56 / 161
オマケは御使い様になりました
【男装の女王と女医と温泉】
しおりを挟む
入浴は食事前に入る事となった。
さらっ、とスティルグマ女王が深海と入る宣言をしたため、レオドーアの視線が痛い。
視線だけで人を殺せるなら深海は5回は死んでいるだろう。
他の男性使用人・兵士・騎士たちの視線も痛い。
針の筵と言う奴だ。
反対に女はキャッキャと楽しそうにしている。
美少年と妙齢の美女の混浴。
何とも想像を掻き立てられるものであるらしい。
カグウからもお許しを得て、深海はスティルグマ女王とノーライフと3人で、女王専用の浴場へと行く事となった。
:::
「は~豪華ですね…」
女王の浴場はローマ風だ。
壁に掘られたライオンの口から源泉が流れ出る。
何となく深海はマー〇イオンを思い出した。
トプン、と手を湯の中に入れる。
じんわりと温もる心地良い温度だ。
おそらく42℃前後。
「この湯は温度調整はしているのですか?」
「いや、温度調節はしていないぞ」
「と言う事は高温泉ですね」
「「高温泉?」」
「温泉は湧出口(源泉)での泉温によって次の4つに分類されます。
冷鉱泉 25℃未満
低温泉 25~34℃未満
温 泉 34~42℃未満
高温泉 42℃以上
入浴でもっとも気持ちの良いと言われる風呂の水温は42℃と言われているため、温泉地の大浴場はほとんど42℃前後に設定されています。
そこで、「冷鉱泉」「低温泉」「温泉」は加熱しなければならない場合がほとんどです。
「高温泉」がもっとも温泉らしく感じられるはずです。
また、源泉の温度が高いほど、効能成分が濃い(成分が多い)傾向にあります。
お湯が熱いとお茶が濃くりやすかったり、砂糖がとけやすかったりするのと似た原理です。
では、「高温泉」だけが優れているのかというと、熱すぎると肌への刺激が強すぎたり、適温に冷ますのに時間をかけなければならなかったり、加水する必要もあります」
「ほう、そのような定義があったのか。知らずに入っていたな」
「それは勿体ないです。温泉は療養にも良いですし、プレゼンさえ上手くいけば旅行地としてますますスティルグマは発展しますよ!」
「それは興味深いね。温もりながら色々聞いても良いかな?」
「長い蘊蓄になるので良ければ」
「是非頼もう」
湯を体にかけて汚れを落として、広い浴槽に入る。
3人入ってもまだまだ余裕のある大きな浴槽である。
「温泉は各種の塩類が溶けている液体で、「浸透圧」というものを持っています。
人間の身体を作っている細胞液と等しい浸透圧を持つ液体を等張液と言いますが、これは8.8gの食塩を1リットルの水に溶かした食塩水に相当します。
この等張液を基準にして温泉を比べると次の3つに分類されます。
低張泉 等張液より浸透圧の低いもの(8g/kg未満)
等張泉 等張液と同じ浸透圧を持つもの(8~10g/kg未満)
高張泉 等張液より高い浸透圧を持つもの(10g/kg以上)
浸透圧は、2つの濃度が違った溶液を「仕切り」で分けた場合、濃度を一定にしようと、濃度の薄い溶液から濃い溶液に水分が移ろうとする力です。
薄い溶液の水分が、濃い溶液の方に流れるのです。
一方、「仕切り」が水分だけでなく、溶解物質も通す場合は、濃い溶液の溶解物が、薄い溶液の方に移ろうとします。
肌は、温泉の効能成分を浸透させることができるので、理論上は、「高張泉」の方が、成分を体に吸収しやすいことになります。
「低張泉」は、サラサラしたやさしい湯という傾向があり、理論上は、温泉の水分が体に吸収されやすいということになります。
低張泉の温泉で長湯すると皮膚がふやけやすいですが、梅干しのように水分が無くなってシワシワになるのではなく、その反対に皮膚の 表面からいくらか水が浸透して、皮膚のごく表面の部分だけ伸びる一方、その下の部分は、変化がないのでしわができてしまうのです。
つまり体に水分を与えているのです。
「高張泉」は、理論上、温泉成分が肌に浸透しやすい特長を持っています」
「中々奥が深いな温泉…」
「もう止めましょうか?」
「僕は興味津々だから続きを是非」
「それでは、温泉は水素イオン濃度によるph値で下記のように分類されます。
一般的に、酸性泉は皮膚病に効き、アルカリ性泉は美肌効果があります。
強酸性泉 pH2未満
酸性泉 pH2~3未満
弱酸性泉 pH3~6未満
中性泉 pH6~7.5未満
弱アルカリ性泉 pH7.5~8.5未満
アルカリ性泉 pH8.5以上
酸性度が高いと殺菌効果があり、皮膚病に効きやすいです。
中性泉は、肌に優しいです。
アルカリ度が高いと、肌の角質をとる日は美肌効果があります。
お2人の肌の質を見るとかなり綺麗なので、この温泉は美肌に聞くアルカリ性泉でしょうね」
「成程、それで済む場所によって人の肌質が違う訳だ。美肌の者の地域にはアルカリ性泉、皮膚病が無い地域には酸性泉が湧いていると言う事だな」
「オフコース、理解が早くて助かります」
「その特性を売り込めば確かに旅行客が増えそうだね」
「泉源における水温が摂氏25度以上。(摂氏25度未満のものは、冷泉または鉱泉と呼ぶ事がある)
水温にかかわらず、以下の成分のうち、いずれか1つ以上のものを含む物。(含有量は1kg中)
溶存物質(ガス性のものを除く。) 総量1000mg以上
遊離炭酸(CO2) 250mg以上
リチウムイオン(Li+) 1mg以上
ストロンチウムイオン(Sr2+) 10mg以上
バリウムイオン(Ba2+) 5mg以上
フェロ又はフェリイオン(Fe2+,Fe3+) 10mg以上
第一マンガンイオン(Mn2+) 10mg以上
水素イオン(H+) 1mg以上
臭素イオン(Br-) 5mg以上
沃素イオン(I-) 1mg以上
フッ素イオン(F-) 2mg以上
ヒ酸水素イオン(HAsO42-) 1.3mg以上
メタ亜ひ酸(HAsO2) 1mg以上
総硫黄(S)[HS-,S2O32-,H2Sに対応するもの] 1mg以上
メタホウ酸(HBO2) 5mg以上
メタけい酸(H2SiO3) 50mg以上
重炭酸ソーダ(NaHCO3) 340mg以上
ラドン(Rn) 20×10-10Ci以上
ラジウム塩(Raとして) 1億分の1mg以上
つまり、源泉温度が25℃以上あるか、それより冷たくとも19の特定成分が1つでも規定値に達していれば、「温泉」と名のれるのです」
「ふわ~奥が深いね温泉」
「後で文に起こして貰っても良いだろうか?是非この知識をうまく使って旅人を呼び込みたい」
「ではカグウ様に了解を取って貰っても良いですか?止めないと思いますが俺カグウ様の小姓なので…あんまり勝手に動けないんですよ」
「了解した。ふふ、お前を呼んで正解だった」
「じゃ、体も温まったしそろそろ出ようか?あんまり長湯すると逆上せてご飯が食べれなくなっちゃう」
「それは困ります!ご飯、楽しみにしておりますから!!」
「存分に堪能しろ。馳走を用意させている」
「楽しみにしてますね」
夕食の内容を想像して深海はワクワクとする。
発展した異世界の異国の料理に興味があるのだ。
「先に上がっておれ、私たちは後ですぐに上がる」
「了解しました」
スティルグマ女王の言葉通り深海は先に上がる。
深海が先に上がりスティルグマ女王とノーライフは視線を互いの胸に向けた。
「フカミの方が大きかったな…」
「成長期だからまだ大きくなるかもね…」
はぁ、と良い年をしてちっぱいな美女2人は溜息をつくのだった。
さらっ、とスティルグマ女王が深海と入る宣言をしたため、レオドーアの視線が痛い。
視線だけで人を殺せるなら深海は5回は死んでいるだろう。
他の男性使用人・兵士・騎士たちの視線も痛い。
針の筵と言う奴だ。
反対に女はキャッキャと楽しそうにしている。
美少年と妙齢の美女の混浴。
何とも想像を掻き立てられるものであるらしい。
カグウからもお許しを得て、深海はスティルグマ女王とノーライフと3人で、女王専用の浴場へと行く事となった。
:::
「は~豪華ですね…」
女王の浴場はローマ風だ。
壁に掘られたライオンの口から源泉が流れ出る。
何となく深海はマー〇イオンを思い出した。
トプン、と手を湯の中に入れる。
じんわりと温もる心地良い温度だ。
おそらく42℃前後。
「この湯は温度調整はしているのですか?」
「いや、温度調節はしていないぞ」
「と言う事は高温泉ですね」
「「高温泉?」」
「温泉は湧出口(源泉)での泉温によって次の4つに分類されます。
冷鉱泉 25℃未満
低温泉 25~34℃未満
温 泉 34~42℃未満
高温泉 42℃以上
入浴でもっとも気持ちの良いと言われる風呂の水温は42℃と言われているため、温泉地の大浴場はほとんど42℃前後に設定されています。
そこで、「冷鉱泉」「低温泉」「温泉」は加熱しなければならない場合がほとんどです。
「高温泉」がもっとも温泉らしく感じられるはずです。
また、源泉の温度が高いほど、効能成分が濃い(成分が多い)傾向にあります。
お湯が熱いとお茶が濃くりやすかったり、砂糖がとけやすかったりするのと似た原理です。
では、「高温泉」だけが優れているのかというと、熱すぎると肌への刺激が強すぎたり、適温に冷ますのに時間をかけなければならなかったり、加水する必要もあります」
「ほう、そのような定義があったのか。知らずに入っていたな」
「それは勿体ないです。温泉は療養にも良いですし、プレゼンさえ上手くいけば旅行地としてますますスティルグマは発展しますよ!」
「それは興味深いね。温もりながら色々聞いても良いかな?」
「長い蘊蓄になるので良ければ」
「是非頼もう」
湯を体にかけて汚れを落として、広い浴槽に入る。
3人入ってもまだまだ余裕のある大きな浴槽である。
「温泉は各種の塩類が溶けている液体で、「浸透圧」というものを持っています。
人間の身体を作っている細胞液と等しい浸透圧を持つ液体を等張液と言いますが、これは8.8gの食塩を1リットルの水に溶かした食塩水に相当します。
この等張液を基準にして温泉を比べると次の3つに分類されます。
低張泉 等張液より浸透圧の低いもの(8g/kg未満)
等張泉 等張液と同じ浸透圧を持つもの(8~10g/kg未満)
高張泉 等張液より高い浸透圧を持つもの(10g/kg以上)
浸透圧は、2つの濃度が違った溶液を「仕切り」で分けた場合、濃度を一定にしようと、濃度の薄い溶液から濃い溶液に水分が移ろうとする力です。
薄い溶液の水分が、濃い溶液の方に流れるのです。
一方、「仕切り」が水分だけでなく、溶解物質も通す場合は、濃い溶液の溶解物が、薄い溶液の方に移ろうとします。
肌は、温泉の効能成分を浸透させることができるので、理論上は、「高張泉」の方が、成分を体に吸収しやすいことになります。
「低張泉」は、サラサラしたやさしい湯という傾向があり、理論上は、温泉の水分が体に吸収されやすいということになります。
低張泉の温泉で長湯すると皮膚がふやけやすいですが、梅干しのように水分が無くなってシワシワになるのではなく、その反対に皮膚の 表面からいくらか水が浸透して、皮膚のごく表面の部分だけ伸びる一方、その下の部分は、変化がないのでしわができてしまうのです。
つまり体に水分を与えているのです。
「高張泉」は、理論上、温泉成分が肌に浸透しやすい特長を持っています」
「中々奥が深いな温泉…」
「もう止めましょうか?」
「僕は興味津々だから続きを是非」
「それでは、温泉は水素イオン濃度によるph値で下記のように分類されます。
一般的に、酸性泉は皮膚病に効き、アルカリ性泉は美肌効果があります。
強酸性泉 pH2未満
酸性泉 pH2~3未満
弱酸性泉 pH3~6未満
中性泉 pH6~7.5未満
弱アルカリ性泉 pH7.5~8.5未満
アルカリ性泉 pH8.5以上
酸性度が高いと殺菌効果があり、皮膚病に効きやすいです。
中性泉は、肌に優しいです。
アルカリ度が高いと、肌の角質をとる日は美肌効果があります。
お2人の肌の質を見るとかなり綺麗なので、この温泉は美肌に聞くアルカリ性泉でしょうね」
「成程、それで済む場所によって人の肌質が違う訳だ。美肌の者の地域にはアルカリ性泉、皮膚病が無い地域には酸性泉が湧いていると言う事だな」
「オフコース、理解が早くて助かります」
「その特性を売り込めば確かに旅行客が増えそうだね」
「泉源における水温が摂氏25度以上。(摂氏25度未満のものは、冷泉または鉱泉と呼ぶ事がある)
水温にかかわらず、以下の成分のうち、いずれか1つ以上のものを含む物。(含有量は1kg中)
溶存物質(ガス性のものを除く。) 総量1000mg以上
遊離炭酸(CO2) 250mg以上
リチウムイオン(Li+) 1mg以上
ストロンチウムイオン(Sr2+) 10mg以上
バリウムイオン(Ba2+) 5mg以上
フェロ又はフェリイオン(Fe2+,Fe3+) 10mg以上
第一マンガンイオン(Mn2+) 10mg以上
水素イオン(H+) 1mg以上
臭素イオン(Br-) 5mg以上
沃素イオン(I-) 1mg以上
フッ素イオン(F-) 2mg以上
ヒ酸水素イオン(HAsO42-) 1.3mg以上
メタ亜ひ酸(HAsO2) 1mg以上
総硫黄(S)[HS-,S2O32-,H2Sに対応するもの] 1mg以上
メタホウ酸(HBO2) 5mg以上
メタけい酸(H2SiO3) 50mg以上
重炭酸ソーダ(NaHCO3) 340mg以上
ラドン(Rn) 20×10-10Ci以上
ラジウム塩(Raとして) 1億分の1mg以上
つまり、源泉温度が25℃以上あるか、それより冷たくとも19の特定成分が1つでも規定値に達していれば、「温泉」と名のれるのです」
「ふわ~奥が深いね温泉」
「後で文に起こして貰っても良いだろうか?是非この知識をうまく使って旅人を呼び込みたい」
「ではカグウ様に了解を取って貰っても良いですか?止めないと思いますが俺カグウ様の小姓なので…あんまり勝手に動けないんですよ」
「了解した。ふふ、お前を呼んで正解だった」
「じゃ、体も温まったしそろそろ出ようか?あんまり長湯すると逆上せてご飯が食べれなくなっちゃう」
「それは困ります!ご飯、楽しみにしておりますから!!」
「存分に堪能しろ。馳走を用意させている」
「楽しみにしてますね」
夕食の内容を想像して深海はワクワクとする。
発展した異世界の異国の料理に興味があるのだ。
「先に上がっておれ、私たちは後ですぐに上がる」
「了解しました」
スティルグマ女王の言葉通り深海は先に上がる。
深海が先に上がりスティルグマ女王とノーライフは視線を互いの胸に向けた。
「フカミの方が大きかったな…」
「成長期だからまだ大きくなるかもね…」
はぁ、と良い年をしてちっぱいな美女2人は溜息をつくのだった。
1
お気に入りに追加
648
あなたにおすすめの小説

義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!

辺境地で冷笑され蔑まれ続けた少女は、実は土地の守護者たる聖女でした。~彼女に冷遇を向けた街人たちは、彼女が追放された後破滅を辿る~
銀灰
ファンタジー
陸の孤島、辺境の地にて、人々から魔女と噂される、薄汚れた少女があった。
少女レイラに対する冷遇の様は酷く、街中などを歩けば陰口ばかりではなく、石を投げられることさえあった。理由無き冷遇である。
ボロ小屋に住み、いつも変らぬ質素な生活を営み続けるレイラだったが、ある日彼女は、住処であるそのボロ小屋までも、開発という名目の理不尽で奪われることになる。
陸の孤島――レイラがどこにも行けぬことを知っていた街人たちは彼女にただ冷笑を向けたが、レイラはその後、誰にも知られずその地を去ることになる。
その結果――?

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。

聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした
猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。
聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。
思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。
彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。
それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。
けれども、なにかが胸の内に燻っている。
聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。
※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

〈完結〉毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる