竜攘虎搏 Side Tiger

怜悧(サトシ)

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「ひぃ、ァァァ、あああ…………ひい、や……く、ああ」
 眞壁のペニスの先からビシャッビシャッと透明な体液が飛び散って、その後じょろじょろっと少し濁った液体が溢れ出して、体がぐにゃりと弛緩する。
 失禁するほどの快感に溺れて虚空を見上げて開きっぱなしになった眞壁の唇からはみ出した舌を、ちゅっと吸い上げる。
甘い声が耳元で響く中、オレは何度か腰を揺すって何度か達すると、暫く強く抱きしめてその唇を何度か吸い上げた。
「ぶ、っとんでる、、の、みそ、」
 ずるっとペニスを引き出すと、蕩け切った表情で切なそうに呟く眞壁の色気にあてられそうになる。そのままもう一度突っ込んで泣かせたい気持ちでいっぱいになる。
「えろい顔」
 近くにあるタオルを手にして、汚れてしまった体をゆっくりと拭う。ゆっくりと拭うと心地よさそうに鼻を鳴らして、眞壁は少し辛そうに眉を寄せた。
 激しくしすぎてしまったかもしれない。
「…………きもち、いい……、から……な」
 ぼんやりと遠くを見るように告げた眞壁の表情に、オレは大きく息を呑んだ。
 オレは本当にこの人を手に入れたい。
 オレのものにしてしまいたい。
 好きだと告げたら……好きなオンナを諦めてオレを見てくれるだろうか。
こんな酷いことをしたオレを許してなんかくれないだろうけど。
 でも……いわなくちゃ、何も始まらない。
「……あ、あのさ……眞壁……」
 オレはぎゅっと手にしているタオルを握りしめて、眞壁に向き直ると、彼はオレの顔を見て何を思ったのか、オレの唇を大きな掌で塞いだ。
 目に強い意志が宿ったかと思うと、大きく息を吐き出して、眞壁は静かな柔らかい声で告げた。
「………これ、つづけたら、おれ、ダメそ。なあ………ぜんぶ、バラしていいから………もう、おしまい……にしよ」
 オレは大きく目を開いた。
 眞壁は、脅迫をなかったことにしようと言い出したのだ。
 オレとの関係をすべて全部終わりにすると告げた。
「な、んで?」
 そんなの、何でもクソも嫌になったからに決まっているのに、何故そんなことありえないなんて気持ちでいたのか、自分でもわからず問いかけていた。
 眞壁は腕を伸ばしてベッドの上の棚に置いてあるタバコの箱を手にして、唇で一本引き出して銜える。
 眞壁がタバコを口にするのは初めて見た。
「だってよ……もう、おれ、たけおのちんこなしで、イケなくなりそ。そしたら、これから、おれのせっくすらいふが悲惨」

ちょっと参ったような表情にぶち当たって、オレは唖然とした。終わりにする理由が、オレの体に参っているからだっていうのだ。
 そんなの到底理解などできない。オレなしでイケなくなるなら、オレを手放さなければいいじゃないか。
「…………イヤだ」
 駄々をこねるように首を横に振るオレを眺めて、眞壁はライターを手にしてタバコに火を点けると大きく吸い込んで、半笑いを浮かべてみせた。
「だって、おまえ、おれのこと嫌いだろ。おれのせっくすらいふ責任とれるの」
 鼻で笑ってふうっと煙をオレに吹きかける。
 責任をとれるのであれば、いくらでもとりたい。どうすれば、彼の気持ちを変えることができるだろうか。
「嫌いだけど、…………精液便所にするって言った」
 オレはどうにか今までの関係だけでも、取り戻したいと必死で脅迫の続きをしようと言葉を口にして、眞壁の面倒くさそうな表情にぶち当たる。
「だから、全部バラせって……。動画でもなんでもばらまいても、別にいい。そんなの脅迫にならねえよ」
 頭のどこかでは分かってはいた。脅迫なんてしたとしても、眞壁ほど強ければ、オレを潰しておしまいだ。エロ動画をばらまいたとしても、本人は気にしないし、周りも彼を排除することはない。
 薄々は気が付いてはいた。
「無意味なら、じゃあ、なんで……いままで続けてたんだ」
 じゃあ、何故あんなに抱いても、文句ひとつ言わずにオレの言いなりになっていたのだろう。そもそも脅迫が意味をなしてないなら。性処理道具だと言ったのに、抱かれてくれていたんだろう。
 オレの問いかけに、眞壁は吐き捨てるように告げた。
「そんなの……。オマエのセックスが気持ち良かったからな、そんだけだよ」
 セックスが良かったから。
 オレに抱かれたいと思ってくれていたから、続けていたっていうのか。それって、期待していいってことだろうか。
 オレはぎゅっと眞壁の身体を抱きしめた。
 まだ少し熱をもったその体が、期待するかのように震えてオレの腕の中でとくとくと血流が早くなってくるのが分かる。
「ッ、あぶね………ヤケドするって。タバコ、もってんだぞ」
 体は全く拒絶していないのに、意識を逸らそうと彼自身が躍起になっているのが分かる。
「アンタがッ、嫌いだけど、嫌い過ぎて、どうしようもなく好きなんだよッ、わかれよッ」
 この男が好きだ。
 この人をオレの腕の中から離したくはない。
 嫌いで仕方がなかったのも、憧れの裏返しでしかなくて。この体を抱き締めるたびにそれを痛感するだけだった。
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