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御使い様が誑しに進化しました
【御使い様は学びたい10】
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「ご飯が!美味しい!!」
くわっ、と深海が目を見開いた。
美形は目を見開いても美形である。
でも迫力怖い。
フィルドは恐怖を感じ少し後ろに下がった。
「確かに美味しいわね。カカンじゃ食べれない豊富なレパートリーだわ。ベジタリアンの私でも楽しめる」
「あ~ガフティラベル帝国は大陸の中心だから世界中の料理が集まってるんだよね」
「久しぶりのお米美味しい!やっぱり日本人にはお米!日本米じゃないのが残念だけど魚の煮物も美味しいし出し巻き卵も美味しい!豚汁も最高!!」
深海が食事に感激している。
確かに美味しい。
だが深海が作るものだって負けないくらい美味しいのだ。
何故こんなに深海が感動しているのかフィルドには分からなかった。
思わず首を傾げる。
その仕草で深海はフィルドの疑問を読み取ったらしい。
「今俺が食べてるのは故郷の料理なんですよ。出汁文化が中心何でカカンではありつけなかったんですよね。魚食べる習慣もカカンにはありませんし」
「つー事はフカミちゃんの住んでた国は海があったの?」
「寧ろ海に浮かぶ小さな島国出身ですよ。でも先進国ですし日本食は無形文化財にも登録されるくらい世界中で評価されてる料理だったんですよ」
深海がウキウキしている。
相当故郷の味がテンションを上げているようだ。
現在深海の脳内ではアドレナリンとエンドルフィンがドバドバ流れている事だろう。
だがフィルドは面白くない。
深海にはカカンを1番に好きでいて欲しいのだ。
もしガフティラベル帝国に留まりたいと言い出したらどうしようか、とフィルドは戦々恐々である。
食事は生きる上で不可欠だ。
そして楽しみでもある。
深海が帝国に住みたいと言い出してもおかしくはない。
「どうしたんですかフィルド様?」
「え、フィルド様がどうかしたのフカミ君?」
深海はフィルドが落ち込んでいる事にすぐ気が付いた。
ルナトーは分からなかったようだ。
当然である。
フィルドは落ち込んだ様子を表に微塵も出していなかったのだから。
「え、俺どうもしないよフカミちゃん?」
「嘘です、落ち込んでるじゃないですか。何があったんですか?俺の発言で何か嫌な事でもありました?」
深海が真剣なまなざしで前髪に隠れたフィルドの双眸を見つめる。
前髪で見えない筈なのにフィルドの視線と深海の視線は交じり合っていた。
「フカミちゃんが…故郷の味が楽しめるガフティラベル帝国に居たいって言うかな、て思って………」
「そんな事言う訳ないでしょう?だってフィルド様はカカンの宮廷魔術師長じゃないですか。カカンからガフティラベル帝国にお引越し何て出来る訳ないですよ」
「え、俺がカカンにいるからフカミちゃんカカンに居てくれてるの?」
「え、それ以外の理由ありますか?俺の時間フィルド様にあげる約束したじゃないですか。大体食べ物ごときで住むところ変えたりしないですよ。人間関係の方が大事です。
カカンには好ましく思う人も敬愛する人もたくさんいます。食事何て自分で作れば良いんですから。
あ、でもその内”先輩”に米と魚を日常的に食べれるように貿易の方お願いしたいですね、て、フィルド様…何で泣くんですか!?」
「え、え、へ?俺…泣いてる………」
「あ~もう、そんなに泣いたら綺麗なお目目が溶けますよ?ほら泣き止んで」
チュッ
チュッ
チュッ
深海が唇でフィルドの涙を拭いとる。
周囲がざわついているが深海は気にしていない。
ルナトーがメモを取っているがソレも気にしない。
「ちょ、フカミちゃん、ここ、人前!」
「もう泣かないですか?」
「泣かない!泣かないから止めて!!」
「せっかく楽しんでいたんですが、まぁ止めましょう」
(楽しんでたのね!流石よフカミ君!夏のイベントは御使い様×魔術師長で決定だわ♡)
ルナトーはイチャつく2人との旅を満喫している。
むしろルナトー以外のものでは苦痛な旅となったであろう。
妙なメンバーだが最良の人員配置だったようだ。
「フィルド様、耳まで真っ赤で可愛いですね」
「耳元で喋らないでぇっ!!!」
(う~んそれにしても良くフィルド様が落ち込んでるのが分かったわねフカミ君。愛の力かしら♡)
さて、何で深海がフィルドが落ち込んでいるのを気付いたのかは、それは深海にも分からない。
ただの本能だ。
でもその本能が限られた人にしか発揮されない事だけは双子の鳴海だけは知っていた。
くわっ、と深海が目を見開いた。
美形は目を見開いても美形である。
でも迫力怖い。
フィルドは恐怖を感じ少し後ろに下がった。
「確かに美味しいわね。カカンじゃ食べれない豊富なレパートリーだわ。ベジタリアンの私でも楽しめる」
「あ~ガフティラベル帝国は大陸の中心だから世界中の料理が集まってるんだよね」
「久しぶりのお米美味しい!やっぱり日本人にはお米!日本米じゃないのが残念だけど魚の煮物も美味しいし出し巻き卵も美味しい!豚汁も最高!!」
深海が食事に感激している。
確かに美味しい。
だが深海が作るものだって負けないくらい美味しいのだ。
何故こんなに深海が感動しているのかフィルドには分からなかった。
思わず首を傾げる。
その仕草で深海はフィルドの疑問を読み取ったらしい。
「今俺が食べてるのは故郷の料理なんですよ。出汁文化が中心何でカカンではありつけなかったんですよね。魚食べる習慣もカカンにはありませんし」
「つー事はフカミちゃんの住んでた国は海があったの?」
「寧ろ海に浮かぶ小さな島国出身ですよ。でも先進国ですし日本食は無形文化財にも登録されるくらい世界中で評価されてる料理だったんですよ」
深海がウキウキしている。
相当故郷の味がテンションを上げているようだ。
現在深海の脳内ではアドレナリンとエンドルフィンがドバドバ流れている事だろう。
だがフィルドは面白くない。
深海にはカカンを1番に好きでいて欲しいのだ。
もしガフティラベル帝国に留まりたいと言い出したらどうしようか、とフィルドは戦々恐々である。
食事は生きる上で不可欠だ。
そして楽しみでもある。
深海が帝国に住みたいと言い出してもおかしくはない。
「どうしたんですかフィルド様?」
「え、フィルド様がどうかしたのフカミ君?」
深海はフィルドが落ち込んでいる事にすぐ気が付いた。
ルナトーは分からなかったようだ。
当然である。
フィルドは落ち込んだ様子を表に微塵も出していなかったのだから。
「え、俺どうもしないよフカミちゃん?」
「嘘です、落ち込んでるじゃないですか。何があったんですか?俺の発言で何か嫌な事でもありました?」
深海が真剣なまなざしで前髪に隠れたフィルドの双眸を見つめる。
前髪で見えない筈なのにフィルドの視線と深海の視線は交じり合っていた。
「フカミちゃんが…故郷の味が楽しめるガフティラベル帝国に居たいって言うかな、て思って………」
「そんな事言う訳ないでしょう?だってフィルド様はカカンの宮廷魔術師長じゃないですか。カカンからガフティラベル帝国にお引越し何て出来る訳ないですよ」
「え、俺がカカンにいるからフカミちゃんカカンに居てくれてるの?」
「え、それ以外の理由ありますか?俺の時間フィルド様にあげる約束したじゃないですか。大体食べ物ごときで住むところ変えたりしないですよ。人間関係の方が大事です。
カカンには好ましく思う人も敬愛する人もたくさんいます。食事何て自分で作れば良いんですから。
あ、でもその内”先輩”に米と魚を日常的に食べれるように貿易の方お願いしたいですね、て、フィルド様…何で泣くんですか!?」
「え、え、へ?俺…泣いてる………」
「あ~もう、そんなに泣いたら綺麗なお目目が溶けますよ?ほら泣き止んで」
チュッ
チュッ
チュッ
深海が唇でフィルドの涙を拭いとる。
周囲がざわついているが深海は気にしていない。
ルナトーがメモを取っているがソレも気にしない。
「ちょ、フカミちゃん、ここ、人前!」
「もう泣かないですか?」
「泣かない!泣かないから止めて!!」
「せっかく楽しんでいたんですが、まぁ止めましょう」
(楽しんでたのね!流石よフカミ君!夏のイベントは御使い様×魔術師長で決定だわ♡)
ルナトーはイチャつく2人との旅を満喫している。
むしろルナトー以外のものでは苦痛な旅となったであろう。
妙なメンバーだが最良の人員配置だったようだ。
「フィルド様、耳まで真っ赤で可愛いですね」
「耳元で喋らないでぇっ!!!」
(う~んそれにしても良くフィルド様が落ち込んでるのが分かったわねフカミ君。愛の力かしら♡)
さて、何で深海がフィルドが落ち込んでいるのを気付いたのかは、それは深海にも分からない。
ただの本能だ。
でもその本能が限られた人にしか発揮されない事だけは双子の鳴海だけは知っていた。
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