月曜日の巫女

桜居かのん

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一輪の薔薇

一輪の薔薇37

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シンデレラ城まで移動すると、そこにガラス細工のお店があり中へ入る。

さすがガラス細工のお店だけあって、シンデレラのガラスの靴も置いてあり、私は藤原とは離れたところで商品を見ていた。



藤原は一体何を見ているんだろう。



気になって目線を向けたら、あっという間に気がつかれ、手でしっしっと追い払われるような態度をされたので、しかたなく私は店を出た。

お店の入り口近くでぼんやりと立っていたら、頭を小突かれ、顔を上げればここのお店の袋を持った藤原が居た。




「パレード見るんだろ?」



「そうだけど、ここで買ったの?」



「さぁな」



どうみてもここのお店の袋が増えたんだからそうだと思うけど、あくまで内緒にするらしい。

なんだかそんな事すら可愛く思えて少し笑うと、そんな私を見て藤原は不思議そうな顔をした。



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