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幼女編

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◇◆◇◆

夕食後お茶の席で改めて今日お茶会の話する
トランプの有用性についてお母様、兄様、姉様に聞いてみる。
お題はババ抜きでの感情の隠し方。

「ババ抜きで私今日アウラ様に感情が顔に出過ぎると言われたのです。」
「出過ぎる訳では無いけど、トゥカーナは分かりやすいよ?」
「そうね。目の動きや顔のちょっとした変化、鼻の穴が少し広がったり、後は汗ね!それ位かしら?トゥカーナは表情は分かりやすいわね。」

「ババ抜きをして、トゥカーナの表情を見てみるのはどう?」

兄様とお母様は私の感情が分かりやすいと答える。
ロッテに日々咳払いを貰うが、まだまだ。らしい。
姉様は一度私の表情を見ようと提案してくれる

私が自室からゆっくりと庭の花を見てた間に
ロッテに再度書いて貰ったトランプを、ロッテから受け取る。ジョーカーは相変わらずアーロンだ。もしかしてアーロンの事・・・?何て思っていたら、

「有り得ません。」

ピシャリと言われ。姉様に顔に出てた。と言われまた凹む。どこで出てたの?是非!教えて下さい。それはババ抜きをしてる時に、と言われ私は家族にババ抜きの説明をした。人数多いとまた変わるよね?勝てるかな?

「トゥカーナ?顔に出過ぎ」
「何で皆顔に出ないの?!」
「トゥカーナはまだまだお子ちゃまだから」
「おやつを前にしても顔に出るからね。」

こんな会話を繰り返す。兄様?私お子ちゃまの自覚はありますよ?だって貴族歴ほぼ6年ですから。姉様は私の顔マジマジ見すぎです。お母様は私の顔を見て微笑んでいる。

私の所にアーロン似のジョーカーが居座ってるのですが、なかなか他の人の所に行きません。両サイドはお母様と、兄様。兄様?私のジョーカー取っても良いんですよ?要らないですか?そうですか?
最後姉様との一騎打ちで再度負け。泣きたい。

「どこがダメだったのだろう?」
「ジョーカー見ているから分かりやすい。」
「取ろうとするとニヤニヤしてる。」
「毎日練習あるのみね!楽しみだわ」

お母様ババ抜きハマったのですね?兄様私ニヤニヤしてました?姉様はどこにジョーカーがあるのか何故分かったのですか?
その後散々ババ抜きをしたが私が勝つ事は無かった。チーン。。トランプはお母様が持って行きました。お父様に見せるのだろうか?

私は就寝の挨拶をして、そのままベットでふて寝した。。泣いてないもん。

◇◆◇◆

ベットの中をもそもそとする。決して負け過ぎて寝れなかった訳では無い!決して違うのだ!多分。。

もそもそしてると、どこかに耳があるのでは?と思える程、いつもロッテがノックをする。もしや?これも貴族のスキルですか?

「おはようございますお嬢様」
「ねぇ。一度聞きたいの、起きた音って分かるの?」

それを聞いたロッテ微笑みながら、内緒です。と言ったのは、貴族スキルでは無いと信じたい!そうだよね?昨日から自信が無いの。シュンとしたら、お嬢様には侍女のスキルは不要ですから。やんわりと慰められ。私は嬉しくなり頷いた。落ち込むのは終わりにしたい。

◇◆◇◆

朝食も終わり今日も王城へ向かう
馬車の中で、王太子との婚約が決まる、両親と私の王城訪問はまだ先らしい。
後少しで6歳になる為、色々な勉強が始まる。えっ?6歳だよ?何言ってるの?とココロの中でボヤく。〇蔵さんの俳句になるよ。。王妃レッスン?勉強ヤダ怖い。
お父様?嫌なら婚約止めて良いよ?なんて言わないで下さい。なんならずーっと居てとか悲しい顔で言っちゃダメ!
 
王城に着き、お父様といつも通りに別れ王城メイドに案内され客間へ、失礼にならない程度に客間を見渡す。毛足が長いふかふかのカーペット。お子ちゃまが触ってはいけません!な家具や壺等。絶対触りません!案内してくれたソファにちょこんと大人しく座ってます。

「おはようカーナ昨日忘れ物があったよ?」
「おはようございます。アウラ様。まぁ私ってばおっちょこちょいでいけませんね」

2人して棒読だったのは許して欲しい。客間に居合わせたメイドが微笑ましく見てる気がするが、そこはあえてスルーだ。

「アウラ様昨日頼まれてた無地カードです。54枚が3セットあります。失敗用にでも使って下さい。」
「カーナありがとう。昨日叔父上とババ抜きしたんだ、負けたよ。僕はカーナの事言えないな」

叔父上も欲しいと言ってたんだ。っとニコニコだ。3セット持ってきて良かった。アウラ大丈夫だよ。私昨日家族にさえ全敗でした。

「またお茶会でババ抜きしようね」
「今度こそ叔父上に負けない」
「あら?私はアウラ様に1勝でもしたいですわ?」
「それは譲る気はないよ?」

また微笑み合戦が幕を上げる。
メイドにやんわりと止められました。
私も頑張らないと!
微笑み合戦は幕を閉じた。
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