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幕間 現実2
黒歴史大捜索
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ここはコスモス・リバイブ・オンライン、運営の第3部署。
私の所属しているこの部署は現在、デスマーチで地獄絵図となっていた。
原因は主任の復讐。
主任が買ってきていたスイーツを一部の同僚が勝手に食べてしまったのだ。
その中には私も含まれている。
私の小説が発見されたことにより、主任の復讐計画が発覚した。
スイーツを食べず復讐のターゲットにならなかった職員と私以外はみんな自分の黒歴史が誰かに見られないように寝ずに捜索している。
もちろん、業務時間内じゃなくて、業務時間外にやっている。
もし業務時間内に捜索したら、猶予なしでばら撒くと主任が宣言しているのでできない。
それを守らず、業務時間内に捜索した同僚は灰になっていた。
彼の黒歴史は詩だ。
夢星のアイドルNPCが出した曲の歌詞に彼が昔書いたらしい詩が使われており、しかも作詞家名も超恥ずかしい彼の昔のハンドルネームだった。
彼は主犯の一人だったから、私より大々的に公開されてしまった。
そのあまりの痛々しさにもう掲示板はお祭り騒ぎになっている。
私はあの後、あらゆる手を使い、例のスイーツを入手。
店まで行き、当日キャンセルの品を土下座して譲ってもらったのだ。
こういうのは取材用に回すそうだけど、土下座の甲斐もあり、どうにか一つ手に入れることができた。
おかげで私は完全に許してもらえた。
だけど、同僚はどうなっても知らない。
主任の怒りが理解できるから。
主任がこんなにも怒っているのはちゃんとした理由がある。
あのスイーツはコスモス・リバイブ発売を記念して、みんなで食べようとした物だったからだ。
スイーツを献上した時に聞かせてもらった。
主任はシャイで、部下とコミュニケーションを取るのが得意じゃない人だ。
そんな人がみんなのために確保したスイーツを勝手に食べるなんて言語道断。自業自得。
それに私も一人だけだったけど、小説を読まれてしまった。
私は傷ついたのに、みんなは無傷で終わるなんて許せない。
発見者に詫びとしてあげた課金物の代金は私の財布から出しているので地味に痛いし。
そういえば、小説を発見した子は有望だと思う。
ジャンクスター唯一脱出者であり、レガシー初クリア者。
どちらも予想外の事態と担当者が言っていた。
良い意味ではなく、悪い意味で。
彼が悪いんじゃない。その他のプレイヤーが悪い。
ジャンクスターの脱出人数は当初30人ほどを想定したそうだし、レガシーももっと早くクリアされている予定だった。
原因はクラン。中でもコスモス発祥ではなく、他のVRMMOから移住してきたクランが問題だった。
彼らは足の引っ張り合いを繰り返しており、偽情報の伝播など余計なことしかしない。さすが終わっている騎士。
そのせいでメインシナリオの進捗が予定より大きく遅れている。
これじゃあ近いうちにどこかの星が壊滅するかも。
それはおいといて、また一人死んだ。彼女が公開された黒歴史は初恋の人に贈ったラブレター。
内容はとても乙女チックだった。口から砂糖が出そうなぐらいに。
いつもサバサバ系を自称していたのに。
主任はどうやってそんなの手に入れたんだろう?
聞いても教えてくれなさそうだし、怖いから気にするのはやめよう。
ちらっと復讐計画書見せてもらったけど、一番罪が重い同僚の黒歴史とその公開方法は凄かった。
公開されないように本当に頑張ってください。これはガチでやばいですから!
私の所属しているこの部署は現在、デスマーチで地獄絵図となっていた。
原因は主任の復讐。
主任が買ってきていたスイーツを一部の同僚が勝手に食べてしまったのだ。
その中には私も含まれている。
私の小説が発見されたことにより、主任の復讐計画が発覚した。
スイーツを食べず復讐のターゲットにならなかった職員と私以外はみんな自分の黒歴史が誰かに見られないように寝ずに捜索している。
もちろん、業務時間内じゃなくて、業務時間外にやっている。
もし業務時間内に捜索したら、猶予なしでばら撒くと主任が宣言しているのでできない。
それを守らず、業務時間内に捜索した同僚は灰になっていた。
彼の黒歴史は詩だ。
夢星のアイドルNPCが出した曲の歌詞に彼が昔書いたらしい詩が使われており、しかも作詞家名も超恥ずかしい彼の昔のハンドルネームだった。
彼は主犯の一人だったから、私より大々的に公開されてしまった。
そのあまりの痛々しさにもう掲示板はお祭り騒ぎになっている。
私はあの後、あらゆる手を使い、例のスイーツを入手。
店まで行き、当日キャンセルの品を土下座して譲ってもらったのだ。
こういうのは取材用に回すそうだけど、土下座の甲斐もあり、どうにか一つ手に入れることができた。
おかげで私は完全に許してもらえた。
だけど、同僚はどうなっても知らない。
主任の怒りが理解できるから。
主任がこんなにも怒っているのはちゃんとした理由がある。
あのスイーツはコスモス・リバイブ発売を記念して、みんなで食べようとした物だったからだ。
スイーツを献上した時に聞かせてもらった。
主任はシャイで、部下とコミュニケーションを取るのが得意じゃない人だ。
そんな人がみんなのために確保したスイーツを勝手に食べるなんて言語道断。自業自得。
それに私も一人だけだったけど、小説を読まれてしまった。
私は傷ついたのに、みんなは無傷で終わるなんて許せない。
発見者に詫びとしてあげた課金物の代金は私の財布から出しているので地味に痛いし。
そういえば、小説を発見した子は有望だと思う。
ジャンクスター唯一脱出者であり、レガシー初クリア者。
どちらも予想外の事態と担当者が言っていた。
良い意味ではなく、悪い意味で。
彼が悪いんじゃない。その他のプレイヤーが悪い。
ジャンクスターの脱出人数は当初30人ほどを想定したそうだし、レガシーももっと早くクリアされている予定だった。
原因はクラン。中でもコスモス発祥ではなく、他のVRMMOから移住してきたクランが問題だった。
彼らは足の引っ張り合いを繰り返しており、偽情報の伝播など余計なことしかしない。さすが終わっている騎士。
そのせいでメインシナリオの進捗が予定より大きく遅れている。
これじゃあ近いうちにどこかの星が壊滅するかも。
それはおいといて、また一人死んだ。彼女が公開された黒歴史は初恋の人に贈ったラブレター。
内容はとても乙女チックだった。口から砂糖が出そうなぐらいに。
いつもサバサバ系を自称していたのに。
主任はどうやってそんなの手に入れたんだろう?
聞いても教えてくれなさそうだし、怖いから気にするのはやめよう。
ちらっと復讐計画書見せてもらったけど、一番罪が重い同僚の黒歴史とその公開方法は凄かった。
公開されないように本当に頑張ってください。これはガチでやばいですから!
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