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7章 性欲の中心には魔物が棲んでんねん
7-17 乳ロー先生の講義12【㉞「ゴールまでの道筋が見えたようだな」】
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ねじは手を握った。すると、今度は逃げないで握り返している。
「一勝一敗だったからもう一勝負しようや」
「何で勝負する?」
ねじは指を前後左右に動かして、「あっち向いてほいで」と言った。
「いいよいいよ」
「ほな、行くで。最初はグー、じゃんけんぽん!」
じゃんけんは女が勝ったようだ。
「あっち向いてほい!」
ねじが左を向くと同時に、女の指はそちらに向けられた。弱ぇ……。
ねじは「負けたぁ」と言いながら肩を落としたが、急に女の前に跪いた。「お嬢様強いですね」と言うと、手の甲にお姫様キスをした。
「何よ、いきなり」
ねじは女の手を握りながら、すっくと立ち上がった。手をさらに上にあげて手首を回すと、女はくるっと回った。すると、ねじの懐に綺麗に収まり思いっきり抱きしめていた。
女と視線を合わせ、顎クイすると触れるようなキスをした。続けてディープキスをしようとしたが女は背いた。
「一度したら何度やっても変わらへんっちゅうの」
「だってぇ」
「嫌がるのはええけど嫌がり方がヘタやねん。僕は傷つくよ」
「ごめん……」
「ほなら、ほっぺにチューしてよ」
「えー」
「しぶちんやなー」
「なんでよ」
幼児がするようにチュッとした。ねじは再びキスしようとしたがなぜだか拒んでいた。その姿を見ていたねじは何か思案していたが、次の瞬間、前髪で隠れている右目が光った。
「ゴールまでの道筋が見えたようだな」
真剣な眼差しでガリさんは呟いた。
ねじは、軽い命令口調で「僕の前に座って」と言った。女の嫌がる態度は観られなくなったが、代わりに戸惑う表情を観せている。リードするように女の手を取ると、前に座らせた。手を離すと、後ろから軽くふわっと包み込むように抱きしめた。その動きは滑らかで鋭かった。
後ろから手首や首筋をマッサージし始めた。
「どないしたん? 身体ガチガチやん。力抜いた方がええで。リラックスリラックス」
女が身体の筋肉を弛緩させると、身体全体がねじのぬくもりにすっぽりと覆われた。
「やば。めっちゃ、ええ匂いするやん」
ねじは耳元で囁いている。
「やだぁ、もう……」
「ヒナの匂いで頭がおかしくなりそうやわ」
「もう、……、そうなの……?」
さらに耳に近づいて囁いたのでよく聞き取れない。
「うん。ちょっと手のマッスル触ってみ? 結構力こぶ出るからさ」
「うわぁ、すっごい。案外鍛えてるねぇ」
「せやろ。腹のマッスルはシックスパックだよ。ヒナは鍛えてる? ブヨブヨやろ」
「そんなことないよ。ほれぼれする腹筋してるよ」
「ほんなら、触らせて」と言うと、右手で強引に触り始めた。「きゃっ」と言ってるが、嫌ではなさそうだ。左手は、左足の内ももに手を添えている。
「ついでに上の方も」
「ちょっとぉ!」
「殺生やなぁ……、まぁ、ええわ。臍を確認させてよ。僕は臍が大好物やねん。なんせ臍博士なんやから」
「何、言ってんのよ」
半ば強引に臍を触っているようだ。
「おっ、ええ臍してるやん。唐突だけど、僕はイボ占いができるんだよ」
「イボ!?」
「せや。あ~、この笑窪の形状や角度や色味で言うと、臍の下辺りにイボができてるね」
「できてないって」
「ホンマだって。イボは放置してると危険やねん。良性か悪性か確かめたるからな」
「しなくていいよ! いやぁ」と言う声を置き去りにして服をめくって臍を凝視した。
「ええやん。ホンマにええお臍やん」
ねじは、臍を触り続けている。
「イボはどこやイボは!」
「だからないってば!」と言いながらも女は笑い続けている。
「パンツは僕の好きな白地の花柄やん。これは、ええパンツやな。でも、パンツなんてどうでもええねん。大事なのはイボやイボ。あ、見っけたぁ。イボ、見っけたで! 良性か悪性か確かめたるからな!」
「あるわけないでしょ!」
「良性か悪性か! 良性か悪性か……。あっ、良性や! おめでとう~」
と言うと、ねじは陰部に手を滑り込ました。いつしか笑い続けていた女の声が漏れるような甘い吐息に変わっていた。手の動きはそのままで、ねじは耳に口づけをした。耳を愛撫すると、その唇をほっぺに滑らしていった。先ほど拒んでいた女の唇はもう拒むことはなく、ねじの背中に手を回しながら応えていった。
「ここじゃ、やだ」
「じゃ、移動しよっか」
「人が観てるっちゅうのに、あいつは……。あいつはアカン。ホンマアカンで!」
「ただの露出狂だろ、こいつは!」
でも、モニタリングしようと言ったのはお前らだろと思ったが、もちろんそれは口にしなかった。
ねじはカメラに目線を合わせると、ウインクしながら爽やかに親指を立てた。なぜだか、画面にはタンポポの綿毛が風に揺られながら空に舞っていくのが観えた。
「まぁ、ミッションは終了というところやな」
俺はカメラから少しずつ遠ざかっていく二人をぼぅっと眺めていた。
「ガリさん、ねじさんのジャッジをお願いします」
「もちろん、アウトや! 乳ローの解説の後に授業を始めるで」
「では、乳ローさん。解説をどうぞ」
「うるせぇよ……。ま、女のバックを取ったのは正解だったな。あの態勢が取れるのも、それまでのやり取りにおいてSキャラをうまく使いこなし、主導権を握って主従関係を築けているからなんだよ。だから、命令口調のねじのセリフにも容易に応じるようになった。仮に『前に座って』と言えねぇならば、それまでの主従関係の築き方がダメだということがいえるんだぜ」
「なるほど」
「女は後ろから抱きしめられるのが好きなんだ。お前も機会があれば、後ろからそっと抱きしめてみろよ」
まだまだ途方もなく先の話だな……。
「ねじが『ヒナの匂いで頭がおかしくなりそうやわ』とか言ってただろ」
「はい」
「抱きしめたら勝手気ままにドキドキ・ムラムラしちゃえばいいんだよ。興奮は伝染するんだから」
確かに女にうつったように感じたし、それを感じてさらにねじは興奮しているように観えた。
「それと、首を攻められるのが好きな女は多いんだぜ」
「イ、インプットしました」
「あと、ねじも攻めてたけど、耳が感じる女は多い。耳はマジでヤバい性感帯だ。壊れちゃうほどとろけてしまう女もいるんだから。ハグしたまま耳元で囁き続ければ、女の感情は淫靡に動き始めて止まらなくなりお前のところに墜ちていくんだぜ。下ネタじゃなくてもいい。世間話でも効くんだぜ!」
なぜだか、耳がゾクゾクっとしてしまった。
「最後に、これはよほど心を許していなけりゃダメだが、内もものタッチというのは女の欲情を一気に掻き立てるから覚えときな」
そういえば、ねじはさりげなくタッチしていたな。
「ねじが色々なボディタッチをしてただろ」
「ですね」
「ナンパ師におけるボディタッチとは、なし崩しに攻めることによって少しずつその気にさせて、知らず知らずのうちに発情させることが目的なんだ。発情させちまえばこっちのもんなんだよ。即をするためには、そのテクニックを身に着けなけりゃダメ。お姫様キスやバックに回ってふざけながら笑いを交えてギラついていたけど、スキンシップやボディタッチというものは創造性に富んだユーモアや遊び心が必要なんだぜ」
「でも、それだけでいいのでしょうか?」
「もちろん、ボディタッチだけやればいいわけではない。『ヴィジュアルの良さ』もさることながら、『トーク力』『押しや太々しさ』『Sのキャラクター』『主導権の握り方』『フォローのうまさ』『女に言い訳を与える能力』『なし崩し』『タイミングやリズム』『押し引き』『視線の使い方』『自信や経験』『決断力』など色々な引き出しを持つだけでなく、これらを高いレベルで融合させて尚且つ状況に応じて適切に繰り出し、さらには自然にできているからこそ敏腕のナンパ師は結果を出しているんだぜ!」
俺にこんなことを身に着けることができるのだろうか……。
「訳がわからなくなっちゃいました」
「バカなグリーンのためにゲスまとめをしてあげよう。①『主導権を握ったSキャラ』②『エロトーク』③『ボディタッチ』④『その気にさせる』⑤『セックス』という流れなんだぜ。ま、体感して覚えなきゃ無意味だけど流れだけでも頭に入れとけよ」
本当にゲスまとめだな……。
「その日にやれることを全てやれ。女心は変わりやすいから次があるかなんてわからねぇし、先延ばしにして失敗するケースはよくあるんだよ。それに、好かれるに越したことはないが、好かれねぇなら嫌われろ。別に嫌われることが大事なんじゃねぇぞ。無難な攻めに終始して普通だと思われちゃいけねぇということが言いたいんだよ。普通だと思われたら次の日には忘れられる。それに、好かれも嫌われもしないということは攻めきっていねぇ証拠といえるんだよ。いい人にはオスの魅力がねぇから女は股を開かないと言っただろ? 男という生き物にとって、失敗することが恥なんじゃねぇ。攻めきっていねぇことが恥なんだよ。だから、断られそうだとしても必ずギラついて感覚を掴むことが大事なんだぜ」
さすが強引な乳ローのアドバイス……。
「だから時には賭けが必要なんだよ。リスクを犯さなきゃ激しいリターンは得られねぇし、物語は生まれねぇからな。お前は男になりてぇんだろ? だったら覚悟を決めろよ。そこまでやればたとえ失敗しても必ず得るものがあるんだからさ!」
「アウト!アウト!アウト! お前は何回ゲームセットすりゃ気が済むねん」
「3回か?」
「だから、真面目に訊いてへんがな! もう、我慢でけへん! 乳ローの講義は終了。バトンタッチや。せっかくやから性的同意をゼロからみっちり叩き込むで」
「ふわ~い」
乳ローはふざけた返答をした。
「一勝一敗だったからもう一勝負しようや」
「何で勝負する?」
ねじは指を前後左右に動かして、「あっち向いてほいで」と言った。
「いいよいいよ」
「ほな、行くで。最初はグー、じゃんけんぽん!」
じゃんけんは女が勝ったようだ。
「あっち向いてほい!」
ねじが左を向くと同時に、女の指はそちらに向けられた。弱ぇ……。
ねじは「負けたぁ」と言いながら肩を落としたが、急に女の前に跪いた。「お嬢様強いですね」と言うと、手の甲にお姫様キスをした。
「何よ、いきなり」
ねじは女の手を握りながら、すっくと立ち上がった。手をさらに上にあげて手首を回すと、女はくるっと回った。すると、ねじの懐に綺麗に収まり思いっきり抱きしめていた。
女と視線を合わせ、顎クイすると触れるようなキスをした。続けてディープキスをしようとしたが女は背いた。
「一度したら何度やっても変わらへんっちゅうの」
「だってぇ」
「嫌がるのはええけど嫌がり方がヘタやねん。僕は傷つくよ」
「ごめん……」
「ほなら、ほっぺにチューしてよ」
「えー」
「しぶちんやなー」
「なんでよ」
幼児がするようにチュッとした。ねじは再びキスしようとしたがなぜだか拒んでいた。その姿を見ていたねじは何か思案していたが、次の瞬間、前髪で隠れている右目が光った。
「ゴールまでの道筋が見えたようだな」
真剣な眼差しでガリさんは呟いた。
ねじは、軽い命令口調で「僕の前に座って」と言った。女の嫌がる態度は観られなくなったが、代わりに戸惑う表情を観せている。リードするように女の手を取ると、前に座らせた。手を離すと、後ろから軽くふわっと包み込むように抱きしめた。その動きは滑らかで鋭かった。
後ろから手首や首筋をマッサージし始めた。
「どないしたん? 身体ガチガチやん。力抜いた方がええで。リラックスリラックス」
女が身体の筋肉を弛緩させると、身体全体がねじのぬくもりにすっぽりと覆われた。
「やば。めっちゃ、ええ匂いするやん」
ねじは耳元で囁いている。
「やだぁ、もう……」
「ヒナの匂いで頭がおかしくなりそうやわ」
「もう、……、そうなの……?」
さらに耳に近づいて囁いたのでよく聞き取れない。
「うん。ちょっと手のマッスル触ってみ? 結構力こぶ出るからさ」
「うわぁ、すっごい。案外鍛えてるねぇ」
「せやろ。腹のマッスルはシックスパックだよ。ヒナは鍛えてる? ブヨブヨやろ」
「そんなことないよ。ほれぼれする腹筋してるよ」
「ほんなら、触らせて」と言うと、右手で強引に触り始めた。「きゃっ」と言ってるが、嫌ではなさそうだ。左手は、左足の内ももに手を添えている。
「ついでに上の方も」
「ちょっとぉ!」
「殺生やなぁ……、まぁ、ええわ。臍を確認させてよ。僕は臍が大好物やねん。なんせ臍博士なんやから」
「何、言ってんのよ」
半ば強引に臍を触っているようだ。
「おっ、ええ臍してるやん。唐突だけど、僕はイボ占いができるんだよ」
「イボ!?」
「せや。あ~、この笑窪の形状や角度や色味で言うと、臍の下辺りにイボができてるね」
「できてないって」
「ホンマだって。イボは放置してると危険やねん。良性か悪性か確かめたるからな」
「しなくていいよ! いやぁ」と言う声を置き去りにして服をめくって臍を凝視した。
「ええやん。ホンマにええお臍やん」
ねじは、臍を触り続けている。
「イボはどこやイボは!」
「だからないってば!」と言いながらも女は笑い続けている。
「パンツは僕の好きな白地の花柄やん。これは、ええパンツやな。でも、パンツなんてどうでもええねん。大事なのはイボやイボ。あ、見っけたぁ。イボ、見っけたで! 良性か悪性か確かめたるからな!」
「あるわけないでしょ!」
「良性か悪性か! 良性か悪性か……。あっ、良性や! おめでとう~」
と言うと、ねじは陰部に手を滑り込ました。いつしか笑い続けていた女の声が漏れるような甘い吐息に変わっていた。手の動きはそのままで、ねじは耳に口づけをした。耳を愛撫すると、その唇をほっぺに滑らしていった。先ほど拒んでいた女の唇はもう拒むことはなく、ねじの背中に手を回しながら応えていった。
「ここじゃ、やだ」
「じゃ、移動しよっか」
「人が観てるっちゅうのに、あいつは……。あいつはアカン。ホンマアカンで!」
「ただの露出狂だろ、こいつは!」
でも、モニタリングしようと言ったのはお前らだろと思ったが、もちろんそれは口にしなかった。
ねじはカメラに目線を合わせると、ウインクしながら爽やかに親指を立てた。なぜだか、画面にはタンポポの綿毛が風に揺られながら空に舞っていくのが観えた。
「まぁ、ミッションは終了というところやな」
俺はカメラから少しずつ遠ざかっていく二人をぼぅっと眺めていた。
「ガリさん、ねじさんのジャッジをお願いします」
「もちろん、アウトや! 乳ローの解説の後に授業を始めるで」
「では、乳ローさん。解説をどうぞ」
「うるせぇよ……。ま、女のバックを取ったのは正解だったな。あの態勢が取れるのも、それまでのやり取りにおいてSキャラをうまく使いこなし、主導権を握って主従関係を築けているからなんだよ。だから、命令口調のねじのセリフにも容易に応じるようになった。仮に『前に座って』と言えねぇならば、それまでの主従関係の築き方がダメだということがいえるんだぜ」
「なるほど」
「女は後ろから抱きしめられるのが好きなんだ。お前も機会があれば、後ろからそっと抱きしめてみろよ」
まだまだ途方もなく先の話だな……。
「ねじが『ヒナの匂いで頭がおかしくなりそうやわ』とか言ってただろ」
「はい」
「抱きしめたら勝手気ままにドキドキ・ムラムラしちゃえばいいんだよ。興奮は伝染するんだから」
確かに女にうつったように感じたし、それを感じてさらにねじは興奮しているように観えた。
「それと、首を攻められるのが好きな女は多いんだぜ」
「イ、インプットしました」
「あと、ねじも攻めてたけど、耳が感じる女は多い。耳はマジでヤバい性感帯だ。壊れちゃうほどとろけてしまう女もいるんだから。ハグしたまま耳元で囁き続ければ、女の感情は淫靡に動き始めて止まらなくなりお前のところに墜ちていくんだぜ。下ネタじゃなくてもいい。世間話でも効くんだぜ!」
なぜだか、耳がゾクゾクっとしてしまった。
「最後に、これはよほど心を許していなけりゃダメだが、内もものタッチというのは女の欲情を一気に掻き立てるから覚えときな」
そういえば、ねじはさりげなくタッチしていたな。
「ねじが色々なボディタッチをしてただろ」
「ですね」
「ナンパ師におけるボディタッチとは、なし崩しに攻めることによって少しずつその気にさせて、知らず知らずのうちに発情させることが目的なんだ。発情させちまえばこっちのもんなんだよ。即をするためには、そのテクニックを身に着けなけりゃダメ。お姫様キスやバックに回ってふざけながら笑いを交えてギラついていたけど、スキンシップやボディタッチというものは創造性に富んだユーモアや遊び心が必要なんだぜ」
「でも、それだけでいいのでしょうか?」
「もちろん、ボディタッチだけやればいいわけではない。『ヴィジュアルの良さ』もさることながら、『トーク力』『押しや太々しさ』『Sのキャラクター』『主導権の握り方』『フォローのうまさ』『女に言い訳を与える能力』『なし崩し』『タイミングやリズム』『押し引き』『視線の使い方』『自信や経験』『決断力』など色々な引き出しを持つだけでなく、これらを高いレベルで融合させて尚且つ状況に応じて適切に繰り出し、さらには自然にできているからこそ敏腕のナンパ師は結果を出しているんだぜ!」
俺にこんなことを身に着けることができるのだろうか……。
「訳がわからなくなっちゃいました」
「バカなグリーンのためにゲスまとめをしてあげよう。①『主導権を握ったSキャラ』②『エロトーク』③『ボディタッチ』④『その気にさせる』⑤『セックス』という流れなんだぜ。ま、体感して覚えなきゃ無意味だけど流れだけでも頭に入れとけよ」
本当にゲスまとめだな……。
「その日にやれることを全てやれ。女心は変わりやすいから次があるかなんてわからねぇし、先延ばしにして失敗するケースはよくあるんだよ。それに、好かれるに越したことはないが、好かれねぇなら嫌われろ。別に嫌われることが大事なんじゃねぇぞ。無難な攻めに終始して普通だと思われちゃいけねぇということが言いたいんだよ。普通だと思われたら次の日には忘れられる。それに、好かれも嫌われもしないということは攻めきっていねぇ証拠といえるんだよ。いい人にはオスの魅力がねぇから女は股を開かないと言っただろ? 男という生き物にとって、失敗することが恥なんじゃねぇ。攻めきっていねぇことが恥なんだよ。だから、断られそうだとしても必ずギラついて感覚を掴むことが大事なんだぜ」
さすが強引な乳ローのアドバイス……。
「だから時には賭けが必要なんだよ。リスクを犯さなきゃ激しいリターンは得られねぇし、物語は生まれねぇからな。お前は男になりてぇんだろ? だったら覚悟を決めろよ。そこまでやればたとえ失敗しても必ず得るものがあるんだからさ!」
「アウト!アウト!アウト! お前は何回ゲームセットすりゃ気が済むねん」
「3回か?」
「だから、真面目に訊いてへんがな! もう、我慢でけへん! 乳ローの講義は終了。バトンタッチや。せっかくやから性的同意をゼロからみっちり叩き込むで」
「ふわ~い」
乳ローはふざけた返答をした。
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