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オマケは御使い様になりました
【スティルグマの海と野の贅沢料理】
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お風呂上り、燕尾服を着せられ連れてこられたのは大広間。
中心に大きなテーブルがあり、自分で好きな物を皿に取っていくスタイルだ。
好き嫌いで困らないからパーティーには持ってこいである。
さすがはカカンと違って先進国。
料理の品数が半端じゃない。
まずパンの種類だけで凄い。
パン、ロール、フルーツタルト、菓子パンおよびケーキの多種類。
小麦で作られ、通常蜂蜜に浸されたプラケンタ、スピーラ、グロービ、エンキュトスなどの菓子もある。
令和にこのレシピは残されていなかったはずだ。
自分たちで改良を重ねて作り出したのだろう。
剣や魔法の世界のファンタジー要素がどれだけあろうが、やはりここは未来の地球なのだ。
飲み物はワインと蜂蜜酒。
やはり国力が強いとワインの栽培も抜かりない。
はやくカカンでもワインを作りたいものだと深海は思った。
カカンの者は焼酎やビールに誇りを持っている者が多いなど深海は知らない。
寧ろカカン国民は「ワインばっかり飲んでて古臭い」と思っているくらいだ。
深海は自分の行動がどれだけの人の心を動かしているのか自覚が無いのだ。
前菜にはサラダとピクルス等。
数種のキャベツが酢と一緒に食べるスタイルだ。
ケールは硝酸カリウムで調理され、フダンソウは緑と白の両方の部分が使用されている。
レンズ豆がある辺りは上流階級らしい。
古代ローマではソラマメ、ヒヨコマメ、エンドウ、およびルピナスといったものは、これらは農民、鍛冶屋、および剣闘士のみが好むんでいたと言う。
エジプトから輸入したレンズマメは上流階級が好んだ。
そのサラダを見て、深海はスティルグマ国はイタリア当たりの流れを汲んでいるのかもしれないと当たりを付けた。
おそらく国の発展も古代ローマ程だろう。
オリーブ、チコリ、カルドン、ゼニアオイ、ブロッコリー、アスパラガス、アーティチョーク、リーキ、ニンジンや、カブ、パースニップ、ビート、エンドウ、グリーンビーンズ、ラディッシュ、カリフラワー、レタス、および畑野菜、タマネギ、スカッシュ、キュウリ、フェンネル、メロン、ケッパー、およびクレスの酢漬け。
ヤマドリタケ、ハラタケ、セイヨウショウロのようなキノコ
煮て塩味をつけたカタツムリ、生または調理した貝類、ウニや小魚。
スティルグマ国は海にも面しているらしい。
これは大変羨ましい。
日本人の血が騒ぐのか、深海は海鮮物が大好きなのである。
勿論肉も好きである。
何せ食べ盛りなので、食べても代謝が良いので太らない。
10代と言うのは羨ましいものである。
そしてメインディッシュであろう料理がテーブルの中央にドン、と置かれている。
主に肉メインだ。
古代ローマでは牛肉は一般的では無く、牛は農耕や運搬を行う役牛であった。
そのため肉は非常に硬く、長時間調理しなければならなかった。
子牛の肉も一般的ではなく、レシピは非常に少ない。
豚肉は、最も一般的で好まれた肉である。
ブタのすべての部位が食べられ、若い雌豚の乳房や子宮のような、より一般的でない部位が美味と考えられていた。
イノシシもまた飼育され、屠殺されるまで肥育された。
ガチョウが飼育され、肥育されることもあった。
強制給餌の技法がすでに知られており、今日のようにフォアグラは特別なごちそうであった。
鶏肉はアヒルより高価であった。
孔雀や白鳥のような他の鳥は、特別な場合にふるまわれた。
見事にテーブルの中央に孔雀が鎮座している。
どこから食べれば良いのやら……。
デザートは果物の中で、ブドウが最も好まれているようだ。
果物の中で1番テーブルの中央に近い位置に置かれている。
古代ローマではワイン用と食用のブドウを区別した。
レーズンもまた生産された。ブドウに次いで、イチジクとナツメヤシが重要な役割を果たし、多品種のザクロが食べられた。
マルメロ、様々な種類のリンゴ、アンズ、モモ、サクランボ、ナシ、干しブドウ、ブラックベリー、メロンまでもが用意されている。
正直カカンとの財政の差が半端ない。
だが味はカカンの料理も負けていない。
令和の日本料理を甘く見ないで頂きたいものだ。
日本料理は無形文化財にもなったのだ。
派手さでは負けても美しさと味は美食の国にだって負けてはいない。
ソレを深海はカカンで再現していこうとしているのだ。
隣国のスティルグマ国と料理内容の方向性にこれだけ差があった事はむしろ喜ぶべき事かも知れない。
それに甘味はカカンの方が上だ。
まず水飴の時点でカカンの勝ちだ。
果実とお菓子では次元が違う。
深海は果物も好きだが、世の女性は甘いものをこぞって好む。
令和のお菓子は他の国では食べれないだろう。
ドヤァと胸を張りたい気分である。
だが未だカグウ達はたんぱく質はソーセージがメインの食生活だ。
平民にもっと食文化が潤ってから食事内容のレベルを上げるらしい。
ソレに幾月かかるのか…。
もしかしたら年単位で肉を胃袋いっぱいに詰める機会は無いかも知れないと、深海は肉と魚介類を中心に腹へと収めていった。
帰りは鳴海に肉料理をお土産に買って帰ろうと考えながら。
中心に大きなテーブルがあり、自分で好きな物を皿に取っていくスタイルだ。
好き嫌いで困らないからパーティーには持ってこいである。
さすがはカカンと違って先進国。
料理の品数が半端じゃない。
まずパンの種類だけで凄い。
パン、ロール、フルーツタルト、菓子パンおよびケーキの多種類。
小麦で作られ、通常蜂蜜に浸されたプラケンタ、スピーラ、グロービ、エンキュトスなどの菓子もある。
令和にこのレシピは残されていなかったはずだ。
自分たちで改良を重ねて作り出したのだろう。
剣や魔法の世界のファンタジー要素がどれだけあろうが、やはりここは未来の地球なのだ。
飲み物はワインと蜂蜜酒。
やはり国力が強いとワインの栽培も抜かりない。
はやくカカンでもワインを作りたいものだと深海は思った。
カカンの者は焼酎やビールに誇りを持っている者が多いなど深海は知らない。
寧ろカカン国民は「ワインばっかり飲んでて古臭い」と思っているくらいだ。
深海は自分の行動がどれだけの人の心を動かしているのか自覚が無いのだ。
前菜にはサラダとピクルス等。
数種のキャベツが酢と一緒に食べるスタイルだ。
ケールは硝酸カリウムで調理され、フダンソウは緑と白の両方の部分が使用されている。
レンズ豆がある辺りは上流階級らしい。
古代ローマではソラマメ、ヒヨコマメ、エンドウ、およびルピナスといったものは、これらは農民、鍛冶屋、および剣闘士のみが好むんでいたと言う。
エジプトから輸入したレンズマメは上流階級が好んだ。
そのサラダを見て、深海はスティルグマ国はイタリア当たりの流れを汲んでいるのかもしれないと当たりを付けた。
おそらく国の発展も古代ローマ程だろう。
オリーブ、チコリ、カルドン、ゼニアオイ、ブロッコリー、アスパラガス、アーティチョーク、リーキ、ニンジンや、カブ、パースニップ、ビート、エンドウ、グリーンビーンズ、ラディッシュ、カリフラワー、レタス、および畑野菜、タマネギ、スカッシュ、キュウリ、フェンネル、メロン、ケッパー、およびクレスの酢漬け。
ヤマドリタケ、ハラタケ、セイヨウショウロのようなキノコ
煮て塩味をつけたカタツムリ、生または調理した貝類、ウニや小魚。
スティルグマ国は海にも面しているらしい。
これは大変羨ましい。
日本人の血が騒ぐのか、深海は海鮮物が大好きなのである。
勿論肉も好きである。
何せ食べ盛りなので、食べても代謝が良いので太らない。
10代と言うのは羨ましいものである。
そしてメインディッシュであろう料理がテーブルの中央にドン、と置かれている。
主に肉メインだ。
古代ローマでは牛肉は一般的では無く、牛は農耕や運搬を行う役牛であった。
そのため肉は非常に硬く、長時間調理しなければならなかった。
子牛の肉も一般的ではなく、レシピは非常に少ない。
豚肉は、最も一般的で好まれた肉である。
ブタのすべての部位が食べられ、若い雌豚の乳房や子宮のような、より一般的でない部位が美味と考えられていた。
イノシシもまた飼育され、屠殺されるまで肥育された。
ガチョウが飼育され、肥育されることもあった。
強制給餌の技法がすでに知られており、今日のようにフォアグラは特別なごちそうであった。
鶏肉はアヒルより高価であった。
孔雀や白鳥のような他の鳥は、特別な場合にふるまわれた。
見事にテーブルの中央に孔雀が鎮座している。
どこから食べれば良いのやら……。
デザートは果物の中で、ブドウが最も好まれているようだ。
果物の中で1番テーブルの中央に近い位置に置かれている。
古代ローマではワイン用と食用のブドウを区別した。
レーズンもまた生産された。ブドウに次いで、イチジクとナツメヤシが重要な役割を果たし、多品種のザクロが食べられた。
マルメロ、様々な種類のリンゴ、アンズ、モモ、サクランボ、ナシ、干しブドウ、ブラックベリー、メロンまでもが用意されている。
正直カカンとの財政の差が半端ない。
だが味はカカンの料理も負けていない。
令和の日本料理を甘く見ないで頂きたいものだ。
日本料理は無形文化財にもなったのだ。
派手さでは負けても美しさと味は美食の国にだって負けてはいない。
ソレを深海はカカンで再現していこうとしているのだ。
隣国のスティルグマ国と料理内容の方向性にこれだけ差があった事はむしろ喜ぶべき事かも知れない。
それに甘味はカカンの方が上だ。
まず水飴の時点でカカンの勝ちだ。
果実とお菓子では次元が違う。
深海は果物も好きだが、世の女性は甘いものをこぞって好む。
令和のお菓子は他の国では食べれないだろう。
ドヤァと胸を張りたい気分である。
だが未だカグウ達はたんぱく質はソーセージがメインの食生活だ。
平民にもっと食文化が潤ってから食事内容のレベルを上げるらしい。
ソレに幾月かかるのか…。
もしかしたら年単位で肉を胃袋いっぱいに詰める機会は無いかも知れないと、深海は肉と魚介類を中心に腹へと収めていった。
帰りは鳴海に肉料理をお土産に買って帰ろうと考えながら。
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