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三食昼寝、家族付き
第1057話
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参加賞は1チーム5個の魔石だった。
アカーシャが巻物を片手に効能を説明している。
「この魔石は砕いて土と混ぜればほんの少し豊かに、水につければ浄化作用が働き聖水に、祈りを捧げれば魔物除け効果、ギルドに渡せば入手困難なものを手に入れる手伝い、またはスタンピード鎮圧の手伝いに人材が派遣されます。どう使うかは国に帰ってから考えてください」
「使用期限は一年ぐらいかな、参加賞だし」
「効能が切れた魔石は商業ギルドで買い取ります、換金するも、参加記念に取っておくも皆さんの自由です」
隣のセティ曰く、あれらはアー君が荒稼ぎした魔石の中から小さ目のものを選んだらしい。
アー君の獲物は基本的に大物、それもランクが高い魔物が相手なので、小さい魔石を選ぶのはかなーり大変だったそうです、お疲れ!
「何かご質問は?」
「はい」
「どうぞ」
大勢の中から誰かが手を挙げ、アカーシャが一つ頷いた。
「再利用とかは出来ないのでしょうか?」
「アー君どう?」
「俺らが仕込んだ効力が完全に消えればいけるかなぁ? 分からん、やってみるといいよ」
色々な効果を仕込んだだけあり、余計な力を加えるとどうなるか本当にわからないみたいです。
触れるな危険、期限前にさっさと使うのが一番無難そうだね。
「それでは続きまして上位十組への賞品授与を行います」
「本当は五組予定だったんだけど、選ぶの大変だったから枠を増やしてみた」
「十位から六位向け賞品をここへ」
アカーシャが合図をすると舞台袖から子供達が台車を押して現れた。
「一つ、孤児院産の状態異常回復ポーション、各種詰め合わせ」
「連日完売の人気商品、交渉大変だった」
「こちら新作の腰痛に効く塗り薬になります! 近日発売です!!」
遠い目をするアー君の横で、台車を押していた子供が胸を張っている。
会場のあちこちから上がる雄叫びは刀国民だろうなぁ、即日完売の気配にニヤリと笑みを浮かべる姿はすでに立派な商人です。
「一つ、高位女性を中心に大人気、薬膳セット」
「うちでしか手に入らないものや非売品も入れといたから、賄賂にもおススメ」
オークションにかけたら女性が血眼になって手に入れようとしそうな恐怖の一品だね、あとアー君、賄賂を勧めちゃいけません。
「一つ、茶屋の店主厳選、SINOBI&SAMURAIセット。これで貴方もワンランク上の冒険に旅立とう」
「他国ではあまり知られてないけど、セットものを揃えて装備するとステータス大幅アップするんだ。この二つは金で手に入る珍しいセット装備だな」
「追加入手を希望の場合は商業ギルドを通してください、交渉は受け入れます」
ここまで紹介された賞品は三つ、どれも後ろにアカーシャの笑顔が輝いているのが見える。
商業ギルドの職員の皆様、お仕事お疲れ様です。
「一つ、刀国冒険者に大人気、肉祭りセット。ドラグーン王国経由でしか手に入らないワイバーンの肉も入っています」
「おまけに塩とタレも付けといたから、好みでつけて食べてみてくれ!」
「一つ、刀国人間国宝である杜氏が選んだ飲み比べセット!!」
「邪神御用達の酒も入ってた気がする、人間にはちょっと強過ぎるから水で薄めて飲めよー」
どれが何位の人の手に渡るかはまさかのクジだった。
大の大人が一喜一憂しながらクジ引きする姿はちょっと面白い、完全に刀国の雰囲気に飲まれてるなぁ。
けど、お金で入手できそうな賞品の贈呈はここまでだった。
アカーシャが巻物を片手に効能を説明している。
「この魔石は砕いて土と混ぜればほんの少し豊かに、水につければ浄化作用が働き聖水に、祈りを捧げれば魔物除け効果、ギルドに渡せば入手困難なものを手に入れる手伝い、またはスタンピード鎮圧の手伝いに人材が派遣されます。どう使うかは国に帰ってから考えてください」
「使用期限は一年ぐらいかな、参加賞だし」
「効能が切れた魔石は商業ギルドで買い取ります、換金するも、参加記念に取っておくも皆さんの自由です」
隣のセティ曰く、あれらはアー君が荒稼ぎした魔石の中から小さ目のものを選んだらしい。
アー君の獲物は基本的に大物、それもランクが高い魔物が相手なので、小さい魔石を選ぶのはかなーり大変だったそうです、お疲れ!
「何かご質問は?」
「はい」
「どうぞ」
大勢の中から誰かが手を挙げ、アカーシャが一つ頷いた。
「再利用とかは出来ないのでしょうか?」
「アー君どう?」
「俺らが仕込んだ効力が完全に消えればいけるかなぁ? 分からん、やってみるといいよ」
色々な効果を仕込んだだけあり、余計な力を加えるとどうなるか本当にわからないみたいです。
触れるな危険、期限前にさっさと使うのが一番無難そうだね。
「それでは続きまして上位十組への賞品授与を行います」
「本当は五組予定だったんだけど、選ぶの大変だったから枠を増やしてみた」
「十位から六位向け賞品をここへ」
アカーシャが合図をすると舞台袖から子供達が台車を押して現れた。
「一つ、孤児院産の状態異常回復ポーション、各種詰め合わせ」
「連日完売の人気商品、交渉大変だった」
「こちら新作の腰痛に効く塗り薬になります! 近日発売です!!」
遠い目をするアー君の横で、台車を押していた子供が胸を張っている。
会場のあちこちから上がる雄叫びは刀国民だろうなぁ、即日完売の気配にニヤリと笑みを浮かべる姿はすでに立派な商人です。
「一つ、高位女性を中心に大人気、薬膳セット」
「うちでしか手に入らないものや非売品も入れといたから、賄賂にもおススメ」
オークションにかけたら女性が血眼になって手に入れようとしそうな恐怖の一品だね、あとアー君、賄賂を勧めちゃいけません。
「一つ、茶屋の店主厳選、SINOBI&SAMURAIセット。これで貴方もワンランク上の冒険に旅立とう」
「他国ではあまり知られてないけど、セットものを揃えて装備するとステータス大幅アップするんだ。この二つは金で手に入る珍しいセット装備だな」
「追加入手を希望の場合は商業ギルドを通してください、交渉は受け入れます」
ここまで紹介された賞品は三つ、どれも後ろにアカーシャの笑顔が輝いているのが見える。
商業ギルドの職員の皆様、お仕事お疲れ様です。
「一つ、刀国冒険者に大人気、肉祭りセット。ドラグーン王国経由でしか手に入らないワイバーンの肉も入っています」
「おまけに塩とタレも付けといたから、好みでつけて食べてみてくれ!」
「一つ、刀国人間国宝である杜氏が選んだ飲み比べセット!!」
「邪神御用達の酒も入ってた気がする、人間にはちょっと強過ぎるから水で薄めて飲めよー」
どれが何位の人の手に渡るかはまさかのクジだった。
大の大人が一喜一憂しながらクジ引きする姿はちょっと面白い、完全に刀国の雰囲気に飲まれてるなぁ。
けど、お金で入手できそうな賞品の贈呈はここまでだった。
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