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滅びし水晶の惑星
水晶排除
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この森もAGラッパが墜落した森と負けないぐらい広い。
この広い森の中からロボットの場所を探すのは困難だが、ウラノスがロボットまでの道しるべを残していた。
水晶の木にナイフで矢印を描いてくれていたのだ。
矢印を頼りに進むことで、ロボットまで迷うことなく辿り着くことができた。
巨大な水晶にロボットが入っている。
流線型のフォルムはどこの星の機体にも似ていない。
こんなロボットは見たことがなかった。
ロボットを閉じ込めている水晶を入れると、20mはある。
この大きさでは降下艇に積み込むことは不可能だろう。
どうにかして中身を取り出す必要がある。
「どうやって取り出すんだ?」
「勿論、壊すんだよ!」
拳を握り、水晶を殴りつけた。
森の中に轟音が響き渡った。
「……そんな馬鹿な」
ジルコニアの全力で殴ったはずなのに、水晶にヒビしか入っていない。
この水晶の硬度は普通の水晶を遥かに上回っていた。
これを取り出すのは時間が掛かりそうだ。
丁寧に発掘するべきなんだろうけど、ここは安全な場所じゃない。
多少手荒になったとしても、急いだ方が良い。
一発ではヒビしか入らなかったが、何度も打撃を繰り返したことで小さな穴を作ることができた。
その穴に爆弾を詰め、爆風が逃げないように、粘土で穴を閉じる。
「離れて!」
ノロミオさんが離れるのを確認してから、爆弾を起爆した。
爆弾でも水晶を破壊することで出来なかったが、ヒビは大きくなっている。
これを繰り返せば、水晶を全部排除できるだろう。
本格的に水晶の排除作業に入る前に、やっておかなければならないことが沢山ある。
一つ目はログアウト場所の確保だ。
このペースで排除していくと、水晶の排除には数日を要する。
ログアウトの度にいちいち降下艇まで戻るのは時間の無駄だ。
安全にログアウトできる拠点をここに作成する。
こんなこともあろうかと、キャンプセットを持ち込んでおいた。
テントではなく、プレハブのような簡易住居だ。
組立もパーツを組み合わせるだけなので、誰でも簡単にできる。
簡易住居の組み立てをノロミオさんに任せ、僕は次の作業に移った。
降下艇の着陸地点の作成だ。
無人調査機の墜落場所やAGラッパの墜落の衝撃で木々が倒れていたおかげで着陸が可能だったが、ここは木々が密集しており、降下艇では着陸できない。
降下艇が着陸するように整地する必要があった。
まずは木々を赤樹騎剣で伐採する。
切り倒した木はBSゴルゴンの時みたいにモンスターの侵入を防ぐバリケードとして再利用する。
それだけじゃ不十分だから、フェンスも設置する。これもキャンプセットの一つだ。
フェンスには高圧電流が流れているから、モンスターも近づけないはずだ。
着陸地点は広めに作っておいた。
僕ならこの半分のスペースでも着陸できるけど、今回運転するのはウラノスだ。
通常の飛行はオートパイロットの補助があるから簡単だけど、着陸操作は少し難しい。
彼のために少しでも着陸しやすいように地形を整えた。
爆弾とハンマーとパンチの打撃、赤樹騎剣の斬撃を駆使することで、ロボット前面の水晶の大半は排除できた。
さらにクリスタルゾンビ討伐と水晶排除が重なったことで格闘補助のレベルが2に上がっている。
もう少しでロボットに手が届く。
ここからはロボットを壊さないよう爆弾を使わずに打撃だけで排除する。ハンマーも怖いからやめておいた。
AGラッパの解体は終わったようで、降下艇が先ほど到着した。
水晶の排除が完了したら、すぐにでも積み込むことが可能だ。
その後も排除作業を続け、ようやくロボットに手が届いた。
まずはコックピットを探す。動かせそうなら、自分から降下艇に乗ってもらう。
「普通ならここにコックピットがあるんだけど」
ファルシュやAG、二脚戦車など大半のロボットは胸部にコックピットがある。
これもそれに当てはまるかは不明だが、開かないかと思い、胸部を軽く叩いてみる。
「やっぱり開かないよね」
叩いたぐらいでコックピットが開くのなら、それは欠陥品だろう。
このロボット、どこにも乗り込めそうな箇所がない。
装甲に切れ目がなく、ハッチらしき場所が見当たらないのだ。
途方に暮れていると、クックが僕の傍までやってきた。
「クックッ!」
「どうしたの?」
羽で地面に絵を描いている。
「上手いね」
「クックドゥ!」
羽を巧みに使いこなすことで描かれたそれはレガロ博士の本に描かれていた挿絵の数倍は上手い。
鶏に負けるなんて。
その絵は人間とこのロボットを表していた。
クックはこのロボットのことを知っているらしい。
この広い森の中からロボットの場所を探すのは困難だが、ウラノスがロボットまでの道しるべを残していた。
水晶の木にナイフで矢印を描いてくれていたのだ。
矢印を頼りに進むことで、ロボットまで迷うことなく辿り着くことができた。
巨大な水晶にロボットが入っている。
流線型のフォルムはどこの星の機体にも似ていない。
こんなロボットは見たことがなかった。
ロボットを閉じ込めている水晶を入れると、20mはある。
この大きさでは降下艇に積み込むことは不可能だろう。
どうにかして中身を取り出す必要がある。
「どうやって取り出すんだ?」
「勿論、壊すんだよ!」
拳を握り、水晶を殴りつけた。
森の中に轟音が響き渡った。
「……そんな馬鹿な」
ジルコニアの全力で殴ったはずなのに、水晶にヒビしか入っていない。
この水晶の硬度は普通の水晶を遥かに上回っていた。
これを取り出すのは時間が掛かりそうだ。
丁寧に発掘するべきなんだろうけど、ここは安全な場所じゃない。
多少手荒になったとしても、急いだ方が良い。
一発ではヒビしか入らなかったが、何度も打撃を繰り返したことで小さな穴を作ることができた。
その穴に爆弾を詰め、爆風が逃げないように、粘土で穴を閉じる。
「離れて!」
ノロミオさんが離れるのを確認してから、爆弾を起爆した。
爆弾でも水晶を破壊することで出来なかったが、ヒビは大きくなっている。
これを繰り返せば、水晶を全部排除できるだろう。
本格的に水晶の排除作業に入る前に、やっておかなければならないことが沢山ある。
一つ目はログアウト場所の確保だ。
このペースで排除していくと、水晶の排除には数日を要する。
ログアウトの度にいちいち降下艇まで戻るのは時間の無駄だ。
安全にログアウトできる拠点をここに作成する。
こんなこともあろうかと、キャンプセットを持ち込んでおいた。
テントではなく、プレハブのような簡易住居だ。
組立もパーツを組み合わせるだけなので、誰でも簡単にできる。
簡易住居の組み立てをノロミオさんに任せ、僕は次の作業に移った。
降下艇の着陸地点の作成だ。
無人調査機の墜落場所やAGラッパの墜落の衝撃で木々が倒れていたおかげで着陸が可能だったが、ここは木々が密集しており、降下艇では着陸できない。
降下艇が着陸するように整地する必要があった。
まずは木々を赤樹騎剣で伐採する。
切り倒した木はBSゴルゴンの時みたいにモンスターの侵入を防ぐバリケードとして再利用する。
それだけじゃ不十分だから、フェンスも設置する。これもキャンプセットの一つだ。
フェンスには高圧電流が流れているから、モンスターも近づけないはずだ。
着陸地点は広めに作っておいた。
僕ならこの半分のスペースでも着陸できるけど、今回運転するのはウラノスだ。
通常の飛行はオートパイロットの補助があるから簡単だけど、着陸操作は少し難しい。
彼のために少しでも着陸しやすいように地形を整えた。
爆弾とハンマーとパンチの打撃、赤樹騎剣の斬撃を駆使することで、ロボット前面の水晶の大半は排除できた。
さらにクリスタルゾンビ討伐と水晶排除が重なったことで格闘補助のレベルが2に上がっている。
もう少しでロボットに手が届く。
ここからはロボットを壊さないよう爆弾を使わずに打撃だけで排除する。ハンマーも怖いからやめておいた。
AGラッパの解体は終わったようで、降下艇が先ほど到着した。
水晶の排除が完了したら、すぐにでも積み込むことが可能だ。
その後も排除作業を続け、ようやくロボットに手が届いた。
まずはコックピットを探す。動かせそうなら、自分から降下艇に乗ってもらう。
「普通ならここにコックピットがあるんだけど」
ファルシュやAG、二脚戦車など大半のロボットは胸部にコックピットがある。
これもそれに当てはまるかは不明だが、開かないかと思い、胸部を軽く叩いてみる。
「やっぱり開かないよね」
叩いたぐらいでコックピットが開くのなら、それは欠陥品だろう。
このロボット、どこにも乗り込めそうな箇所がない。
装甲に切れ目がなく、ハッチらしき場所が見当たらないのだ。
途方に暮れていると、クックが僕の傍までやってきた。
「クックッ!」
「どうしたの?」
羽で地面に絵を描いている。
「上手いね」
「クックドゥ!」
羽を巧みに使いこなすことで描かれたそれはレガロ博士の本に描かれていた挿絵の数倍は上手い。
鶏に負けるなんて。
その絵は人間とこのロボットを表していた。
クックはこのロボットのことを知っているらしい。
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