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第4の異世界ーはるか遠くの銀河で戦う少年

第95話 やっぱり幼女が好き

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 集まって来た5人の幼女たちはツクナと同い年くらいだろうか?

「まさかこの子たちもナイト?」
「いえ、この子たちはスリーナイトウォーズのコスプレですよ。よく見れば本来のナイトとは着ているものが違いますよ」
「あ、そうなんだ」

 言われてみればちょっと違う。
 まあ、ゼナイエのような子供がそうそういるわけもないか。

「あの、それってハイレルンのコスプレだよね?」
「えっ? ハ、ハイレルン?」

 とは確かスリーナイトウォーズの登場人物で、帝国に捕らえられて洗脳されてしまうとかいう少年だったか。

「そういえばハバンさんの仮面やアーマーはハイレルンの着ているものに似ていますね」
「そうなの?」
「偶然じゃが、そのハイレルンと例の映画に出ていた登場人物の外見は似ておるようじゃ」
「そうなんだ」

 つまり自分は常に漫画の登場人物と同じ格好でこの世界を歩き回っていることになるのだが。

「ん?」

 集まった幼女たちは輝くような視線で俺の頭上を見上げている。

「もしかして君たちもこうしてほしいの?」

 頭上のツクナを指差して言うと、幼女たちは笑顔で一斉に首を縦に振った。

「じゃ、じゃあちょっとだけ……。ツクナ?」
「まあ構わん」

 許しを得た俺はツクナを降ろして、幼女のひとりを首へと担ぐ。

「わーっ! たかーいっ!」

 頭上できゃっきゃっとはしゃぐ幼女の声を聞いて俺も嬉しくなる。

「ははは、じゃあ交代だ」

 ひとり目の幼女を降ろして2人目を担ぐ。
 そうして3人目4人目5人目も担ぎ終わると、幼女ら5人は満面の笑みで俺を見上げ、

「おじさんありがとうっ」

 そう礼を言って駆け去って行く。

「お、おじさんか」

 まあ顔は仮面で隠れていたし、そういう雰囲気だったんだろうと納得する。

「ははは、小さい子はかわいいね。ああいうかわいい子たちと話したり触れ合ったりしていると、なんだか心がうきうきしてくるよ。こういうのが父性って言うのかな」

 自分もそういう歳になったんだなぁと俺はしみじみ思う。

「いや、ハバンのは単なるスケベ心じゃろ」
「ええっ。そ、そうなのかな?」

 そんな気持ちを持っていたつもりはないが、ツクナに指摘されると否定もできない。

「そうじゃ。ではあそこにいる男児たちを見てうきうきして父性など感じるか?

 ツクナの指差す方向にいる男児たちに目を向ける。

「いや別に……感じないかな」
「ほらの」
「うん」

 さっきの幼女たちへの感情は父性ではなくスケベなものだったのかと思い直す。

「えっ? ハバンさんって、あんな小さな女の子がその……好きなんですか?」
「そうみたい」
「そうじゃ。しかもハバンはスケベでの。常にツクナの裸を想像しておる」
「ええ……そ、そうなんですか?」

 ぎょっとしたような声を上げたルカが俺を見上げる。

「常にじゃないよ。たまにだから」
「ああ、たまになんですね。いや、それもおかしいですけど」
「そうかな? けどツクナの裸はとっても綺麗で魅力的だから」
「そういうことではないような……」
「?」

 なんでだろう?
 美しいツクナの裸を想像するのはそんなにおかしいことなのか?

 どうやらこの世界では美しい女性の裸を想像するのはあまりよくないことのようだ。

「お2人は師弟ではないですか。師に対してそういう感情を抱くのは失礼かと……」
「うん? うーん……」

 実際には師弟ではないが、そういう関係なら失礼にあたるかも。

「ハバンはツクナのことが大好きじゃからのう。裸を想像してしまうのもしかたのないことなのじゃ。ツクナが育てている婿候補でもあるしの」
「えっ? あ……と、そ、そういうご関係でもあったのですか。お2人は」

 複雑な表情のルカに見上げられ、俺は視線を逸らして頬を掻く。

 師弟で婿候補という関係には違和感を持ってしまうの当然だろう。しかしすでにツクナがはっきり言ってしまっているので訂正もできない。

「師弟にしてはなんというかその……くだけた関係だとは思っていましたが……」
「あーまあその……そ、そういえばデルマ王国が帝国に侵攻されたとき、惑星を覆うウルーガの壁に穴が開いていた件だけど、あの原因はわかったのかな?」

 ふと思い出した件で俺は話を変える。

「あ、いえ、まだウルーガの壁に空いた穴の原因ははっきりとしないそうです」
「そうか。けど、それだと少し不安だな」

 スペースコミットの開催中に惑星を覆うウルーガの壁を破って帝国が攻め込んで来るのでは? そういう懸念があった。

「そうですね。惑星の周辺にはロキシニアス連合の艦隊が防衛のために配備されているので大丈夫だと思いますが……」
「うん。まあ……心配していてもしかたないな。俺たちは俺たちのできることをしようか」

 と、見回りを再開するため歩き出そうとしたとき、

「おーちゃんと任務に勤しんでいるかなー?」

 そう言って背後から声をかけてきたのは妙な面を被った女だ。
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