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間話

お茶会3

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ルピーは身体をモジモジさせながら上目遣いでシャムを見る。大事な事や約束事などがあると、かあさまはと1つだけと約束し何かして貰っていた。前回は王族の教育の時、丁寧な言葉を使いましょう。と言われ練習を重ねた結果、です。が、ましゅ。と言うようになってしまった。まだ5歳なので舌っ足らずなのはご愛嬌、という話になっている。

「シャムちゃんおねがいがありましゅ。かあさまはやくしょくをするときやうまくいくようにって、よくおまじないをしてくれるでしゅ。えっとでしゅね...おちゃかいのあいさつがじょうずにできますようにって、ミューをだっこちてもいいでしゅか?」

「うぐぐ...なぜ私の姿がみえるのかしら?」

ルピーはシャムの方を向いているが、ケーティの背中に張り付いているミューに気が付きチラチラと見ている。ライラとケーティはその姿を見て頬を緩め見守る。

少し前にさかのぼると、アウラから離れたミューは自分に気配を消す魔法を掛けた。しかしルピーに捕まってしまった。その時助け出したのはケーティだった。小さくなってケーティの肩に乗る形で移動してる時も、青い瞳はミューをチラチラずっと見ていた。

当然見えているならミューの逃げ場所が無い、もみくちゃにされてはたまらない、と助けられたケーティの背中にそのままずっと引っ付いている。ケーティの背中を壁にしてミューは顔を出している。

ケーティも色違いのドレスを着ているが、ドレスの長さはルピーよりも長い、ケーティの性格はとても優しい、なので光の精霊と同じ色をした癒しの色の黄色、ルピーは明るい色が好きなので元気な赤色、シャム様は風の精霊王という事もあり緑色だ。この部屋にピンクもこの部屋にいるのだが、挨拶の練習以降恥ずかしがって部屋の隅から出てこない、背中に引っ付いているミューをライラは指を鳴らし着替えさせたら、この部屋にいる魔法少女の

「ミューが抱っこしてもいいですよ、と言ってからです。精霊は怖がりなので優しくしないと、すぐ逃げちゃいます。」

ライラは強制しないが悲しそうにミューを見つめる。目の前にいるシャム様の元の姿ライラは知っているが、それはまるでシャムとライラ両方に「抱っこくらい良いじゃない」と言われてる様な気分になった。アルゲティも言っていた。人付き合いには忖度も大切だと、ミューは大きなため息をついてケーティから離れルピーの前に降りる。

「うぅ…抱っこでもなんでもすればいいのよ!それになんで私なのよ、それで…シャム様この衣装は?」

ルピーはミューが抱っこしても良いと聞き、嬉しそうに笑う、
だが衣装の事になるとライラはうーんと思い出し考えてみる。街の子供達に聞いた話だ。ライラは新しい衣装の為に度々街の子供達に聞き込みをしている。
流行りは直ぐに廃ってしまうから、調査した結果最近の女の子の流行りは、5人の魔法少女と可愛い悪魔、と言う物語りらしいもちろん存在はしない架空の話だ。

その悪魔の容姿はぬいぐるみの様で可愛いく、しかし純新無垢の少女と会う度、契約をせがむ悪魔という話だった。契約すると高い壺を買わされるとか…。
少し前に空の人族の街にもそれに便乗した商会があったがいつの間にか無くなっていた。

「ミューは契約精霊でしょう?この前作ってあげた可愛いドレスを着た魔女っ子シリーズ物よ、街の子供達の話だとミューが着てるこの子の名前はノンベイ、たしかこんな響きだったわ、多分大丈夫あってる、後ミューあれをお願いするわ、」

「多分てなんなのよ!それに酒飲みみたいな嫌な名前なのよ、でもいいわヘンテコな話はアルゲティで慣れているの、私は優しいからそれに渋々乗ってあげるのよ。」

あれってあれだろうか?ミューは自分の羽根をチラリと見ると、ライラは「それそれ」と頷き同意する。

「青髪の娘、早くステッキを出すのよ。」

「あおがみはいや、ルピーだよ。おねがいでしゅ」

大きな瞳からじわりと涙が浮かんでいる。ミューはアワアワとしながら「わかったから泣かないの」と慰めるとルピーは手の甲で涙を拭きニコリと笑う、
小さい子を泣かせる趣味はない、なぜかわからないがルピーからお願いをされると否と言えない、

「…ルピーわかったのよ、アルゲティはよくこれであそんでいたの、シャム様ステッキをキラキラ光るせればいいのね、勘違いしないで欲しいの先に言っておくのよ、精霊の羽根は空の人族の様な神聖な翼ではないから安心するの、明日にはこのキラキラも無くなる、そのステッキを貸してくれるかしら?」

ルピーは両手で1度ギュッとステッキを握ると、ミューにそっと差し出す。
ステッキを受け取ったミューは、ステッキを持った手を後ろに回し羽根に添えパタパタと羽根を動かした。
するとステッキの先端に着けられたリボンは虹の様にキラキラと光り輝いた。
虹色に輝くのを見たルピーの青い瞳は大きく見開き嬉しそうに破顔した。

「私の羽根から出る光は他に移る、けど1日も持たないのよ、…なんでこんな事私が言ってるのかしら?まぁいいのよ、
それにこれは私にしか出来ないの、ルピーは私に感謝しなさい、でも勘違いしないで欲しいの、もし私がここにいて暇だったら、そう暇だったらよ!...またしてあげなくも無いわ、その時の気分なんて分からないから絶対なんて言わないのよ。分かったかしら?」

「わかった!ありがとうミュー」

「ルピー、ミューは照れ隠しをしているの、精霊は気まぐれだけど嘘は言わないわ、まぁイタズラ位はされるかもしれないけど、可愛いものが多いわ」

「シャム様!私は照れてなんてないのよ!」

色々と恩があるライラに頼まれると断りづらいし、各属性の精霊はその長には意見は言えるが逆らえないし、その前にミュー自体が精霊王に逆らおうなんて恐れ多い事を思った事もない、

「うぐぅ…絶対わかってないのよ。あなた人の話をよく聞きなさいって誰かに言われないかしら?」

「ルピーいわれないよ?いいこだもん」

ルピーは顔を傾げ不思議そうに見る。ミューは自分が変な事を言った様に見えてしまい、うぐぐとルピーを見るが、そのままルピーに抱き上げられ抱き寄せられ頬を寄せ喜びを表す。
ミューは頬をグリグリされながら「これは接待なのよ」と呟き諦めたらしい今はされるがままだ。

ケーティのステッキは光の精霊が手伝うらしい、星型の先端にペタリと張り付いた。隅には火の精霊が右に左にと困った様に浮かんでいる。
ライラに「ピンクはこの髪型なの」と淡い緑色の髪をツインテールにされていた。
ヒドゥリーは少しモジモジさせピンク色のスカートを直し立ち上がった。ステッキを持つとそこに火の精霊が張り付いてステッキは赤く光る。

「なんで僕まで…」

「あのローブを着ていればルピーは怖がるし、それに1度してみたかったの。だって楽しそうですもの、大丈夫よ衣装はまだまだあるわ、楽しみましょう」

魔術師の証でもあるローブを着てこの部屋に入ろうとした時、ルピーが恐怖に震えながらライラに抱きついてきた。聞けばローブ姿が怖いらしい、パチンと指を鳴らし着替えさせたら、部屋に入るなりヒドゥリーは部屋の隅で落ち込んでしまった。冒頭で語ったピンク色の塊はヒドゥリーの事だ。

「シャム様...楽しみましょうって僕は男の子…」

「えぇ。知ってるわオトコの娘。可愛いでしょ?その衣装」

「ドレスはとても可愛いです。でも知ってるならいいんです。シャム様僕は男の子ですからね。」

「かわいいでしゅね。」

会話を遮るようにコンコンとノックが鳴る、この部屋の主のライラはルピーの侍女に良いよと返事をすると、複雑な模様が掘られている木製の扉がゆっくり開かれた。入って来たのは先程国王の後ろに居た灰色髪の男、短い髪を後ろに撫で付けている。扉の外から丁寧に頭を下げる。

「お初にお目にかかります。私はエニフ王国宰相をしておりますヌンキと申します。シャム様お見知りおき下さい。」

「そう私は知るだけよ、この先お友達のルピーに何かあったらこの私が許さない、それだけは伝えておくわ、」

「はい、重々承知しております。」

恭しく頭を下げ灰色の髪がゆっくり上げる。顔を上げれば整った顔をしている。それにチラリと見えた瞳は髪色と同じ灰色、

「シャム様、大変お待たせ致しましたご案内します。」

「待ってないわありがとうございます。さぁルピー行きましょう、お母様に可愛いドレスを見せるのでしょう?最初にする事を覚えてるかしら?」

「はいおぼえてましゅ。」

ルピーはミューを抱えたままもう片方でライラの手を握る。ライラは頭を下げたままの宰相の表情をチラリと見るが表情までは分からない、少し頭を上げた宰相はライラと目が合うと恭しく頭を下げ、こちらでございます。とゆっくりと歩き出した。



広く長い廊下をカラフルな集団が宰相の後をゆっくりと歩く、シャムはルピーやケーティとお喋りしながら、時折ケーティが更に歩みが遅いヒドゥリーを振り返り気にする。

ヒドゥリーは楽しそうに話すシャム達の後ろをとぼとぼ歩く、
恋をしたら?とライラに言われ心の中で「よしこれから僕も恋を頑張る」と意気込んだばかり…なのに、
男の子になりたいと思い込んだ矢先に可愛い衣装である。ドレスは可愛くセンスがいい、
そしてヒドゥリーはまだ知らない、お茶会に男子は自分1人である事を知り顔を青くする未来はスグそこにある。宰相が大きく扉を開け恭しく私達のに頭を下げる、

「この先にそのままお進み下さい。」

王妃がルピー達の姿を見て驚きで目を大きく開いた。ドレス全体は白いが袖や裾等は赤い、下品な赤さでは無い優しい赤、それより皆同じドレスを着ている。少し淡い緑は風の精霊の色シャム様が、黄色はケーティ様がお揃いの衣装は可愛いわと頬を緩ませていると、ルピーは両手を広げ母親に飛び込んでいく、

「かあさま!」

「ルピー約束したでしょ?」

母親マタルのスカートにしがみつき甘えるルピーを見てシャムは優しく注意をする。
うちの子何かしたのかしら?とマタルは少し考えるが思いつかない、もしかしたら少し離れた間にシャム様と何か約束でもしたのかもしれない、ルピーは青い瞳を大きく開きシャムを見る。

「シャムちゃん…おもいだしまちた。」

ルピーは裾をちょこんと持つ、そのまま細い脚を曲げ頭を下げ挨拶をする。
白く細い脚はプルプルしているし、顔も強ばっていてとても笑顔と言えない、ライラは頑張れとルピーを優しく見守る。ルピーが前に倒れない様に頑張っている事は誰から見ても分かる。皆に見守られながらゆっくり挨拶をする。

「かあさま、おちゃかいにおまねきありがとうございまちゅ。」

「フフ…ようこそいらっしゃいました。私の可愛いルピー。元々最初にお茶会したいと言ったのはルピーですよ?」

「そうでちた。きょうのおちゃかいにトゥカーニャはいないから、またおちゃかいをひらきたいでしゅ、」

まだ幼いルピーに行儀見習いの教師は付けていない、通常ならそろそろつけなければならない時期、忌避されている青髪を教えようとする教師は中々居ない、選ぼうにも選定がなかなか思う様に進まず難航していたからだ。

ルピーはルピーなりに頑張ってきたのは知っている、これまで時間のある時にマタルや、元私の侍女だったルピーの侍女が教えた事を必死に思い出したのかもしれない、そう思えば自然と頬が緩んでいく、
トゥカーナと会ったのは数回とはいえ、ルピーも居ない事に不思議に思っているのかもしれない、けどなんて言ったらいいのかも分からずにシャム様の顔を見る。

「あのトゥカーナ様は…」

「あの子は今、他の精霊王様のお手伝いをしているわ、お手伝いが終わったら必ず来ると言っていたから大丈夫よ、ルピーはそれまで待てるかしら?」

「トゥカーニャがおてつだいしてるなら、ルピーいいこにまてましゅ。」

「ルピー赤いドレス可愛いわね。」

「シャムちゃんにもらいました。みんなおしょろいなんでしゅ。かわいいでしゅね。」

話が落ち着いた頃シャムはルピーしか挨拶していない事を思い出した。正式なお茶会に誘って貰った時、相手に礼を言わなければならないらしい、
トゥカーナもアウラとのお茶会の度にしていた。あの2人の場合はトゥカーナが誘う前にアウラがお茶会に誘う、新作の菓子をその度に考え嬉しそうに作っている姿を思い出した。

「ルピー見ていてね。」

シャムの真似は出来ているだろうか?等と思ったが、そこでふと思い出す。確かおじいちゃんは長の行儀見習いは完璧だと言っていた。ならいいかと考えシャムはルピーの見本も兼ね綺麗にカーテシーをする。背筋をピンと伸びたままゆっくりと膝を曲げる。その姿はとても美しく数々のカーテシーを見た事がある王妃でも、ここまで綺麗に出来る人は居ない、その姿にほうと息を吐いた。

「エニフ王国王妃マタル様。お茶会にお招きいただきありがとうございます。」

「シャム様お越しいただきありがとうございます。沢山お話ししましょう、そしてゆっくりお過ごし下さい。礼の取り方が美し過ぎて思わず見入ってました。」

「シャムちゃんすごいでしゅ!きれいでちた。」

「ちゃんと習えば出来るようになるわ、次に私が来た時に見せてもらおう、ルピーにそう約束したものね。」

「やくそくちました。ルピーがんばりましゅ。」

ルピーとシャムのやり取りを見ていたマタルは、瞬時にいい事を思いついた。もしシャム様が行儀の先生をしてくれるならと、だがそれを言葉に出していいか分からない、エニフ王国を立ち上げてから1度として交流が無かった空の人族、こうしてエニフ王国に降り立つ事は無かった。国を救ってくれたアルゲティ様のご両親がいらっしゃるなら謝罪をしたいし、先程ワルドから聞いて知った事、アルゲティ様が空に帰ってないのなら、これから歴史は違った事になるはず、国王が自ら教会に閉じこもり、祈りを捧げ続けなくても良くなるのでは?という打算もある。すぐに色々な事を変えるのは難しいのも知っている。少しづつ考え方を変えていければいい、
色々と考えてる母親の気持ちなど知らないルピーは、しょんぼりしながらシャムのそばに来る。

「しらないひとはいやシャムちゃんが、ちぇんちぇいならいいのに…。」

「えぇいいわよ…ルピー。でも私が先生だと厳しいわよー。それに決めるのは私じゃないわ、まずはご両親の許可がいるわね。」

ルピーはマタルの方を向き泣きそうな顔で見る。

「かあさま。」

「なぁにルピー。お願いしてごらん。」

マタルはクリーム色のドレスに土が付くのも気にせず、視線に合わせる為膝を曲げ青い髪を優しく撫でる。

「かあさま。シャムちゃんがちぇんちぇなら、ルピーいっぱいがんばる。」

ルピーの言葉を聞いてマタルはスっと立ち上がると深々と礼を取る。ルピーは許して貰えないんだと、母親のスカートにしがみついた。

「シャム様、可愛い娘に言わせてしまった事、最初に謝罪させてください。」

マタルは下げてた頭を上げシャムを見て微笑み、不安な顔で見上げる娘を安心させる様に寄せる。ルピーはマタルのスカートをギュッと掴み顔を埋め震えている。マタルは綺麗に整えられた青髪を崩さない様優しく撫でた。

「我が国はまだ昔の考えの人が多く、ルピーを教育を引き受けてくれる者はいません。ルピーも幼いながらそれを分かっている様です。子供に言わせる親なんて最悪ですし親として恥ずかしい限り、不足の多い娘ですしお転婆な所も多々ありますが、我が娘ルピーの事をよろしくお願いします。」

「かあさまいいの?」

ルピーは大きく瞳を見開きマタルを見る。マタルはルピーが産まれてから母親として何一つしてあげられなかった。できる限りの事をしてきたことと、少しの礼儀作法を教えてあげられるだけ、いや、これは言い訳だったのかもしれない、
マタルはルピーをギュッと抱きしめて頬にキスをした。可愛い娘は擽ったそうに笑う、

「シャムちゃん。よろしくおねがいしまちゅ。」

「有難いことにこれからの事も決まりました。シャム様どうぞこれからは私の事はマタルとお呼びください。」

「ありがとうマタル。ケーティとヒドゥリーも、ごめんなさい話が長くなってしまったわね。」

マタルはヒドゥリーの格好を見ても動揺の1つもしなかった。ヒドゥリーは恥ずかしさから俯いたまま「気にしないで下さい大丈夫です」と首を横に振る、ケーティもゆっくり頭を横に振り優しく微笑む、

「私達の事は気にしないで下さい。ルピー姫様良かったですね。」

「うん…まちがえまちた。はい。」

「さぁ。皆様こちらへどうぞ、」

マタルに案内をされシャム達が色とりどりなお菓子が並ぶテーブルに着くと、メイドが香り高い紅茶を入れ静かに部屋の隅へいき、お茶会は始まった。
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