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星海から訪れる侵略者
討伐軍会議
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「あの大きさのエネルギーシールドを中和するには複数の装置が必要になります」
「幾ついる?」
「対角線上に四つは欲しいです」
「部隊を四つに分ける必要があるな」
「まだ問題があります。この装置ができるのはあくまで中和です。しばらくすれば、シールドを再展開される可能性があります。なので、その前に……」
「シールドの発生源を叩く必要があるか」
「そうです」
「しかし、可能なのか?広すぎるぞ。手がかりなしでは見つからんぞ」
エネルギーシールドに覆われている範囲は半径数km。
彼の言う通り、発生源を特定するのは難しい。どんな形をしているのかも分からないし。
僕らが使用しているギング製のコピー品と原理は同じでも、装置が同じ形をしているとは限らないのだ。
「手がかりがゼロじゃありません。シールドの波長を調べれば、大まかな場所は分かります」
「絞れんのか?」
「申し訳ありません。もっと時間をかけて調べれば、もう少し絞れると思いますが……」
「そんな時間はなかろう」
理解が早くて助かる。話の腰を折る人もいない。
講堂にいる討伐軍の面々は秀逸だ。
「これだけの大きさのエネルギーシールドです。発生源は複数あると考えていいと思います」
「思うばかりだな」
「すいません。僕もエネルギーシールドの全てを理解しているわけじゃないので」
「すまない。そういうつもりで言ったんじゃない。我々とってあれは完全に未知の技術だ。君しか頼れる者いないのだ。続けてくれ」
対エネルギーシールドの注意点を挙げていく。
「実は気になっていることがあるんですが」
「なんだい?」
「エネルギーシールド展開にはかなりのエネルギーが必要なんです。これだけの大きさの物を展開しようとするなら、莫大なエネルギーが必要なはずです」
ずっと疑問に思ってた。
仮に僕らがこの規模のエネルギーシールドを展開するとしたら、ベース22とマイグラント、各機体のエネルギーを結集してようやくどうにかなるレベルだと思う。
「いくらZといえどもそれだけのエネルギーを賄えるとは思えません」
「ふむ。おそらくはセントラルステーションにある動力炉を使っているんだろう。あれはダァンで最新鋭にして最大規模の物だ。生み出されるエネルギー量はダァン一だ」
たしかにそれを使えばどうにかなりそうだけど、それだけで本当に足りるのかな?
Zはエネルギーシールドの他にも何か持ち込んでいるのかもしれない。
「すぐに作戦開始できるのか?」
「少し時間をください。調整が必要です。装置は元々別の目的で開発した物なんです。あっ、詳細は聞かないでください。長くなるので」
フィストの目的や仕組みを説明していたら、数時間は掛かる。
今大事なのはそこじゃない。
「どれだけ掛かる?」
「三日で終わらせて見せます」
「三日か。それだけ時間があれば、討伐軍の準備も終わるだろう」
討伐軍が進めている準備とは剣闘機の準備のことだろう。
警備軍とハンターの剣闘機は対モンスター仕様でそのままでも問題ない。
問題になるのはコロッセオの剣闘機だ。
コロッセオの剣闘機はレギュレーションに縛られている。
それでも十分強く、ゴブリンをはじめとする下位種モンスターにも負けはしない。
ただし、Z相手では分が悪すぎる。動力の変更などの仕様変更が必要になる。
現在、手が空いてるメカニック総出で換装作業を進めているらしい。
緊急事態条例レベル5が発令してから数日。
その時から作業は進められていているが、三日という短期間で終わるはずがない。
だけど、現在の作業スピードならギリギリ間に合うそうだ。
これも寅の影響らしい。
換装用のパーツは残っていたそうだ。
寅がダァンに襲来していなかったら、ダァンは終わっていたかもしれない。
寅出現時、コロッセオの剣闘機の換装完了まで一ヶ月以上の時間を要したそうだ。
Zは一ヶ月も待ってはくれない。換装完了までに滅ぼされていただろう。
「幾ついる?」
「対角線上に四つは欲しいです」
「部隊を四つに分ける必要があるな」
「まだ問題があります。この装置ができるのはあくまで中和です。しばらくすれば、シールドを再展開される可能性があります。なので、その前に……」
「シールドの発生源を叩く必要があるか」
「そうです」
「しかし、可能なのか?広すぎるぞ。手がかりなしでは見つからんぞ」
エネルギーシールドに覆われている範囲は半径数km。
彼の言う通り、発生源を特定するのは難しい。どんな形をしているのかも分からないし。
僕らが使用しているギング製のコピー品と原理は同じでも、装置が同じ形をしているとは限らないのだ。
「手がかりがゼロじゃありません。シールドの波長を調べれば、大まかな場所は分かります」
「絞れんのか?」
「申し訳ありません。もっと時間をかけて調べれば、もう少し絞れると思いますが……」
「そんな時間はなかろう」
理解が早くて助かる。話の腰を折る人もいない。
講堂にいる討伐軍の面々は秀逸だ。
「これだけの大きさのエネルギーシールドです。発生源は複数あると考えていいと思います」
「思うばかりだな」
「すいません。僕もエネルギーシールドの全てを理解しているわけじゃないので」
「すまない。そういうつもりで言ったんじゃない。我々とってあれは完全に未知の技術だ。君しか頼れる者いないのだ。続けてくれ」
対エネルギーシールドの注意点を挙げていく。
「実は気になっていることがあるんですが」
「なんだい?」
「エネルギーシールド展開にはかなりのエネルギーが必要なんです。これだけの大きさの物を展開しようとするなら、莫大なエネルギーが必要なはずです」
ずっと疑問に思ってた。
仮に僕らがこの規模のエネルギーシールドを展開するとしたら、ベース22とマイグラント、各機体のエネルギーを結集してようやくどうにかなるレベルだと思う。
「いくらZといえどもそれだけのエネルギーを賄えるとは思えません」
「ふむ。おそらくはセントラルステーションにある動力炉を使っているんだろう。あれはダァンで最新鋭にして最大規模の物だ。生み出されるエネルギー量はダァン一だ」
たしかにそれを使えばどうにかなりそうだけど、それだけで本当に足りるのかな?
Zはエネルギーシールドの他にも何か持ち込んでいるのかもしれない。
「すぐに作戦開始できるのか?」
「少し時間をください。調整が必要です。装置は元々別の目的で開発した物なんです。あっ、詳細は聞かないでください。長くなるので」
フィストの目的や仕組みを説明していたら、数時間は掛かる。
今大事なのはそこじゃない。
「どれだけ掛かる?」
「三日で終わらせて見せます」
「三日か。それだけ時間があれば、討伐軍の準備も終わるだろう」
討伐軍が進めている準備とは剣闘機の準備のことだろう。
警備軍とハンターの剣闘機は対モンスター仕様でそのままでも問題ない。
問題になるのはコロッセオの剣闘機だ。
コロッセオの剣闘機はレギュレーションに縛られている。
それでも十分強く、ゴブリンをはじめとする下位種モンスターにも負けはしない。
ただし、Z相手では分が悪すぎる。動力の変更などの仕様変更が必要になる。
現在、手が空いてるメカニック総出で換装作業を進めているらしい。
緊急事態条例レベル5が発令してから数日。
その時から作業は進められていているが、三日という短期間で終わるはずがない。
だけど、現在の作業スピードならギリギリ間に合うそうだ。
これも寅の影響らしい。
換装用のパーツは残っていたそうだ。
寅がダァンに襲来していなかったら、ダァンは終わっていたかもしれない。
寅出現時、コロッセオの剣闘機の換装完了まで一ヶ月以上の時間を要したそうだ。
Zは一ヶ月も待ってはくれない。換装完了までに滅ぼされていただろう。
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