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残酷な表現あり。苦手な方は注意して下さい。ページ下部です。一応分かるようにスペース開けておきます。読まなくても問題は無いかなと思います。
朝ご飯を終えて、ギルドに向かうことにした。今まではコクヨウを抱っこしていたが、今日は俺の肩に器用にバランスを取って乗っている。尻尾を絡めているので落ちる心配はないだろう。
ギルドに入ると顔見知りの冒険者達と軽く挨拶をして、器用に俺の肩に乗っているコクヨウを紹介しておいた。迷子にならせるつもりはないが、危険は多いからな。冒険者に覚えられているというのは安全上重要だからな。
冒険者に撫でられかけて、またコクヨウは嫌がっていた。まあ確かにな、冒険者達の撫で方乱雑そうだもんなぁ。コクヨウに嫌なことをさせるつもりもないし、撫でようとする冒険者達を躱して、受付へ向かう。
「タカミ様、お待ちしておりました。こちらへ」
「ああ」
直ぐに対応してくれて、前に通されたのと同じ部屋に入る。座る時に重心が移動するので、コクヨウがバランスを崩しかけたのを支えてやる。
「コクヨウ大丈夫か?」
「み!」
「そうか、落ちないようにな。」
「みー」
「少しお待ちください。直ぐに対応する者が来ますので」
「ああ」
「みー」
受付の人が出ていった。その後、直ぐにお茶を持ってきてくれた。うん、美味い。コクヨウにも冷たい水が飲みやすい平皿で提供された。
コンコン
「どうぞ」
「お待たせいたしましたタカミ様。今回は足を運んで頂きありがとうございます。」
「はい、それで森の調査が終わったんですか?」
「ええ、終了致しております。確かにタカミ様の報告後直ぐに森に入った冒険者は森の異変を感じたようです。報告通り血痕も発見致しました。しかし…3日目には森の様子は普段通りになった事が確認されました。様子見を長めに取ったのですが…やはり今の所問題は確認されません。これ以上森の立ち入りを制限するのは冒険者の収入や仕事減少にもなり、難しいため森に立ち入る冒険者には注意勧告をした上で、立ち入りを許可することになりました。」
「なるほど…何も見つからなかったか…コクヨウ、お前の側にいた獣の亡骸を一時的に提供してもいいか?傷口などが参考になるかもしれない。」
「あの血痕の、ですか?」
「ああ、コクヨウ嫌か?」
「…み!」
少し悩んだ末に決断してくれた。ギルド職員にもあくまでも見るだけで、手を加えないように頼んだ。きちんと弔ってやりたいからな。出来ればコクヨウが行きやすい場所に墓を建てようと思っている。俺と森の家に住むのならその近くに、と考えている。
流石にコクヨウに亡骸を見せるのは酷だろうと、部屋に居てもらうことにした。
「コクヨウ、少しだけここで待っててくれ。すぐ戻る。」
「………」
「本当にすぐ戻る。大丈夫だから、な?」
「…み…」
「ん、ありがとな。」
部屋を出て、普段は魔物の解体なんかに使われる場所に向かう。解体屋は魔物つける傷にも詳しいから、亡骸についた傷からどんな相手だったのか推察が立てられるだろう。俺はそういった事には詳しくないから分からなかったが…。
そして浮かび上がった現実は…思っていたのとは違うものだった。亡骸に付けられた傷…それは刀傷なのだそうだ。つまり刃物などの道具を扱える存在…例えば…そう、人間だ。
一番大きな傷、それが人間によってつけられ、そしてその後森に入って血の匂いに寄ってきた獣たちにさらに傷付けられた。そうしてゆっくりと衰弱していったというのが得られた見解だった。
正直驚いた…まさか人間が関わっているとは思ってもみなかったからな。そしてそれ以上に衝撃的だったのは、獣の姿をしているが…この亡骸の正体は獣人だということだった。
獣人は人の姿よりも、獣型の姿の方が筋力、俊敏性なんかもあるからな…襲われたときに対応するためにこの姿になったのだろう。そして必死にコクヨウを守った。
「…コクヨウは俺が大切に育てる。きっと…きっと幸せにする。だから安らかに…」
そう願うことしか出来なかった。
朝ご飯を終えて、ギルドに向かうことにした。今まではコクヨウを抱っこしていたが、今日は俺の肩に器用にバランスを取って乗っている。尻尾を絡めているので落ちる心配はないだろう。
ギルドに入ると顔見知りの冒険者達と軽く挨拶をして、器用に俺の肩に乗っているコクヨウを紹介しておいた。迷子にならせるつもりはないが、危険は多いからな。冒険者に覚えられているというのは安全上重要だからな。
冒険者に撫でられかけて、またコクヨウは嫌がっていた。まあ確かにな、冒険者達の撫で方乱雑そうだもんなぁ。コクヨウに嫌なことをさせるつもりもないし、撫でようとする冒険者達を躱して、受付へ向かう。
「タカミ様、お待ちしておりました。こちらへ」
「ああ」
直ぐに対応してくれて、前に通されたのと同じ部屋に入る。座る時に重心が移動するので、コクヨウがバランスを崩しかけたのを支えてやる。
「コクヨウ大丈夫か?」
「み!」
「そうか、落ちないようにな。」
「みー」
「少しお待ちください。直ぐに対応する者が来ますので」
「ああ」
「みー」
受付の人が出ていった。その後、直ぐにお茶を持ってきてくれた。うん、美味い。コクヨウにも冷たい水が飲みやすい平皿で提供された。
コンコン
「どうぞ」
「お待たせいたしましたタカミ様。今回は足を運んで頂きありがとうございます。」
「はい、それで森の調査が終わったんですか?」
「ええ、終了致しております。確かにタカミ様の報告後直ぐに森に入った冒険者は森の異変を感じたようです。報告通り血痕も発見致しました。しかし…3日目には森の様子は普段通りになった事が確認されました。様子見を長めに取ったのですが…やはり今の所問題は確認されません。これ以上森の立ち入りを制限するのは冒険者の収入や仕事減少にもなり、難しいため森に立ち入る冒険者には注意勧告をした上で、立ち入りを許可することになりました。」
「なるほど…何も見つからなかったか…コクヨウ、お前の側にいた獣の亡骸を一時的に提供してもいいか?傷口などが参考になるかもしれない。」
「あの血痕の、ですか?」
「ああ、コクヨウ嫌か?」
「…み!」
少し悩んだ末に決断してくれた。ギルド職員にもあくまでも見るだけで、手を加えないように頼んだ。きちんと弔ってやりたいからな。出来ればコクヨウが行きやすい場所に墓を建てようと思っている。俺と森の家に住むのならその近くに、と考えている。
流石にコクヨウに亡骸を見せるのは酷だろうと、部屋に居てもらうことにした。
「コクヨウ、少しだけここで待っててくれ。すぐ戻る。」
「………」
「本当にすぐ戻る。大丈夫だから、な?」
「…み…」
「ん、ありがとな。」
部屋を出て、普段は魔物の解体なんかに使われる場所に向かう。解体屋は魔物つける傷にも詳しいから、亡骸についた傷からどんな相手だったのか推察が立てられるだろう。俺はそういった事には詳しくないから分からなかったが…。
そして浮かび上がった現実は…思っていたのとは違うものだった。亡骸に付けられた傷…それは刀傷なのだそうだ。つまり刃物などの道具を扱える存在…例えば…そう、人間だ。
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正直驚いた…まさか人間が関わっているとは思ってもみなかったからな。そしてそれ以上に衝撃的だったのは、獣の姿をしているが…この亡骸の正体は獣人だということだった。
獣人は人の姿よりも、獣型の姿の方が筋力、俊敏性なんかもあるからな…襲われたときに対応するためにこの姿になったのだろう。そして必死にコクヨウを守った。
「…コクヨウは俺が大切に育てる。きっと…きっと幸せにする。だから安らかに…」
そう願うことしか出来なかった。
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