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しかし欲に目が眩んだ今のガルディア様にはそんなリリララが鬱陶しく感じるようで、彼は彼女にわざとらしくため息をついた。
「お前との事は気の迷いだった。と言うか、お前が勝手に盛り上がってそう言ってるだけだ。むしろ最初に色目を使って来たお前が何もかも悪い…俺はふしだらなお前の被害者だよ。」
「ひ、被害者って…。」
ガルディア様から一方的に責められたリリララは、信じられないような顔で彼を見た。
「…そう言う事だから、俺は何も悪くないんだ。俺は、真面目で賢いアメリア…お前の方が好きだ。こんな顔だけの女など、俺はもう興味も無い。」
このガルディア様の言葉に、リリララは呆然自失と言った感じでその場に崩れ落ちてしまった。
すると、あんまり激しく泣きじゃくったせいか…彼女が付けて居たイヤリングの飾りが、片方だけポトリと床に落下した─。
その瞬間、あれ程可愛かったリリララの顔半分が別人のように変わってしまい…それは、お世辞にも可愛いなどとは言えない顔だった。
するとそれを見たガルディア様は叫び声を上げてその場で腰を抜かし…私は落ちたイヤリングを拾い上げると、成程なと納得するのだった。
「リリララ…あなた、魔性の石を使い容姿を誤魔化して居たのね。イヤリングに細工がしてあったから今迄気付かなかったけれど…こうして間近でよく見ると、飾りに使われて居るこれは普通の石ではなく魔石だと分かるわ。」
「い、嫌!返してよ!」
そう言って、リリララは私からイヤリングを奪い返そうとするが…顔を隠しながらでは、上手く行かない。
するとリリララの本当の顔を知ったガルディア様は、ふざけるなと言って激怒した。
「お前の顔が可愛かったから、俺はお前の相手をしてやったんだぞ!?お前が可愛かったから、喜んで抱いたのに…こんなのは詐欺だ!お前に慰謝料を請求してやる!」
「ひ、酷いわガルディア様…あんまりよ!」
そう言って、リリララは醜くなった顔を押さえ…号泣しながら部屋を飛び出して行くのだった。
「さぁ、アメリア…俺達の仲を邪魔する者は居なくなったぞ?改めて、久しぶりの再会を喜び合おうじゃないか!」
そう言ってガルディア様は、私の腰を抱こうとその手を伸ばしたが…私は、その手をピシャリと跳ね除け距離を取った。
「あなたは先程、自分達の関係はリリララが勝手に盛り上がって居るだけと言ったのに…喜んで抱いたとはどういう事です?それでは、話が違って来まんか?」
「そ、それは、その…。」
「いえ、私も意地が悪かったですね。もう辞めましょう。あなたとリリララがただならぬ関係だった事は、探偵の調べで分かって居ます。これがその報告書です。驚きましたよ、私が居るのにあの子と新たな婚約関係を結ぼうとなさるとは─。」
私に報告書を突き付けられたガルディア様は、途端に石のように固まってしまった。
「それで、この他にも分かった事がありますしてね…。あなた、お母様と手を組み私を事故に遭わせこの地に帰れないようにしようとして居ましたね?」
するとその言葉に、ガルディア様は今度はビクリと身体を振るわせた。
「お前との事は気の迷いだった。と言うか、お前が勝手に盛り上がってそう言ってるだけだ。むしろ最初に色目を使って来たお前が何もかも悪い…俺はふしだらなお前の被害者だよ。」
「ひ、被害者って…。」
ガルディア様から一方的に責められたリリララは、信じられないような顔で彼を見た。
「…そう言う事だから、俺は何も悪くないんだ。俺は、真面目で賢いアメリア…お前の方が好きだ。こんな顔だけの女など、俺はもう興味も無い。」
このガルディア様の言葉に、リリララは呆然自失と言った感じでその場に崩れ落ちてしまった。
すると、あんまり激しく泣きじゃくったせいか…彼女が付けて居たイヤリングの飾りが、片方だけポトリと床に落下した─。
その瞬間、あれ程可愛かったリリララの顔半分が別人のように変わってしまい…それは、お世辞にも可愛いなどとは言えない顔だった。
するとそれを見たガルディア様は叫び声を上げてその場で腰を抜かし…私は落ちたイヤリングを拾い上げると、成程なと納得するのだった。
「リリララ…あなた、魔性の石を使い容姿を誤魔化して居たのね。イヤリングに細工がしてあったから今迄気付かなかったけれど…こうして間近でよく見ると、飾りに使われて居るこれは普通の石ではなく魔石だと分かるわ。」
「い、嫌!返してよ!」
そう言って、リリララは私からイヤリングを奪い返そうとするが…顔を隠しながらでは、上手く行かない。
するとリリララの本当の顔を知ったガルディア様は、ふざけるなと言って激怒した。
「お前の顔が可愛かったから、俺はお前の相手をしてやったんだぞ!?お前が可愛かったから、喜んで抱いたのに…こんなのは詐欺だ!お前に慰謝料を請求してやる!」
「ひ、酷いわガルディア様…あんまりよ!」
そう言って、リリララは醜くなった顔を押さえ…号泣しながら部屋を飛び出して行くのだった。
「さぁ、アメリア…俺達の仲を邪魔する者は居なくなったぞ?改めて、久しぶりの再会を喜び合おうじゃないか!」
そう言ってガルディア様は、私の腰を抱こうとその手を伸ばしたが…私は、その手をピシャリと跳ね除け距離を取った。
「あなたは先程、自分達の関係はリリララが勝手に盛り上がって居るだけと言ったのに…喜んで抱いたとはどういう事です?それでは、話が違って来まんか?」
「そ、それは、その…。」
「いえ、私も意地が悪かったですね。もう辞めましょう。あなたとリリララがただならぬ関係だった事は、探偵の調べで分かって居ます。これがその報告書です。驚きましたよ、私が居るのにあの子と新たな婚約関係を結ぼうとなさるとは─。」
私に報告書を突き付けられたガルディア様は、途端に石のように固まってしまった。
「それで、この他にも分かった事がありますしてね…。あなた、お母様と手を組み私を事故に遭わせこの地に帰れないようにしようとして居ましたね?」
するとその言葉に、ガルディア様は今度はビクリと身体を振るわせた。
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