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魔法学園編

000 魔法学園編までのあらすじ

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【保護編】
*カルロ視点(主人公:リヒトの推し)

 この世界で一番綺麗な神様のリヒト様が僕を見つけて保護してくれました。
 リヒト様の乳母であるヴィント侯爵が僕のことを養子にしてくれて、僕は大好きなリヒト様の従者になることができました!
 リヒト様は僕のことを「可愛い」て言ってくれて、頭をなでなでしてくれて、とてもとても大切にしてくれます。
 ついでに、リヒト様はリヒト様の護衛騎士であるグレデン卿がずっと探していたグレデン卿の弟のゲーツ・グレデンも見つけました。
 さすが僕の神様! カッコ良すぎます!!

〔補足〕
 前世で52歳で亡くなった主人公はその自我を保ったまま、生前にプレイしていた『星鏡のレイラ』という乙女ゲームの世界に攻略対象のリヒトとして転生した。
 ゲームでは攻略が難しくバッドエンドで凌辱監禁BL展開になってしまう推しのカルロを守るべくリヒトは動き出す。
 まずは味方を作るために、ゲームでもリヒトの護衛をしていたグレデン卿に剣の指南役になってもらった。
 数年前にいなくなってしまった弟を探すグレデン卿に協力する中で、 リヒトは自国の悍ましい慣習を知ることになった。
 リヒトが王子として生まれたエトワール王国では、権力や金銭を得るために子供たちを上位貴族や王族に貢ぐ悍ましい慣習があった。
 リヒトはグレデン卿の弟のゲーツを探し出してグレデン卿とゲーツを味方にした。
 ゲームでカルロの不幸が始まるのはカルロの両親が亡くなってからのため、カルロの両親を守って亡くなる運命を変えたのだが、未来が変わり、カルロの両親は離婚することになってしまった。
 そして、そもそもカルロの両親はカルロのことを育児放棄し、領地経営もまとも行なっていなかったことが判明した。
 カルロのためにどうしたらいいのかとリヒトが悩んでいると、乳母のヴィント侯爵がカルロを養子に迎えてくれ、カルロはリヒトの従者になることになった。
 リヒトはこの先もカルロを守り、幸せにすると心に誓った。



【帝国編】
*魔塔主視点(大国の半分を燃やした過去あり)

 全属性を持つ時点でリヒト王子は非常に興味深いのに、まだ3歳の時点で光の聖剣が使えたり、転移魔法が使えたり、性格もとても3歳の子供とは思えず、その異質さが面白くて研究対象にしました。
 私は普段は人間になど興味がないため、誕生日とか本当にどうでもいいのですが、自分の大切な研究対象であるリヒト様は別です。
 6歳になるリヒト様に誕生日プレゼントは何がいいかと尋ねたところ、国を守ってほしいと言われたので、魔塔をエトワール王国に移すことにしました。
 その結果、帝国のオーロ皇帝がリヒト様を呼び出しました。
 帝国のオーロ皇帝はリヒト様の優秀さに気づいて気に入り、帝国に滞在させることにしました。
 気難しい皇帝までたらし込むとは、リヒト様は魅了の魔法でも使っているのでしょうか?
 どのような魔法陣なのか今度教えてもらいましょう。

〔補足〕
 帝国でリヒトは『星鏡のレイラ』のヒロインに出会う。
 ヒロインのナタリアはオーロ皇帝の孫娘だった。
 ゲームでカルロが幸せになるためにはヒロインと結ばれる必要があったため、リヒトはカルロとナタリアの仲を取り持つべく、視察に行った先で二人お揃いのお土産を買ってあげるなどしていた。
 カルロもナタリアもリヒトのことが好きなのだが、そんな二人の気持ちには気づかないまま、リヒトはカルロがナタリアを好きだと勘違いを深めるのだった。



【お披露目編】
*オーロ皇帝(一代で周辺国を統一して帝国を創り上げた)

 エトワール王国の悍ましい慣習のために私はエトワール王国を帝国傘下に入れるのは嫌だったのだが、あの気難しい魔塔主を手懐けたというリヒトに会って気が変わった。
 リヒトが望む通り、エトワール王国を帝国傘下に入れ、帝国法を施行させることによって悍ましい慣習を終わらせるのだ。
 しかし、その悍ましい慣習を好んで活用していたエトワール王国の前王は帝国法など無視して自身の孫息子であるリヒトに手を出す危険性があったため、私はしばらくエトワール王国に滞在した。
 帝国法が施行されたことによって貴族の屋敷から出された子供たちを情報ギルドが保護し、生活の場所を与えてやっていた。
 その情報ギルドを支援し、指示を出しているのはリヒトだ。
 リヒトがまだ7歳などととても信じられなかった。
 リヒトは7歳の体の中に大人がいるとしか考えられないような思考をし、行動をするのだ。
 リヒトもおかしかったが、その従者のカルロもおかしい。
 リヒトの前では純粋無垢な子供のような振る舞いをしているが、その目の奥に時折、真っ黒な闇を潜ませていることがある。
 カルロの瞳の奥の闇が深まったような気がした日、前王が避暑のために別荘へと向かったという知らせが入った。
 あの変態前王がリヒトのことを簡単に諦めるわけがない。
 それにも関わらず城を離れて別荘に行くなど、絶対に何かあったに違いない。
 しかし、何があったのか知る者は、それをリヒトに知らせる気はないようだ。

〔補足〕
 利権や資金を求める下級、中級貴族が活用していたエトワール王国の悍ましい慣習を積極的に活用していた前王に、リヒトが好みの容姿だと知られないためにリヒトは7歳まで後宮に隠されて育てられてきた。
 そのリヒトのお披露目となる7歳の誕生日で、エトワール王国は帝国傘下に入り、子供たちを保護する法律を含む帝国法が施行された。
 お披露目のパーティーで『星鏡のレイラ』の攻略対象であるライオスに出会う。
 リヒトは不遇な境遇のライオスの支援を行うことを決め、魔力は少ないものの魔法が大好きなライオスに魔法学園の構想を任せる。



【周遊編】
*第一補佐官視点(エトワール王国現王の補佐官)

 帝国傘下に入り、帝国の経済圏に加わることが可能になったエトワール王国ですが、これまで鎖国状態だったため、巨大な経済圏の中で戦える経済力はエトワール王国にはありませんでした。
 巨大な経済圏の中でただの消費国として終わらぬようにリヒト様は帝国傘下の他の国を周り、基幹産業を見つけるヒントを探しに行かれました。
 リヒト様は本当に優秀な王子です。
 優秀すぎて、我々を見つめる眼差しが大人びていすぎて、年齢を疑ってしまうほどです。
 リヒト様のおかげで、エトワール王国の土地は魔力が豊富で収穫される農産物に含まれる魔力の含有量が非常に多く、魔力の回復、病気や怪我などの療養に有益であることがわかりました。
 最も魔力が高い場所にはヴェアトブラウという青く美しい花が咲き誇り、観光名所にもなります。
 さらに、リヒト様が訪れたオルニス国との交易が始まり、人工水晶が手に入ったことにより見込まれる利益も大きいですし、リヒト様が後ろ盾になられたドレック・ルーヴのカードゲームなどを作成する商会も成長が著しく、エトワール王国の経済を支えてくれます。
 リヒト様のご活躍で、エトワール王国はなんとか帝国の大経済圏の荒波にも乗ることができそうです。

〔補足〕
 カルロの幸せな未来のためにはエトワール王国を豊かな国にする必要があると考えるリヒトは帝国内の国を周り、エトワール王国が発展するためのヒントを探す。
 エルフの国であるオルニス国では魔塔主が実はオルニス国の首長であることが発覚した。
 何百年も帰ってこない首長を連れてきてくれたリヒトはオルニス国の人々にとっては大恩人となった。
 エラーレ王国では攻略対象であるフェリックスと出会う。
 不遇な境遇のフェリックスを保護し、ライオスの屋敷にて支援を行う。



【学園創設編】
*ライオス視点(魔力は少ないけど、魔法大好き)

 リヒト様から魔法学園の構想を任せていただき、早3年!
 全然動き出さない計画に苛立ったこともありますが、私に教育の機会を与えてくれて生活改善の支援までしてくださったリヒト様を信じ続けて、やっと魔法学園建設が実現しました!!
 魔法学園に入学するのが楽しみです!!
 私、魔力量が少なくて、ろくな魔法は使えませんが……ちゃんと、入学できますよね?

〔補足〕
 魔法学園設立に向けて始動。
 前王派貴族の横槍などもあったが、オーロ皇帝の名前を出して黙らせて、順調に建築を進める。
 魔塔主とオーロ皇帝お気に入りのリヒトには魔法学園に入学した王子王女たちから婚約の申し込みが殺到することが予想されたため、前もってリヒトの婚約者を決めることになった。(帝国法では同性婚合法)
 ナタリアはカルロの将来の相手だと考えて、オーロ皇帝の勧めを全力で断ってきたのに、まさかのカルロからの立候補に戸惑うリヒト。
 リヒトには前世の記憶があり、中身52歳だったことを伝えてもカルロは怯むことなく、リヒトのことがずっと好きだったと伝えてきて……
 絆されたリヒトはカルロと婚約することを決めた。




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