月曜日の巫女

桜居かのん

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一輪の薔薇

一輪の薔薇36

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そんな藤原を、近くに居た女性達が見ていることに気がついた。


もう一度良く見ると、他の女性グループも完全に藤原を遠巻きに見て、何かきゃぁきゃぁと話している。




あれ?藤原って格好良かったっけ?



あれ?もしかしてモテたりするの?




うちには葛木先生という王子様がいて私もファンだったせいか、藤原をそういう目で見たことが無かった。

でも思い返せば、クラスの女子にもファンが居たわけで。

腕を組んで考えていたら、頭を叩かれた。




「痛い」




「ほら、行くぞ」




少し振り返ると、さっきまで藤原を見ていた女性達に思い切り睨まれ、驚いて慌てて前を向く。



そっか、藤原って格好いいんだ。モテるんだ。



こんな事がなければ、そんなことずっと気がつかなかったのかも知れない。

横を歩く藤原を見て、今度は急に大人の男性に見え、気恥ずかしくなった。


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