ、こんな事にならなかったんだ!!」
「す、すみません! でもにいやんが言ったじゃないですか! どうせジャンク品だから捌けってえ!!」
「お前俺のせいにするってのかァ!? はやくドラ猫捕まえろバッシュ!! 一滴でも使ってたら、身売りにでも出してやる!! お前が売ったのは惚れ薬じゃねえ!! 兵士にバレたら俺らは捕まるだろうがァ!!」
「すみません!! すみません!!」
トカゲ獣人だろうか。二人組の男は、ひどく慌てた様子で通りを駆けていく。
ミツとマチは、身を寄せ合ったままその様子を静かに見つめていた。揃って心臓に嫌な負荷をかけながら、マチに至っては肌色を真っ白にして絶句していた。
足音が遠のいて、罵声が聞こえなくなった。男達が去ったあとも、しばらくは立ち上がることができなかった。
酔いはすっかりと冷めて、漸く動けるようになる頃には、随分と体が冷えていた。
「ま、マチ……」
「う、うそ。俺、だって露店で買っただけだよ!? ジョークグッズだからって、あ、あいつから!!」
「おち、おお、落ち着いて!! きっとあいつら戻って来ちゃうかもしれないから、と、とりあえず僕の家に行こ!!」
顔色の悪いマチの手を引いて、ミツが立ち上がる。あの二人組が言う薬が何なのかはわからなかったが、きっと普通の人が使うものではないのだろう。
ミツは頭が真っ白になりながら、足音を潜めるように民家の隙間を抜ける。
二人は急かされるようにミツの店を目指した。途中、何度も背後を振り返る。大丈夫だ、男二人は反対側へと消えていった。だから、戻ってくるわけがない。
店が見えて、そのまま慌ただしく中に入った。ガチャンと音を立てて扉を締めて、鍵を掛ける。そのまま二人して背を扉に押し付けると、ヘナヘナと座り込んだ。
まだ心臓がバクバク解いている。思いもよらない事態が起きて、泣きたくないのに涙が出てきた。じわじわと瞳に涙を溜めたミツが、膝を抱えるように丸くなれば、隣のマチもまた泣きそうな顔でミツを見た。
「お、俺見つかったら殺されちゃうの⁉︎」
「ぼ、僕はロクさんに酷いことをしそうに……っ」
二人して顔を見合わせて、喉を震わせる。風が吹いて、かたりと物音がするだけで身を跳ねさせるほどだ。
ミツは、きっと顔を知られていない。しかしマチは違う。惚れ薬をミツのために購入してしまったから、顔が割れている。兵士にお願いして、マチを守ってもらうのがいいのだろうか。しかし、それをすると悪気のなかったマチまで捕まってしまうんじゃないだろうか。まとまらない考えに、涙が我慢できなくなる。ミツが嗚咽を漏らせば、マチも釣られるように泣き出した。
二人して小さな体を抱き合って、ミャアミャアキュウキュウ。互いに誰へ向けて謝っているのかわからなくなるほどごめんなさいを言い合って。
そうしてようやく涙が収まる頃には、二人して疲れた顔で膝を突き合わせていた。
「ぼ、僕の家に匿うから……、マチは外に出ないほうがいいと思う……」
「でも、そんなことしたらミツも危ないんじゃ……」
「僕はこのことを兵士さんのとこにいって伝えてくるから! き、きっとあの小瓶を持っていけば信じてくれると思う。捕まっちゃうかもしれないけど、それでも怯えて過ごすよりは絶対にいいよ」
「ご、ごめん、お、俺が変なの買っちゃったから……み、ミツまで巻き込んで……っ」
「本当だよ馬鹿‼︎ だ、だけど僕達親友じゃないか‼︎ 幸いクッキーだってロクさんには渡さなかった。誰も危険な目には合わせてないからっ」
だから、捕まってもきちんと話せば重い罪にはならないはずだ。本当は一人で体の大きな兵士がいるところには行きたくない。怖いからだ。だけど、ミツが頑張らなくちゃ、マチはもっと怖い目にある。
小さな手で拳を作る。ゴシゴシと涙を拭うと、ミツは情けない顔でウンと大きく頷いたのであった。
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