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王都へ向けて?
別れのH?
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魔族のレンゲ君が、別れの最後に二人だけで少し話をしたいというこで、私達は馬車と皆から少し離れ岩場の影に入った。
「なあに?、魔法については説明できないわよ?」
『ソレは、モうイイんダ、……イモウトをタノム』
「わかってるわよ、なによ改まって、本当はなんなのよ?」
『……ボクは、キミをシタッてイる』
「レンゲ……」
『ホントうハ、キミにソバにいてほしい』
ワタシは思わずため息をついてしまったわ
「ワタシは人族、貴方は魔族、相容れることはできないわ」
『ワカッテイる、これはボクのワガママだ』
「じゃあ、性奴隷にでもする?」
『ナ、ナゼそうナル!!』
「ワタシを留め置こうと思ったら、そうするしかないじゃん」
『ソンナことハできナイ!』
「ワタシはアバズレ、いろんな男性に股を開いてきたし、これからも沢山キモチいい出会いがしたいのよね」
レンゲが目を丸くしている
『……』
「幻滅した?」
『イヤ、キミはジユウなのダナ、ウラヤマしい、ボクもそのウチのヒトリということダネ』
「そうね……」
ワタシは、レンゲの首に手を回すと彼にキスをした、ディープキス
『……キミとマジワリタイ』
「わたしも…」
レンゲは、ローブを脱ぎ去り、逞しく美しい裸体を晒す、ギンギンに張った不思議な形のチンP
ワタシはさっとしゃがみ、手でシゴキ、舌で先端を舐めまわした
『な、ナニをするんダ!?』
「フェラだけど?」
そして咥える。舌で転がし、吸う、レンゲはワタシの頭を両手でつかみ腰を引いて、ガクガクと膝を震わせている
『オ、オオオ、ヒトゾクはクチでもスルノカ!?こ、こんなコウイは、は、ハジメテだ』
ワタシは吸い上げながらチュばっと口を離した
「そうなの?」
顔を赤らめ、コクリと頷くレンゲ君、なんかカワイイ
「じゃあ、もっとサービス」
タマQ裏に手を添え、前立腺を刺激する、魔族にもあるわよね?
オウオウオウと、彼は腰を引いて一段と悶えてる
ワタシの責めにつま先立ちで必死に耐えてる、耐えなくてもいいのよ?出しちゃえ出しちゃえ
でもレンゲ君はワタシの口からチンPを強引に抜き去ると、ワタシの腰を持ち上げ石壁に背中を押し付けた。
「ちょっと、痛いって」
『ア、アンナのはダメだ』
「なんでよ、気持ちよかったでしょ?」
『タ、タシカニ、スゴクヨカッタ、ダケどボクはキミのナカにイれたいんだ』
「もう、わがままねぇ」
ワタシはハーフブーツを脱ぎ、タイツに手をかけひざ下までおろして片方を脱いだ。するとレンゲ君は、ワタシの両足を抱え上げ、岩壁に押し付けて股を割って腰を入れてきた、ちょっと背中が痛いわ。
こんな場所だからしょうがないけど、ムードはナッシング
でもお互い我慢できなかったわ、レンゲ君は、不思議チンPの先端をワタシの秘穴に押し付け、ズヌリと苦もなく入れてきた。なんだかんだとワタシもすでに濡れてます。
「ん、あああ」
気持ちい、生物的には異種姦なのに、ワタシってばヘンタイ
「んあっ!!あ、ひやっ!ああん」
凄い、やっぱりすごい、ズンズンと力強く魔力が込められて突き上げられる。
「ひっ!、いっ!」
ワタシは、徐々に絶頂に上り詰める、彼の首に抱きつき、足を腰に回してだいしゅきホールド状態
「うああアア」
レンゲ君も、念話じゃなく声を出してる、イキそうな顔してる。でもまだよ、
「マダだめぇ、だめよ、レンゲ、一緒に……一緒にイってぇ」
「え、エムぅ、デル、デテシマう」
「んあぁ、い、いくっ、ああぁ、イクぅ!れんげぇええ!!」
絶頂に達した、レンゲもそれに合わせて魔素の液をワタシの中に放つ、ワタシ達はビクビクと痙攣し合い
つい果てた。
……でも結局そこから、更に2回もしてしまったわ。
いやん
……
ここに至るまで色々とすったもんだがありました。
山賊を討伐したり、そこで魔族の女性を助けたり、魔族の殿方とHしたり、クソエルフの呪詛スライムにまた犯されたり、焼き殺して討伐したり。
ワタシとHフレになった魔族青年レンゲ君とは、最後の最後にお別れ青姦三本締め、……は、さすがにみんなひいてた
「あんなところでビッチ」
ルナリアのお言葉
しょうがないじゃん、したかったんだもん
そして、旅の同行者が1人増えた。
ワタシが名付け親?となった、魔族の一氏族長が娘、”スノウ”、彼女は人族の世界に憧れ、里を飛び出した。
…ところが
運悪くなのか狙われたのか、エルフに捕まり凌辱され、私と同じように背中にクソエルフの性印(魔封印)を施された。
そして人族に売り飛ばされた挙句、性奴隷として過ごして来た。奴隷中は、この性印を使い、スライムに嬲られながらも、魔素薄い世界で必死に命をつないできた。
そこをワタシ達が偶然にも救い出す形となり、彼女を魔族領まで送り届けた。
だけど、スノウの体内にいたスライムが暴れ出し、ワタシや居留地にいた魔族を次々と襲い、混乱に落とし入れてしまった。
結果、魔族領を追放される事に…
せっかく帰ってきたというのに、さぞ落ち込んでるかと思いきや。
「ハイ!ヨロコンデ」
と、きましたよ。何処ぞの居酒屋店員か
先も述べた様に、彼女は、魔族には珍しく魔法の研鑽よりも外の世界に恋焦がれる自由人、あれだけ酷い目に遭ったのに、益々興味が沸いたとか?、…言い換えると変人よね。
そんな彼女を、父親である氏族長様からは…「エム殿の伴侶としてくれ」と
なんでやねん、ワタシは女の子だ
「いやです」
とキッパリお断りしました。
…でも、話しによると、魔族には、番いの条件に雄雌は関係ないのだとか、魔素を注げれば子は成せるそうで、それってもう単為生殖に近いわよね?
人の形はしてるけど、やっぱり魔族は生物的に生態が異常だわ。
それはさておき
スノウは、クソエルフに仕込まれたエロスライムを除去することができて、性印は魔力(素)過給機へ転換され、こちらの世界での制約がほぼ無くなった。おかげで、ある程度、外の世界を自由に旅することができるようになって喜んでる…
と、言うわけ。
そんなスノウに対して、ワタシ達と同行するということは、それなりに危険があり、かつ緊急時には自分の身は自分で護ってもらう必要がある。
「貴方の実力の程はいかに?」
「土と風魔法が使えます」
おお、2属性、そりゃ魔族ですものね。
「他には?」
「近接戦闘を少々」
「魔法職なのに?」
「魔法の基本は魔力の前に体力です、いざという時は、自身でこの身を守らなければなりません、詠唱しながら戦うには、近接戦闘は必須です」
「エムみたいなこと言ってる」
とルナリアが呆れた様な言い方してる
そんなこと言ってねーわ
でも、スノウが言うことは正しい
「じゃあ、ルナ、試しにスノウと戦ってみれば?、タイマンで」
「え?た、タイマンって?」
「1対1」
「だ、ダメですよ、なにを言ってるんですか!?私は魔剣士、冒険者ランクAよ!?」
なんだお前、スノウに勝つ気か?
「だからなに?、スノウはやる?」
「私は構いません」
「決まり」
「ちょっとぉ!」
……
開けた適当な場所で馬車を止めた。
ルナリアとスノウは馬車を降り、お互い離れて行く。
ワタシと、マティ、ケティは馬車の上に上がり、観戦モード
「2人共いい?、手段は問わないわ、相手に参ったと言わせるか、気絶させた方が勝ち、ヨロシ?」
2人は頷くと、ルナリアが、魔族領で打ち直してもらった魔剣をスラリと抜剣する。
対して、スノウは素手、魔法を使うには魔力杖とか使用するけど、それは人族の話し、魔族は全身が魔法の杖みたいなもの
「…それじゃあ……はじめ!!」
ルナリアが急加速、飛ぶような走り出す
”縮地”
「魔法は使わせないわ!」
ルナリアが吠える、するとスノウは…
地面に右手をつき、殆ど無詠唱でストーンウォール、ルナリアの進路を妨げる。
「甘い!」
ルナリアが飛んだ、空中で雷召、剣に纏わりつかせる。ルナリアの神聖術エンチャント、”トールリーン”、そしてストーンウォールを飛び越し、そこにいるであろう、スノウ目掛けて、突きを入れようとした
が
ルナリアの顎に拳がヒットした。その拳には、黒光したナックルが光っていた。
後で聞いた話、『魔硬石』とか言う魔族領で算出される鉄の様に硬い石で、加工には特殊な技能がいるのだとかなんとか……
そんな凶悪な装備を使ったスノウの、ジャンピングアッパーカットが、ルナリアの顎を捉えた。
昇○拳?…ってなんだっけ?
ルナリアが空中でのけぞった、持っていた魔法剣がルナリアの手から離れ、回転して飛び、ルナリアは放物線を描いて、地面に落ちていく。
“KO!”、”勝負あり”、…と思いきや、スノウは、拳を引き、更に追撃を入れに行く。
あ、アレは死んだわ
スノウが、ルナリアに空中コンボを叩き込む。ボコボコにされ、地面に叩きつけられる瞬間に、土魔法の壁でサンドイッチしてトドメを刺した。
勝負は一瞬でした。
ワタシ達は、パチパチパチとまばらに拍手する。
「ふぅ、いかがですか?」
ワタシの方を見て、和かに笑うスノウ
かわええのー
でも、初撃、魔法じゃなくて拳じゃん
地面に埋まったまま動かないルナリアを、ケティが引きずり出した。
「ルナは生きてる?、ケティ」
「ハーイ、かろうじてー」
「手加減はしたのですが…」とスノウ
アレでしたんかい
「コレはやり過ぎなんじゃ…」
マティがワタシの隣でため息をついてる
「なに言ってんの、トドメを刺すのは基本よ」
「基本です」
スノウも同意、うん、わかっていらっしゃる。
「相手を侮ったルナリアが悪いわね」
しかしまぁ、ルナリアの頑丈なこと。魔族領で族長様に、たっぷりネットリと身体強化の施術をされたらしいけど、もはやチート級強化人間だわ。
スノウも、その事を始めから知ってての対戦だったのだけど、あんなの普通やったら死ぬわ。
「スノウは魔法要らなくない?」
「魔族にとって魔法は心の拠り所でもあるのです。生まれた時からこの世を去るまで、魔法と共にあるんです」
ゆりかごから墓場までですか
「さようですか」
スノウがワタシを見てニコリと微笑んだ
「今度は、エムさんと手合わせしたいですね」
嫌よ、死ぬわ
……
気を失ったままのルナリアをどうするか、ちょっと処遇に困った。最初にもらった顎への一撃を考えると、脳へのダメージを心配したんだけど……それは杞憂だったわ。
スノウは、本当にちゃんと手加減してた、風魔法を拳に乗せて、衝撃を抑えてたそうな。最後の土壁も同じ、風魔法で衝撃吸収、見た目は派手でも、ルナリアの身体強化と相まって、大したダメージは与えていなかった。
そんなコントロールが出来るとか、凄いの一言
「大丈夫?ルナ」
「綺麗な白いお花が咲く川の対岸で、亡くなった祖母が、手を振ってました」
それは三途の川だわ。
「脳が揺さぶられて、脳震盪を起こしたのよ」
「…はぁ」
「しばらくじっとしてなさい」
「…はぁ」
ルナリアがチラリとスノウを見た。
「なにか?」
スノウに問われ、ルナリアが項垂れた
「……私は自分の未熟さを思い知りました。冒険者ランクAと言う肩書きに、胡座を掻いていたんですね」
「今頃気づいたの?」
と、ワタシが言ってやる
「え?」
「今日はルナの戦いを初めて見たわ。アンタは普段から思い込みだけで行動してるけど、戦闘もそうなのね」
「思い込み?」
「”こう思う”、”こうくるはず”、”こう狙ってくる”ってね」
「それのなにがイケないの?、先を予測して動くなんて、当然じゃない」
「それは予測って言わないのよ、アンタには、”かもしれない”が、抜けてるのよ」
「”かもしれない”?」
「スノウの拳が飛んでくるなんて考えた?」
「だって、スノウは”魔法士”じゃないですか」
「ほらそれ、初めての相手に牽制も入れずに突っ込んで行くなんて愚の骨頂、Hと一緒よ、初めは優しく相手の感じるところを責めて高めて上げてからの、突撃でしょ?」
「なんの例えよ…」
「スノウは事前に接近戦もするって、言ってたじゃん」
「魔法士が格闘するなんて想定外だわ!」
「その考えがダメなの」
“想定外”
とても便利な言葉よね、なんでもそれで片づいちゃう。でも、生きるか死ぬかで”想定外”は論外、それは”死”を意味する。
ルナリアは、とにもかくにも思い込みが激しくて、すぐ暴走するから改めてもらわないとね。
とは言え、そんなワタシも、クソエルフに想定外で何度も捕まり、ハメハメされまくったから、ぶっちゃけ人の事は言得ませんけどねー
ハハハ
「なあに?、魔法については説明できないわよ?」
『ソレは、モうイイんダ、……イモウトをタノム』
「わかってるわよ、なによ改まって、本当はなんなのよ?」
『……ボクは、キミをシタッてイる』
「レンゲ……」
『ホントうハ、キミにソバにいてほしい』
ワタシは思わずため息をついてしまったわ
「ワタシは人族、貴方は魔族、相容れることはできないわ」
『ワカッテイる、これはボクのワガママだ』
「じゃあ、性奴隷にでもする?」
『ナ、ナゼそうナル!!』
「ワタシを留め置こうと思ったら、そうするしかないじゃん」
『ソンナことハできナイ!』
「ワタシはアバズレ、いろんな男性に股を開いてきたし、これからも沢山キモチいい出会いがしたいのよね」
レンゲが目を丸くしている
『……』
「幻滅した?」
『イヤ、キミはジユウなのダナ、ウラヤマしい、ボクもそのウチのヒトリということダネ』
「そうね……」
ワタシは、レンゲの首に手を回すと彼にキスをした、ディープキス
『……キミとマジワリタイ』
「わたしも…」
レンゲは、ローブを脱ぎ去り、逞しく美しい裸体を晒す、ギンギンに張った不思議な形のチンP
ワタシはさっとしゃがみ、手でシゴキ、舌で先端を舐めまわした
『な、ナニをするんダ!?』
「フェラだけど?」
そして咥える。舌で転がし、吸う、レンゲはワタシの頭を両手でつかみ腰を引いて、ガクガクと膝を震わせている
『オ、オオオ、ヒトゾクはクチでもスルノカ!?こ、こんなコウイは、は、ハジメテだ』
ワタシは吸い上げながらチュばっと口を離した
「そうなの?」
顔を赤らめ、コクリと頷くレンゲ君、なんかカワイイ
「じゃあ、もっとサービス」
タマQ裏に手を添え、前立腺を刺激する、魔族にもあるわよね?
オウオウオウと、彼は腰を引いて一段と悶えてる
ワタシの責めにつま先立ちで必死に耐えてる、耐えなくてもいいのよ?出しちゃえ出しちゃえ
でもレンゲ君はワタシの口からチンPを強引に抜き去ると、ワタシの腰を持ち上げ石壁に背中を押し付けた。
「ちょっと、痛いって」
『ア、アンナのはダメだ』
「なんでよ、気持ちよかったでしょ?」
『タ、タシカニ、スゴクヨカッタ、ダケどボクはキミのナカにイれたいんだ』
「もう、わがままねぇ」
ワタシはハーフブーツを脱ぎ、タイツに手をかけひざ下までおろして片方を脱いだ。するとレンゲ君は、ワタシの両足を抱え上げ、岩壁に押し付けて股を割って腰を入れてきた、ちょっと背中が痛いわ。
こんな場所だからしょうがないけど、ムードはナッシング
でもお互い我慢できなかったわ、レンゲ君は、不思議チンPの先端をワタシの秘穴に押し付け、ズヌリと苦もなく入れてきた。なんだかんだとワタシもすでに濡れてます。
「ん、あああ」
気持ちい、生物的には異種姦なのに、ワタシってばヘンタイ
「んあっ!!あ、ひやっ!ああん」
凄い、やっぱりすごい、ズンズンと力強く魔力が込められて突き上げられる。
「ひっ!、いっ!」
ワタシは、徐々に絶頂に上り詰める、彼の首に抱きつき、足を腰に回してだいしゅきホールド状態
「うああアア」
レンゲ君も、念話じゃなく声を出してる、イキそうな顔してる。でもまだよ、
「マダだめぇ、だめよ、レンゲ、一緒に……一緒にイってぇ」
「え、エムぅ、デル、デテシマう」
「んあぁ、い、いくっ、ああぁ、イクぅ!れんげぇええ!!」
絶頂に達した、レンゲもそれに合わせて魔素の液をワタシの中に放つ、ワタシ達はビクビクと痙攣し合い
つい果てた。
……でも結局そこから、更に2回もしてしまったわ。
いやん
……
ここに至るまで色々とすったもんだがありました。
山賊を討伐したり、そこで魔族の女性を助けたり、魔族の殿方とHしたり、クソエルフの呪詛スライムにまた犯されたり、焼き殺して討伐したり。
ワタシとHフレになった魔族青年レンゲ君とは、最後の最後にお別れ青姦三本締め、……は、さすがにみんなひいてた
「あんなところでビッチ」
ルナリアのお言葉
しょうがないじゃん、したかったんだもん
そして、旅の同行者が1人増えた。
ワタシが名付け親?となった、魔族の一氏族長が娘、”スノウ”、彼女は人族の世界に憧れ、里を飛び出した。
…ところが
運悪くなのか狙われたのか、エルフに捕まり凌辱され、私と同じように背中にクソエルフの性印(魔封印)を施された。
そして人族に売り飛ばされた挙句、性奴隷として過ごして来た。奴隷中は、この性印を使い、スライムに嬲られながらも、魔素薄い世界で必死に命をつないできた。
そこをワタシ達が偶然にも救い出す形となり、彼女を魔族領まで送り届けた。
だけど、スノウの体内にいたスライムが暴れ出し、ワタシや居留地にいた魔族を次々と襲い、混乱に落とし入れてしまった。
結果、魔族領を追放される事に…
せっかく帰ってきたというのに、さぞ落ち込んでるかと思いきや。
「ハイ!ヨロコンデ」
と、きましたよ。何処ぞの居酒屋店員か
先も述べた様に、彼女は、魔族には珍しく魔法の研鑽よりも外の世界に恋焦がれる自由人、あれだけ酷い目に遭ったのに、益々興味が沸いたとか?、…言い換えると変人よね。
そんな彼女を、父親である氏族長様からは…「エム殿の伴侶としてくれ」と
なんでやねん、ワタシは女の子だ
「いやです」
とキッパリお断りしました。
…でも、話しによると、魔族には、番いの条件に雄雌は関係ないのだとか、魔素を注げれば子は成せるそうで、それってもう単為生殖に近いわよね?
人の形はしてるけど、やっぱり魔族は生物的に生態が異常だわ。
それはさておき
スノウは、クソエルフに仕込まれたエロスライムを除去することができて、性印は魔力(素)過給機へ転換され、こちらの世界での制約がほぼ無くなった。おかげで、ある程度、外の世界を自由に旅することができるようになって喜んでる…
と、言うわけ。
そんなスノウに対して、ワタシ達と同行するということは、それなりに危険があり、かつ緊急時には自分の身は自分で護ってもらう必要がある。
「貴方の実力の程はいかに?」
「土と風魔法が使えます」
おお、2属性、そりゃ魔族ですものね。
「他には?」
「近接戦闘を少々」
「魔法職なのに?」
「魔法の基本は魔力の前に体力です、いざという時は、自身でこの身を守らなければなりません、詠唱しながら戦うには、近接戦闘は必須です」
「エムみたいなこと言ってる」
とルナリアが呆れた様な言い方してる
そんなこと言ってねーわ
でも、スノウが言うことは正しい
「じゃあ、ルナ、試しにスノウと戦ってみれば?、タイマンで」
「え?た、タイマンって?」
「1対1」
「だ、ダメですよ、なにを言ってるんですか!?私は魔剣士、冒険者ランクAよ!?」
なんだお前、スノウに勝つ気か?
「だからなに?、スノウはやる?」
「私は構いません」
「決まり」
「ちょっとぉ!」
……
開けた適当な場所で馬車を止めた。
ルナリアとスノウは馬車を降り、お互い離れて行く。
ワタシと、マティ、ケティは馬車の上に上がり、観戦モード
「2人共いい?、手段は問わないわ、相手に参ったと言わせるか、気絶させた方が勝ち、ヨロシ?」
2人は頷くと、ルナリアが、魔族領で打ち直してもらった魔剣をスラリと抜剣する。
対して、スノウは素手、魔法を使うには魔力杖とか使用するけど、それは人族の話し、魔族は全身が魔法の杖みたいなもの
「…それじゃあ……はじめ!!」
ルナリアが急加速、飛ぶような走り出す
”縮地”
「魔法は使わせないわ!」
ルナリアが吠える、するとスノウは…
地面に右手をつき、殆ど無詠唱でストーンウォール、ルナリアの進路を妨げる。
「甘い!」
ルナリアが飛んだ、空中で雷召、剣に纏わりつかせる。ルナリアの神聖術エンチャント、”トールリーン”、そしてストーンウォールを飛び越し、そこにいるであろう、スノウ目掛けて、突きを入れようとした
が
ルナリアの顎に拳がヒットした。その拳には、黒光したナックルが光っていた。
後で聞いた話、『魔硬石』とか言う魔族領で算出される鉄の様に硬い石で、加工には特殊な技能がいるのだとかなんとか……
そんな凶悪な装備を使ったスノウの、ジャンピングアッパーカットが、ルナリアの顎を捉えた。
昇○拳?…ってなんだっけ?
ルナリアが空中でのけぞった、持っていた魔法剣がルナリアの手から離れ、回転して飛び、ルナリアは放物線を描いて、地面に落ちていく。
“KO!”、”勝負あり”、…と思いきや、スノウは、拳を引き、更に追撃を入れに行く。
あ、アレは死んだわ
スノウが、ルナリアに空中コンボを叩き込む。ボコボコにされ、地面に叩きつけられる瞬間に、土魔法の壁でサンドイッチしてトドメを刺した。
勝負は一瞬でした。
ワタシ達は、パチパチパチとまばらに拍手する。
「ふぅ、いかがですか?」
ワタシの方を見て、和かに笑うスノウ
かわええのー
でも、初撃、魔法じゃなくて拳じゃん
地面に埋まったまま動かないルナリアを、ケティが引きずり出した。
「ルナは生きてる?、ケティ」
「ハーイ、かろうじてー」
「手加減はしたのですが…」とスノウ
アレでしたんかい
「コレはやり過ぎなんじゃ…」
マティがワタシの隣でため息をついてる
「なに言ってんの、トドメを刺すのは基本よ」
「基本です」
スノウも同意、うん、わかっていらっしゃる。
「相手を侮ったルナリアが悪いわね」
しかしまぁ、ルナリアの頑丈なこと。魔族領で族長様に、たっぷりネットリと身体強化の施術をされたらしいけど、もはやチート級強化人間だわ。
スノウも、その事を始めから知ってての対戦だったのだけど、あんなの普通やったら死ぬわ。
「スノウは魔法要らなくない?」
「魔族にとって魔法は心の拠り所でもあるのです。生まれた時からこの世を去るまで、魔法と共にあるんです」
ゆりかごから墓場までですか
「さようですか」
スノウがワタシを見てニコリと微笑んだ
「今度は、エムさんと手合わせしたいですね」
嫌よ、死ぬわ
……
気を失ったままのルナリアをどうするか、ちょっと処遇に困った。最初にもらった顎への一撃を考えると、脳へのダメージを心配したんだけど……それは杞憂だったわ。
スノウは、本当にちゃんと手加減してた、風魔法を拳に乗せて、衝撃を抑えてたそうな。最後の土壁も同じ、風魔法で衝撃吸収、見た目は派手でも、ルナリアの身体強化と相まって、大したダメージは与えていなかった。
そんなコントロールが出来るとか、凄いの一言
「大丈夫?ルナ」
「綺麗な白いお花が咲く川の対岸で、亡くなった祖母が、手を振ってました」
それは三途の川だわ。
「脳が揺さぶられて、脳震盪を起こしたのよ」
「…はぁ」
「しばらくじっとしてなさい」
「…はぁ」
ルナリアがチラリとスノウを見た。
「なにか?」
スノウに問われ、ルナリアが項垂れた
「……私は自分の未熟さを思い知りました。冒険者ランクAと言う肩書きに、胡座を掻いていたんですね」
「今頃気づいたの?」
と、ワタシが言ってやる
「え?」
「今日はルナの戦いを初めて見たわ。アンタは普段から思い込みだけで行動してるけど、戦闘もそうなのね」
「思い込み?」
「”こう思う”、”こうくるはず”、”こう狙ってくる”ってね」
「それのなにがイケないの?、先を予測して動くなんて、当然じゃない」
「それは予測って言わないのよ、アンタには、”かもしれない”が、抜けてるのよ」
「”かもしれない”?」
「スノウの拳が飛んでくるなんて考えた?」
「だって、スノウは”魔法士”じゃないですか」
「ほらそれ、初めての相手に牽制も入れずに突っ込んで行くなんて愚の骨頂、Hと一緒よ、初めは優しく相手の感じるところを責めて高めて上げてからの、突撃でしょ?」
「なんの例えよ…」
「スノウは事前に接近戦もするって、言ってたじゃん」
「魔法士が格闘するなんて想定外だわ!」
「その考えがダメなの」
“想定外”
とても便利な言葉よね、なんでもそれで片づいちゃう。でも、生きるか死ぬかで”想定外”は論外、それは”死”を意味する。
ルナリアは、とにもかくにも思い込みが激しくて、すぐ暴走するから改めてもらわないとね。
とは言え、そんなワタシも、クソエルフに想定外で何度も捕まり、ハメハメされまくったから、ぶっちゃけ人の事は言得ませんけどねー
ハハハ
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