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その後

チビ魔王と一緒4

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 魔王がチビ魔王になってしまいました。
 大人の時の記憶も無いみたいです。
 なので王宮だと生活に不便だと、皆でミヤハルさん宅にお泊りです。

 まぁ皆と言っても私とチビ魔王とオウマさんが加わるだけですが。

 そして久しぶりのミヤハルさんのお宅。
 既にミヤハルさんはコタツと言う床に直接座るテーブルに着席しております。
 ん?何か日本語が変なような…。
 語彙力が無いので勘弁して下さい。

 そして同じくミヤハルさんの隣に座っているエントビースドさんがみかんを剝き剥きしています。
 白いすじ迄しっかり取る派のようです。
 丁寧に剥いたみかんをミヤハルさんに運ぶだけのお仕事をしております。
 何と言うか、無表情なのにオーラがピンクです。
 魔王と言い、尽くすのがお好きな兄弟なのでしょうか?

「ミヤハルちゃーん。ハーゲン〇ッツ買って来たわよー♪」

 あ、今日はユラさんもお泊りのご様子です。
 ミヤハルさんのお宅にはユラさんの部屋も完備されています。
 もう第2の家だそうです。

 ちなみに第1の家は教えてくれませんでした。

 ミヤハルさんとは種類が違いますが捉えどころのないクレバーな方です。
 同じ古代種だから似てるんでしょうか?

「寒い日にあったかいオコタで冷たいハー〇ン、贅沢やわぁ」

 あ、エントビースドさんのお仕事がみかんを運ぶからアイスをスプーンですくってミヤハルさんに食べさせるに変わりました。
 やっぱりオーラはピンクです。

「自分らもはよお出で~」

「はい」

「りょ~かいっす」

 ミヤハルさんが声をかけてくれたので私とチビ魔王とオウマさんもコタツにINです。
 ちゃんと手洗いうがいは済ませてますよ。
 消毒大事!
 感染病は怖いですからね。

「シックスリ―、好きな味選んでええで~」

 ミヤハルさんがそう言うと、袋からユラさんがアイスを出します。

 チョコ
 バニラ
 クッキーアンドクリーム
 イチゴ
 ラムレーズン
 マカダミアナッツ

 どれも美味しそうですね。

「う~ん…う~ん………」

 チビ魔王が眉間に皺を寄せて必死に悩んでいます。
 大人魔王はあんまり悩んだりしないので新鮮です。
 可愛いですね。

「どうしたんですか?」

「チョコとバニラ…どっちも食べたい………」

 ズキューン

 む、胸が打ち抜かれました。
 あんなに真剣に悩んだ内容が食べたいアイスの味とは。
 普段国家を動かしている人物と同一人物とは思えません。

「ね、かーいでしょシックスリ―」

「オウマさんの話に嘘偽りがない事がこの場に証明されました」

 話には聞いていたけど本当に可愛いです。

「シックスリ―君、私と半分ずつ食べましょうか?」

「いいの?」

「良いですよ」

「おねーちゃん、ありがとー」

 ニッコーーーーッ☆

 ま、魔王が眩しいです。
 何ですかその可愛い笑顔は!
 私が新たな扉開いたらどうする気ですか!!

「ねぇ、オウマ兄ちゃん、何で姉上にお兄ちゃんがアイスあーんしてるの?」

「ん~シックスリ―が居ない間に2人は仲良くなったんだよー」

「僕もあーんしたいなぁ…」

「リコリスお姉ちゃんとあーんすると良いんじゃね?」

 クルッ、とチビ魔王がコチラを見ます。
 う、お目目がキラキラです。

「リコちゃん、ぼくとアイスあーんしよぉ?」

「よろこんで!!」

 気付けば私はチビ魔王の手をにぎにぎしていました。
 魔王、早く元に戻ってくれないと私本気で新しい扉開いちゃいますよ……。

 とりあえずコタツに入ってチビ魔王とアイスのあーんを堪能しました。

 ユラさんとオウマさんだけ1人でモクモクと食べているのは突っ込まない事にしておきましょう。
 きっとその方が平和でしょうから。
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