黒豹拾いました

おーか

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俺が目を覚まして数日。初めの1日、2日はコクヨウも流石にまだ不安なのだろうと受け入れていた。しかし、もう5日は経つぞ!?家に居るだけの俺から目を離さないという強い意思を感じる。

このままだとコクヨウは俺から離れることが出来なくなるんじゃないのか?と不安になるくらいだ。加えて…あまり笑わない。俺が土産に買ってきたものを渡しても、友達たちが来てくれても、表情筋が死んだのかと思うほどの能面っぷりだ。

流石に異常事態だろう。医者にも見せたが、俺を失い掛けたという強いストレスから来るものだという。対処法としてはこのまま心の傷が癒えるまで待ってやるしかないのだそうだ。

「なぁコクヨウ、そろそろ学校に行ってみねぇか?」

「…やだ…タカミといる」

「…コクヨウ…俺はもう大丈夫だからよ」

「ううん…だめ…」

「…」

まだ無理に行かせたりするべきじゃねぇのかもしれねぇ。心の傷というのも分からんではない。けれど、これからもこれくらいの怪我は無いとは言えない。俺は危険を伴う仕事をしているんだ。

いつ命を落とすかも分からない。怪我をするたびにコクヨウを傷付けるのだろうな。それでも、冒険者以外の職に就くつもりは無い。こればっかりは妥協出来ない。そろそろ復帰しないと懐も寂しくなってきたしな。

「なぁ…コクヨウ、俺はこれからも怪我するぞ。冒険者ってのはそういう職業だ。今回が特別なんじゃねぇ。」

「……」

「だけどよ、ちゃんと帰ってくる。今回はお前が治してくれたって聞いてる。回復魔法使ったんだってな。」

「うん…」

「ありがとな。」

「…うん」

「けど、お前の回復魔法はまだ完璧じゃねぇだろ。だから学ぶし、練習する。そうだろ?」

「ん…」

「じゃあちゃんと学校に行け。そんで将来的に俺を助けてくれ。俺はもっと強くなりてぇ…だからもっと危ない事もするようになる。そのときに成長したお前に助けて貰いてぇんだ」

「危ない事もするなんて…いやだ…けど…わかった。頑張る」

「おう、良い子だ」

強引な説得ではあったが、とりあえず受け入れてくれたらしい。俺に抱きつくコクヨウを撫でる。半日からまた慣らしていくことにして、コクヨウを送り届ける。そしてそのまま見守る。

なんともぎこちない態度ではあったが、サク達に話し掛けられて少しずつ笑顔を取り戻していった。やっぱり無理にでも放り込んで良かったかもな。笑えるようになったなら上々だろ。

少しギルドに顔出してくるか。昇格出来たのかも気になるしな。頑張れよコクヨウ。

「お久しぶりです、タカミ様。お身体はもうよろしいので?」

「ああ、もう治ってる。ところで、昇格の話なんだが…」

「はい!昇格おめでとうございます。冒険者証を頂けますか?登録内容の更新を行わせて頂きますので」

「ああ、ありがとう」

「あと、Bランク講習を受けて頂きます。日程はこのとおりです。いつでも良いので、お声がけ下さいね。」

「了解した。」

無事にこなせなかったし、今回は駄目かと思ってたんだが、大丈夫だったみたいだな。コクヨウにも自慢することにしよう。CからBへと書き換えられた冒険者証を見て実感が湧く。

Cまではまだ微妙なところだが、Bランクからは一人前の冒険者だからな。やっとだ。ここまで色々あったし長かった。






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