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三食昼寝、家族付き
第1055話
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好き勝手やり放題な実況メンバー、それでも大会は滞りなく?進み何とか終わりも見えてきた。
「ヘラ母さん、結局大会のルール説明とか賞品説明とかあった?」
「なかったような気がするねぇ」
『なかったー』
「涼ちゃんの見せ場、全部取っちゃった気がしますねー」
「大会が問題なく進んだということは、涼玉は最後まで踊り切ったってことで……よし、功労会やろう、涼玉の好きな肉を中心にしたメニューで」
甘やかしまくって色々誤魔化すしかない。
「おおっと大会も終わりが近いな、二つ名チームがぶっちぎりだなこりゃ!」
「そんなチーム名だったっけ?」
「ああそう言えばアー君」
「ん?」
「さっき朱がスタンピードの予兆を察知した」
「お祭り騒ぎに女神が興奮したせいかな、迷惑だよね」
朱が冷え切った笑顔を浮かべているのが容易に想像できます。
あの子もアカーシャやカイちゃんと同じ怖さを持っている気がする、怒られないよう気を付けよう。
「じゃあ打ち上げ前の腹ごしらえに行ってくるかー」
「いや待て、ここは冒険者を放り出して経験を積ませたい」
「アー君、会場のあちこちから悲鳴が上がったよ」
「我が兄は過激だな」
仕事が終わって子供を迎えに来ていた人が放送を聞いてヘラ母さんに泣きついているんですけど、子供が腕の中できょとんとしてますよー。
「俺には妻子が!!」
「ああもう喧しいね、心配しなくても邪神が勢揃いしてるんだからアンタらの出番はないだろうよ」
「本当に!? 本当ですよね!? 俺、この後家族で外食するんです!」
「父ちゃんめしー」
ケラケラ笑いながら父親の背中によじ登ろうとする子供、パパさんの情けない姿にも動じていないあたり、普段から情けないのだろうか。
「よっちゃんじゃーなー」
「またなー」
友達に別れの挨拶をすると、父親の尻を叩きながらテントから退出していった。
そうか、普段から奥さんに尻を叩かれて生きているんですね、弱っ。
「おっとスタンピードがあちこちで発生しちまったみたいだな!」
「出番が終わったカップルが宿に移動を始めた影響だよなー、あのエロ女神どうにかなんない?」
「ならぬな、対策すると妄想ばかりが先行して余計迷惑がかかる」
「イグ、他の家族は移動始めたよ」
「マジで!? 俺も行くわ!!」
放送席から撤退したイグちゃんはそのまま魔物食べ放題に向かったらしい。
しかし、カップルになった当日に宿に直行かぁ、女神様のネタ帳が潤いそうですね。
その後もカオスな放送をBGMに、仕事の終わった親が子供たちを迎えに来た。
ヘラ母さんにお礼を素早くいい、飛びついてきた子供を抱きとめ、子供の声に頷きつつ帰っていく人、涼玉並みのマシンガントークに言葉を挟めず困っている人、帰宅時間はなかなかの混雑具合です。
帰宅する子供たちの賑やかさで放送が聞こえないけど、アー君は大丈夫だろうか、また妙なことになってないといいけど……。
朱はストッパーに見えて実は中身過激派だから怖いんだよね、夢の世界だとはいえ、火山を爆走する発想は普通じゃない。
「じいちゃんまだかなー?」
「混雑が落ち着いたら来るんじゃないかい」
「そっかー」
「ネヴォラまたなー!!」
「ばいばい」
どうやらネヴォラにも同じ年頃の友人が出来たっぽい、午後は双六で白熱してたもんなー。
「そういえばここに用意されてたおもちゃって誰が用意したの?」
「シヴァだよ、少年たちが退屈しないようにってコレクションを提供してくれたらしいよ」
「……女の子も預かってたよね?」
「そこを嫌がってアルジュナに悪印象を残すより、心を広いところを見せてポイントを稼ぐことを選んだんだろうねぇ」
「うっわ」
『うわぁ~』
シャムスさえドン引きするシヴァさんの本音。いや知ってたけど。
「ヘラ母さん、結局大会のルール説明とか賞品説明とかあった?」
「なかったような気がするねぇ」
『なかったー』
「涼ちゃんの見せ場、全部取っちゃった気がしますねー」
「大会が問題なく進んだということは、涼玉は最後まで踊り切ったってことで……よし、功労会やろう、涼玉の好きな肉を中心にしたメニューで」
甘やかしまくって色々誤魔化すしかない。
「おおっと大会も終わりが近いな、二つ名チームがぶっちぎりだなこりゃ!」
「そんなチーム名だったっけ?」
「ああそう言えばアー君」
「ん?」
「さっき朱がスタンピードの予兆を察知した」
「お祭り騒ぎに女神が興奮したせいかな、迷惑だよね」
朱が冷え切った笑顔を浮かべているのが容易に想像できます。
あの子もアカーシャやカイちゃんと同じ怖さを持っている気がする、怒られないよう気を付けよう。
「じゃあ打ち上げ前の腹ごしらえに行ってくるかー」
「いや待て、ここは冒険者を放り出して経験を積ませたい」
「アー君、会場のあちこちから悲鳴が上がったよ」
「我が兄は過激だな」
仕事が終わって子供を迎えに来ていた人が放送を聞いてヘラ母さんに泣きついているんですけど、子供が腕の中できょとんとしてますよー。
「俺には妻子が!!」
「ああもう喧しいね、心配しなくても邪神が勢揃いしてるんだからアンタらの出番はないだろうよ」
「本当に!? 本当ですよね!? 俺、この後家族で外食するんです!」
「父ちゃんめしー」
ケラケラ笑いながら父親の背中によじ登ろうとする子供、パパさんの情けない姿にも動じていないあたり、普段から情けないのだろうか。
「よっちゃんじゃーなー」
「またなー」
友達に別れの挨拶をすると、父親の尻を叩きながらテントから退出していった。
そうか、普段から奥さんに尻を叩かれて生きているんですね、弱っ。
「おっとスタンピードがあちこちで発生しちまったみたいだな!」
「出番が終わったカップルが宿に移動を始めた影響だよなー、あのエロ女神どうにかなんない?」
「ならぬな、対策すると妄想ばかりが先行して余計迷惑がかかる」
「イグ、他の家族は移動始めたよ」
「マジで!? 俺も行くわ!!」
放送席から撤退したイグちゃんはそのまま魔物食べ放題に向かったらしい。
しかし、カップルになった当日に宿に直行かぁ、女神様のネタ帳が潤いそうですね。
その後もカオスな放送をBGMに、仕事の終わった親が子供たちを迎えに来た。
ヘラ母さんにお礼を素早くいい、飛びついてきた子供を抱きとめ、子供の声に頷きつつ帰っていく人、涼玉並みのマシンガントークに言葉を挟めず困っている人、帰宅時間はなかなかの混雑具合です。
帰宅する子供たちの賑やかさで放送が聞こえないけど、アー君は大丈夫だろうか、また妙なことになってないといいけど……。
朱はストッパーに見えて実は中身過激派だから怖いんだよね、夢の世界だとはいえ、火山を爆走する発想は普通じゃない。
「じいちゃんまだかなー?」
「混雑が落ち着いたら来るんじゃないかい」
「そっかー」
「ネヴォラまたなー!!」
「ばいばい」
どうやらネヴォラにも同じ年頃の友人が出来たっぽい、午後は双六で白熱してたもんなー。
「そういえばここに用意されてたおもちゃって誰が用意したの?」
「シヴァだよ、少年たちが退屈しないようにってコレクションを提供してくれたらしいよ」
「……女の子も預かってたよね?」
「そこを嫌がってアルジュナに悪印象を残すより、心を広いところを見せてポイントを稼ぐことを選んだんだろうねぇ」
「うっわ」
『うわぁ~』
シャムスさえドン引きするシヴァさんの本音。いや知ってたけど。
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