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足音
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しおりを挟む…どうしてそう思うのか、板本君の何を知っているのか、教えてくれないとこっちだってわけがわからない。
その目を見返してそう問えば、ふいと視線が逸らされる。
口ごもるような、歯切れの悪い口調。
「……理由は、言えない」
「――ッ、」
一旦言葉を切って、「でも、」と何か言おうとする蒼に、ぷちっと何かが切れたような音がした。
……そんな表情をするくらいなら全部話してくれればいいのに。
昨日だって一晩中蒼のことを、自分の今までのことを考えて、俺だって必死に何かできることはないかって考えてるのに。
それなのに。
…いつもそうだ。蒼は俺には何も話してくれない。
ただ、一方的に言われてばっかりなのは、もう嫌だ。
そう思うと、胸にぽっかり穴が開いたような悲しい感情にとらわれて、ひどく沈んだ。
拒み、俯いたまま首を横に振った。
「もういい。聞きたくない」
「…っ、」
俺の言葉に、息を呑む気配がする。
板本君の話を全部信じたわけじゃない。
でも、板本君が最後に言ってた言葉がどうしても引っかかって頭から離れない。
―――「こうやって蒼様に関わった人間が消えたのは、一度や二度の話じゃないらしい」――
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