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ホッと一息つきたい
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パーティーも無事に終わった。
国王と王妃が大広間から退出された後、大広間内はアレックスへの祝辞や称讃が止むことはなかった。
結局、その後はアレックスの国王即位の祝賀パーティーのようになった。
当の本人は、発表されることについては知らなかったようにうかがえる。
もっとも、国王即位そのものについては、アレックス本人に要請や打診はあったのだろうけれど。
そして、宰相のジョエルである。
つねにポーカーフェイス保持者である彼は、発表のことを知っていたのかどうか見当がつかない。
(知っていてもおかしくないわよね。国王がだれにも相談をせず、思いつきでパーティーにやって来て発表するとは考えにくいですもの)
アレックス同様、ジョエルもアレックスの国王即位は知っていたはず。なにせジョエルは宰相なのだから。
(というか、わたしの一度目の人生では、国王は病で死んだことになっている。それでアレックスがいきなり国王に即位したのよ。そのアレックスも、ジョエルが半ば強引に即位させたことになる。そもそも、国王も六人の王子たちも『死』じたいが怪しげだった。すべてジョエルの謀略だったといった方が、すべてが腑に落ちる。それで、いまの人生のこの展開では、ジョエルはどう関わっているのかしら?)
問題はそこである。
いまのジョエルとわたしたちとは、これから先いろいほ関わりがでてくるに違いない。
(そうそう。アレックスの国王即位の発表ですっかり忘れていたけれど、ジョエルの発表のことも知りたいわ)
もしかして、ジョエルは国王即位の発表を知っていたからこそ、娘との婚儀を発表したのかもしれない。というか、婚儀を急いだのかもしれない。
そうではなく、もしかするとたまたま発表が重なっただけなのかもしれない。
どちらとも考えられる。
(いずれにせよ、いまはとにかく一大イベントが終わってホッとさせて欲しいところね)
心の底からそう願ってしまう。
国王と王妃が大広間から退出された後、大広間内はアレックスへの祝辞や称讃が止むことはなかった。
結局、その後はアレックスの国王即位の祝賀パーティーのようになった。
当の本人は、発表されることについては知らなかったようにうかがえる。
もっとも、国王即位そのものについては、アレックス本人に要請や打診はあったのだろうけれど。
そして、宰相のジョエルである。
つねにポーカーフェイス保持者である彼は、発表のことを知っていたのかどうか見当がつかない。
(知っていてもおかしくないわよね。国王がだれにも相談をせず、思いつきでパーティーにやって来て発表するとは考えにくいですもの)
アレックス同様、ジョエルもアレックスの国王即位は知っていたはず。なにせジョエルは宰相なのだから。
(というか、わたしの一度目の人生では、国王は病で死んだことになっている。それでアレックスがいきなり国王に即位したのよ。そのアレックスも、ジョエルが半ば強引に即位させたことになる。そもそも、国王も六人の王子たちも『死』じたいが怪しげだった。すべてジョエルの謀略だったといった方が、すべてが腑に落ちる。それで、いまの人生のこの展開では、ジョエルはどう関わっているのかしら?)
問題はそこである。
いまのジョエルとわたしたちとは、これから先いろいほ関わりがでてくるに違いない。
(そうそう。アレックスの国王即位の発表ですっかり忘れていたけれど、ジョエルの発表のことも知りたいわ)
もしかして、ジョエルは国王即位の発表を知っていたからこそ、娘との婚儀を発表したのかもしれない。というか、婚儀を急いだのかもしれない。
そうではなく、もしかするとたまたま発表が重なっただけなのかもしれない。
どちらとも考えられる。
(いずれにせよ、いまはとにかく一大イベントが終わってホッとさせて欲しいところね)
心の底からそう願ってしまう。
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