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御使い様が誑しに進化しました

【御使い様は学びたい9】

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「はぁぁぁ?凄い人なんですけど!」

「何で切れ気味なのフカミちゃん?」

「カカン出身のプライドがそうさせるのよね。フカミ君の愛国心が高くて私も嬉しいわ♡」

 そう大陸の中央に位置するガフティラベル帝国はとんでもない規模の国だった。
 王国を通り越して帝国だ。
 旅人の国と言われるガフティラベル帝国は様々な異文化が取り込まれており、まさに大陸の中央を支配するに足る規模の国だったのだ。

「デカければ良いってもんじゃないですよね。やっぱり具合と相性が1番大切だと思いませんかフィルド様!」

「フカミちゃん言い方!何かエロいからその言い方止めて!!」

「あれ~もしかしてフィルド様言葉責めに弱いんですか~(・∀・)ニヤニヤ」

「ルナトーちゃん変な勘違いしないで!フカミちゃん限定だもん!」

「”もん”とか本当可愛らしいですねフィルド様」

「ひゃぁぁぁフカミちゃん頬っぺた撫でないで!耳こしょこしょしないでぇぇぇっ!!」

「フィルド様は感度が良い、と」( ..)φメモメモ

 何かノートにルナトーがメモを取っている。
 今回の情報をメモって何に使うつもりなのであろうか?
 きっと薄い本がこの旅の終わりには厚くなっている事だろう。
 
 時代は御使い様×宮廷魔術師長なのである!!

 美青年1人と美少年2人の3人組は目を引いた。
 旅人の国とか言われてるだけあって、千差万別な存在が集まるガフティラベル帝国だが、やはり綺麗なものは目を引くのだ。

「取り合えず露店制覇しましょうか!」

「フカミ君は色気と食い気ね~」

「どっちかに偏ってくれたら俺の苦労も減るのに…」

「因みにフィルド様はフカミ君にどっちに偏って欲しいんですか?」

 ……
 …………
 ……………………

「何で赤くなってるんですかフィルド様?」

「ひゃぁぁフカミちゃん!俺変な想像してないからね!」

「変な想像、と」( ..)φメモメモ

「ルナトーちゃんはソレ止めて!」

 意外や意外にこの3人組、フィルドが1番の苦労性であった。
 美少女2人を伴った旅なのに、何故かフィルドが1番子羊ちゃんである。
 ルナトーは女の子にオオカミさんだし、深海もフィルド限定でオオカミさんだ。
 1番犠牲が多いのがフィルドになるのも仕方がない。
 流石にコレは誰も予知できなかっただろう。

「それより串焼き買ってきたんで食べません?」

「食べ歩きとか子供の時以来~♡」

「ルナトーちゃん子供の頃から巫女の仕事してたもんね」

「ルナトーさんエリートなんですね」

「ただの法力量が多いだけの家系なんだけどね~」

「でも伯爵位だし立派なエリート家系だと思うよ?ルナトーちゃん家、ずっと巫女輩出してきたでしょ?」

「でもお肉とか食べてみたいのよねぇ」

「巫女はベジタリアンなんですか?」

「生まれたころからそうよ。ビーガンじゃ無いだけマシだけど」

「今度玉子使わないお菓子差し入れに持っていきますね」

「まぁ美味しそうな子が美味しいもの持ってきてくれるなんて嬉しいわ♡」

「フカミちゃんを食べようとしない!」

「俺はフィルド様食べたいですけどね、この体制首筋に噛みつきたくて堪らないです」

「オオカミ抱き締めちゃったよぉぉぉっ!」

「美味しい羊が自らオオカミに抱き着く。美味しいわね!串焼きは残念だけどその分美味しい供給あるから安心してフカミ君!」

「それは良かった。んじゃルナトーさんの分の串焼き俺が美味しく頂きます。はい、で、これフィルド様の分ですよ、はいあ~ん♡」

「んんんん…あ~ん」

 深海が差し出した串焼きに赤い顔したフィルドが齧り付く。

「良いショットを有難う2人とも♡」( ..)φメモメモ

「だからそのメモ止めて!!!」

 悲痛な叫びをあげるフィルドを男たちは可哀そうなものを見る目で、1部の女たちはハァハァと息を荒くして見ていたとかなんとか。
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