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【オマケの王都散策事情】
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「で、どう?久しぶりの王都は?」
「すごく…活気づいています……」
王宮に籠りっぱなしでひたすら研究をしていた為、始めに王都に来て以来深海は王都には出ていない。
約10ヵ月ぶりくらいの王都である。
久しぶりの王都は働く男の声、子供の笑い声、女のお喋りが聞こえてきた。皆表情が明るい。
消臭の魔法がかけられていない筈の王都の悪臭もほとんど消えている。
スライム下水関連で来た時は排泄物の臭いこそ消えたものの風呂に入らない人々の体臭も町に漂っていた。
それがすっかりなくなっている。
おそらくこのフカミが籠っている間にカグウが上手く民衆に清潔の意識を植え付けてくれたようだ。
体臭の匂いが消えたとなると皆こまめに清拭をしているのであろう。
浴場を作る日も近いかもしれないと深海は少し気分が上がった。
「フカミちゃんが色々している間に飲み薬と軟膏も指示通りの収容施設に配り終えたし説明書もちゃんと付点してあるから。
何より最初に手間がかかっても清潔第一って伝えてるから藁に直接寝かすんじゃなくてちゃんとシーツも使ってるよ。クロナ姫側からの貢ぎ物も中々の金額になったらしいし結構収容施設にお金かけれてるみたい。
シーツもこの国では決して安価じゃないからね。先輩が他国で安く大量に仕入れてくれたおかげで清潔は保たれてるの。一般家庭にもシーツが普及していってるみたいだよ」
やはり各家庭も中世ヨーロッパ並みの就寝レベルだったようだ。
王宮で寝泊まりしている深海は鳴海の貢献もあってフカフカのベッドで寝ている。
しかし市民は藁を敷いてそこで寝ていたらしい。
地球でも中世ヨーロッパの家は随分と簡素なものだった。
家は居間と寝室は中世におけるもっとも重要な家の要素で領主館にはこれに防衛施設や家臣用の部屋が、市民の家には店舗ないし仕事場が、そして農家には畜舎が加わっていたが、居間・寝室の二部屋は常にこれらの中心に存在した。
居間は、家族の普段の生活の場であり、食堂としても台所としても使われ、ここで家族が一緒に食事をとる。
寝室は個室に分けられておらず、これまた家族が一緒になって眠っていた。
簡素な造りの農家は、この二部屋構造最もよく表していると言える。
建物は木造の簡単な造りで、壁は漆喰塗りがされていた。
窓はあったが、領主館にもめったにない硝子窓があるはずもなく、風雨の際には木製の雨戸を閉じていたらしい。
裕福な農家の床は板張りだったが、多くの農家の床は踏み鳴らされた土間で、藁が敷かれることもあった。
居間の中央には石を積み上げてつくった簡単な炉が置かれ、かまど税が家屋税の呼び名として使われていたことは、居間の中心の炉の重要性を物語っている。
この炉は、部屋を温めると同時に人々に粥やスープを提供した。
この時代には、まだ暖房用の火と、料理用の火が分化していなかったからだ。
炉から出る煙を外に出すために屋根には穴が設けられていたが、たいした効果は上がらず炉のせいで「寝間も広間も煤だらけ」だったと言われている。
暖炉がある農家は中世には稀で、煙突が農村でも普及したのは16世紀以降のことである。
寝具は質素で、貧しい家では藁の山がそのまま寝台となった。
農家では藁のマットレス、リネンのシーツ、毛織の掛け布団があればもう立派なベッドであり、シーツはただ藁にかけられていることもあったが、袋状になっていてそこに藁が詰められることもある。
掛け布団には羊毛が使われ、野ウサギやキツネの皮などで裏打ちされていた。
中世人口の9割を占める農民は、このような大変質素な家で暮らしていたそうだ。
そのことから王都の民は恐らく藁で寝ているであろうを踏んだ深海はカグウに王都の住民にベッドの制度を整えて欲しいと頼んであった。
収容所の施設内のベッドは勿論だが全ての家庭にベッドの質を上げて貰ったのには、怪我が治った民が収容所の施設環境に味を占めて自宅に帰らなくなるよう杞憂したからだ。
寝ているだけで全ての作業から解放されて食事が出てくる収容施設はイエロータッグの施設ではさぞ過ごしやすい環境のはずだ。
身を粉にして働いて蒸かしたジャガイモを味付けもせず食べるのが嫌になるくらい。
だから深海は家を居心地の良いものにし、労働の対価に貨幣だけでなく炊き出しを行い、働く方が良い暮らしがでいる環境が整えられるようにした。
どうやらそれは上手くいったらしい。
カグウの手腕が相当よかったのだろう。
平和ボケした国の一学生が考えた絵図を見事実現させてくれた。
やはり王に相応しい器だと感心する。
と、同時にクロナはやはり上に立つには向いていないと思ってしまう。
おそらく今も鳴海と一緒にお茶をしているのだろう。
とは言ってもこの世界には茶の文化が無いようなのでお茶と言っても恐らく出てくるのはミードあたりだろう。
アルコールに弱い鳴海がへたってなかったら良いのだが。
出てくる菓子も蜂蜜入りのパン程度だろう。
どうもこの世界は中世ヨーロッパに似ているようでそれ以上に文化が古いようだ。かわりに魔法や魔物などファンタジー要素は存分に組み込まれているが。
(何時何処でこの世界にファンタジー要素が組み込まれたのかが俺とナルが帰る鍵だな)
「フカミちゃんボーッとしてるけどやっぱり疲れ取れてない?どこかで休憩しようか?」
フィルドが深海の顔を覗き込んでくる。
フィルドはやたらと距離感が近い。
おそらくパーソナルスペースが他人より狭いのだろう。
それにしても190センチ近いフィルドと160センチ半ばの深海の身長差で膝を屈めてまで顔を覗き込むのはしんどいだろうが、フィルドのパーソナルスペースのかなり近い部分に自分は居るのだと気付かされ深海の気持ちは温かくなる。
この世界に飛ばされてまだ半年しか経っていないのに深海は随分カグウを中心にその親衛隊に絆されてしまったようだ。
(帰るのが惜しい、て思う程度には絆されてるよな俺。でもナルのためにも帰らない訳にはいけないだろうけど。もう少しこの国を見守りたいなんて我が儘を俺が通すわけにはいかないよな)
「大丈夫です。少しお腹が空いたな、なんて思っていた訳でして」
「OK、んじゃこの宮廷魔術師長が奢ってあげましょう」
フィルドが笑顔に深海の心も和む。
(やっぱ俺この人たち好きだな)
フィルドが屋台で買ってきた串焼きを深海のところにニコニコ笑いながら持って来るのを見て深海は思った。
「すごく…活気づいています……」
王宮に籠りっぱなしでひたすら研究をしていた為、始めに王都に来て以来深海は王都には出ていない。
約10ヵ月ぶりくらいの王都である。
久しぶりの王都は働く男の声、子供の笑い声、女のお喋りが聞こえてきた。皆表情が明るい。
消臭の魔法がかけられていない筈の王都の悪臭もほとんど消えている。
スライム下水関連で来た時は排泄物の臭いこそ消えたものの風呂に入らない人々の体臭も町に漂っていた。
それがすっかりなくなっている。
おそらくこのフカミが籠っている間にカグウが上手く民衆に清潔の意識を植え付けてくれたようだ。
体臭の匂いが消えたとなると皆こまめに清拭をしているのであろう。
浴場を作る日も近いかもしれないと深海は少し気分が上がった。
「フカミちゃんが色々している間に飲み薬と軟膏も指示通りの収容施設に配り終えたし説明書もちゃんと付点してあるから。
何より最初に手間がかかっても清潔第一って伝えてるから藁に直接寝かすんじゃなくてちゃんとシーツも使ってるよ。クロナ姫側からの貢ぎ物も中々の金額になったらしいし結構収容施設にお金かけれてるみたい。
シーツもこの国では決して安価じゃないからね。先輩が他国で安く大量に仕入れてくれたおかげで清潔は保たれてるの。一般家庭にもシーツが普及していってるみたいだよ」
やはり各家庭も中世ヨーロッパ並みの就寝レベルだったようだ。
王宮で寝泊まりしている深海は鳴海の貢献もあってフカフカのベッドで寝ている。
しかし市民は藁を敷いてそこで寝ていたらしい。
地球でも中世ヨーロッパの家は随分と簡素なものだった。
家は居間と寝室は中世におけるもっとも重要な家の要素で領主館にはこれに防衛施設や家臣用の部屋が、市民の家には店舗ないし仕事場が、そして農家には畜舎が加わっていたが、居間・寝室の二部屋は常にこれらの中心に存在した。
居間は、家族の普段の生活の場であり、食堂としても台所としても使われ、ここで家族が一緒に食事をとる。
寝室は個室に分けられておらず、これまた家族が一緒になって眠っていた。
簡素な造りの農家は、この二部屋構造最もよく表していると言える。
建物は木造の簡単な造りで、壁は漆喰塗りがされていた。
窓はあったが、領主館にもめったにない硝子窓があるはずもなく、風雨の際には木製の雨戸を閉じていたらしい。
裕福な農家の床は板張りだったが、多くの農家の床は踏み鳴らされた土間で、藁が敷かれることもあった。
居間の中央には石を積み上げてつくった簡単な炉が置かれ、かまど税が家屋税の呼び名として使われていたことは、居間の中心の炉の重要性を物語っている。
この炉は、部屋を温めると同時に人々に粥やスープを提供した。
この時代には、まだ暖房用の火と、料理用の火が分化していなかったからだ。
炉から出る煙を外に出すために屋根には穴が設けられていたが、たいした効果は上がらず炉のせいで「寝間も広間も煤だらけ」だったと言われている。
暖炉がある農家は中世には稀で、煙突が農村でも普及したのは16世紀以降のことである。
寝具は質素で、貧しい家では藁の山がそのまま寝台となった。
農家では藁のマットレス、リネンのシーツ、毛織の掛け布団があればもう立派なベッドであり、シーツはただ藁にかけられていることもあったが、袋状になっていてそこに藁が詰められることもある。
掛け布団には羊毛が使われ、野ウサギやキツネの皮などで裏打ちされていた。
中世人口の9割を占める農民は、このような大変質素な家で暮らしていたそうだ。
そのことから王都の民は恐らく藁で寝ているであろうを踏んだ深海はカグウに王都の住民にベッドの制度を整えて欲しいと頼んであった。
収容所の施設内のベッドは勿論だが全ての家庭にベッドの質を上げて貰ったのには、怪我が治った民が収容所の施設環境に味を占めて自宅に帰らなくなるよう杞憂したからだ。
寝ているだけで全ての作業から解放されて食事が出てくる収容施設はイエロータッグの施設ではさぞ過ごしやすい環境のはずだ。
身を粉にして働いて蒸かしたジャガイモを味付けもせず食べるのが嫌になるくらい。
だから深海は家を居心地の良いものにし、労働の対価に貨幣だけでなく炊き出しを行い、働く方が良い暮らしがでいる環境が整えられるようにした。
どうやらそれは上手くいったらしい。
カグウの手腕が相当よかったのだろう。
平和ボケした国の一学生が考えた絵図を見事実現させてくれた。
やはり王に相応しい器だと感心する。
と、同時にクロナはやはり上に立つには向いていないと思ってしまう。
おそらく今も鳴海と一緒にお茶をしているのだろう。
とは言ってもこの世界には茶の文化が無いようなのでお茶と言っても恐らく出てくるのはミードあたりだろう。
アルコールに弱い鳴海がへたってなかったら良いのだが。
出てくる菓子も蜂蜜入りのパン程度だろう。
どうもこの世界は中世ヨーロッパに似ているようでそれ以上に文化が古いようだ。かわりに魔法や魔物などファンタジー要素は存分に組み込まれているが。
(何時何処でこの世界にファンタジー要素が組み込まれたのかが俺とナルが帰る鍵だな)
「フカミちゃんボーッとしてるけどやっぱり疲れ取れてない?どこかで休憩しようか?」
フィルドが深海の顔を覗き込んでくる。
フィルドはやたらと距離感が近い。
おそらくパーソナルスペースが他人より狭いのだろう。
それにしても190センチ近いフィルドと160センチ半ばの深海の身長差で膝を屈めてまで顔を覗き込むのはしんどいだろうが、フィルドのパーソナルスペースのかなり近い部分に自分は居るのだと気付かされ深海の気持ちは温かくなる。
この世界に飛ばされてまだ半年しか経っていないのに深海は随分カグウを中心にその親衛隊に絆されてしまったようだ。
(帰るのが惜しい、て思う程度には絆されてるよな俺。でもナルのためにも帰らない訳にはいけないだろうけど。もう少しこの国を見守りたいなんて我が儘を俺が通すわけにはいかないよな)
「大丈夫です。少しお腹が空いたな、なんて思っていた訳でして」
「OK、んじゃこの宮廷魔術師長が奢ってあげましょう」
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