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巫女という呪
巫女という呪2
しおりを挟む「加茂君は奥のベットで寝ています。
もう少ししたら彼の関係者が迎えに来ますので安心して下さい」
先生が何か話している。
でもそれが、ただの雑音として聞こえているかのようだった。
私は起こしていた上半身を再度ベットに倒し、先生に背を向けて、頭まで毛布を被った。
「本当に・・・・・・本当にすみません・・・・・・」
葛木先生の声が震えているように聞こえる。
「あんなにも光明が暴走するなんて考えていなかったんです。
私の忠告にも一切耳を貸さず、私は途惑うばかりで何も出来ませんでした。
だけど、東雲さんなら止めてくれる、光明をまたいつものように戻してくれるとすがってしまったんです。
でも」
言葉が切れた。
私は先生の方を向く気などおきなかった。
「でも、まさかあなたまで拒絶するなんて・・・・・・。
私と光明が結果的にこんなにも東雲さんを傷つけてしまった事は、謝って済む問題だとは思っていません。
償えるとは思っていませんが、私のできる事はします。
・・・・・・寮まで送ってくれる女性の先生を呼んできますから、もう少し寝ていて下さい」
そういうとカーテンを開ける音がした。
あぁ、やっと出て行ってくれる。
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