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三食昼寝、家族付き
第999話
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大漁だったとホクホク顔で帰宅した騎士様をアー君が呼び出したので、僕は刀雲がドリアンに魚を渡すのをシャムス達と横で見ていた。
双子と王子はお風呂、夕食を食べてダラダラしたら帰る予定らしい、大雑把な予定だけど大丈夫なのかな?
「今日は川?」
「ああ、ネヴォラのとこのゴブリンと一緒に行って、穴場を教えてもらったんだ」
「ダンジョンのモンスターが外に出てるの!?」
「普段は冒険者を護衛に雇って安全確保してるらしい」
「わぁ」
さすがにゴブリンだけで出歩くのはただの魔物と誤解されてしまう可能性があるので、冒険者に護衛してもらうことで無害アピール、ついでに目的に集中できて一石二鳥。
……違う、そこじゃない。
本来モンスターってダンジョンからでないよね? 出るのってスタンピード発生時だけだった気がする! するけど、アー君の息が掛かったダンジョンと、そこで生まれたゴブリンだからアリかな?
「冒険者も小遣い稼ぎになるし、護衛の練習にもなるって評判だ」
「わぁ世間に貢献してる」
何せ護衛対象はゴブリンだけど戦闘力のないゴブリン、ダンジョンのゴブリンなのに戦闘力ないってどうなんだろうか。
まぁ僕の謎能力のせいでメルヘンゴブリンになっちゃったんだけどね、何というか僕よりお金の使い方が上手くて釈然としないです。
「わぁヤマメもある!」
「やみゃめー」
「シャムスは賢いなぁ~」
「とうちゃ、とうちゃ、イワナは!?」
「あるぞ、塩焼きやるか?」
「やる! マールス、焚き火用意!」
「っは!」
ドリアンによって選別された魚の内臓とエラはスラちゃん軍団によって綺麗に処理され、塩焼きにする分には串に刺してマールスに、唐揚げはドリアン、刺身は刀雲のお仕事。
本当は刀雲がやる必要ないのだけど、子供達が刀雲の調理する姿好きなんだよね。
「ダメだったー」
「あれアー君、どこか行ってたの?」
「シヴァのとこ、王子から取り出した心を取り戻しに行ってきた」
「手遅れだったよ」
騎士様が苦笑いしながら僕の横に腰を下ろした。
「夕食に出す予定のおにぎりです、一緒にやりますか?」
「やる」
「丸でも三角でも好きな形で作っていいですよ、今日はわかめご飯ですけど、中に好きなおかず詰めていいですからね」
「おお楽しそう」
魔力も込めていいですよ。それは一部取り置きして、お弁当に詰めて女神様に献上してポイント稼ぎに使用させていただきます。
そう言えばイグちゃんもお弁当食べたがってたっけ?
「騎士様、ついでにお弁当作ってみませんか? イグちゃんと獅皇さん、あと女神様の三人分」
「作るのは初めてかも。シャムスもおいで」
『あい!』
「俺もやる」
僕がおにぎりを作り、騎士様がシャムスとアー君の指示でお弁当箱におかずを詰めている。
うんうん、いかにも親子って感じのやり取りでほのぼのします。
「あ、それでな、王子から取り出した心の欠片、あれ……心が壊れたショタの中に入れて融合させてた」
「そんなこと出来るのって聞きたい所だけど、シヴァさんがこの世界のご都合主義駆使すれば余裕でできちゃいそうだね」
「元の世界に帰れって思わずツッコミを入れたけど、いい笑顔で「嫌です」って言われた」
「騎士様、強制送還出来ないんですか?」
「ショタに対する執念で戻ってくるか、下手すれば雷ちゃんや閻羅みたいに力の一部飛ばして樹の子供として生まれてきちゃうよ?」
大体の事は受け入れるけど、あの人が息子になるのだけはお断りさせていただきます。
「あれが弟なんて嫌だ!」
『いらない、あの弟だけはいらないの』
シャムスとアー君の叫び声を聞いて涼玉が駆け付け、悲鳴の理由を聞いた涼玉も仲良く悲鳴を上げました。
双子と王子はお風呂、夕食を食べてダラダラしたら帰る予定らしい、大雑把な予定だけど大丈夫なのかな?
「今日は川?」
「ああ、ネヴォラのとこのゴブリンと一緒に行って、穴場を教えてもらったんだ」
「ダンジョンのモンスターが外に出てるの!?」
「普段は冒険者を護衛に雇って安全確保してるらしい」
「わぁ」
さすがにゴブリンだけで出歩くのはただの魔物と誤解されてしまう可能性があるので、冒険者に護衛してもらうことで無害アピール、ついでに目的に集中できて一石二鳥。
……違う、そこじゃない。
本来モンスターってダンジョンからでないよね? 出るのってスタンピード発生時だけだった気がする! するけど、アー君の息が掛かったダンジョンと、そこで生まれたゴブリンだからアリかな?
「冒険者も小遣い稼ぎになるし、護衛の練習にもなるって評判だ」
「わぁ世間に貢献してる」
何せ護衛対象はゴブリンだけど戦闘力のないゴブリン、ダンジョンのゴブリンなのに戦闘力ないってどうなんだろうか。
まぁ僕の謎能力のせいでメルヘンゴブリンになっちゃったんだけどね、何というか僕よりお金の使い方が上手くて釈然としないです。
「わぁヤマメもある!」
「やみゃめー」
「シャムスは賢いなぁ~」
「とうちゃ、とうちゃ、イワナは!?」
「あるぞ、塩焼きやるか?」
「やる! マールス、焚き火用意!」
「っは!」
ドリアンによって選別された魚の内臓とエラはスラちゃん軍団によって綺麗に処理され、塩焼きにする分には串に刺してマールスに、唐揚げはドリアン、刺身は刀雲のお仕事。
本当は刀雲がやる必要ないのだけど、子供達が刀雲の調理する姿好きなんだよね。
「ダメだったー」
「あれアー君、どこか行ってたの?」
「シヴァのとこ、王子から取り出した心を取り戻しに行ってきた」
「手遅れだったよ」
騎士様が苦笑いしながら僕の横に腰を下ろした。
「夕食に出す予定のおにぎりです、一緒にやりますか?」
「やる」
「丸でも三角でも好きな形で作っていいですよ、今日はわかめご飯ですけど、中に好きなおかず詰めていいですからね」
「おお楽しそう」
魔力も込めていいですよ。それは一部取り置きして、お弁当に詰めて女神様に献上してポイント稼ぎに使用させていただきます。
そう言えばイグちゃんもお弁当食べたがってたっけ?
「騎士様、ついでにお弁当作ってみませんか? イグちゃんと獅皇さん、あと女神様の三人分」
「作るのは初めてかも。シャムスもおいで」
『あい!』
「俺もやる」
僕がおにぎりを作り、騎士様がシャムスとアー君の指示でお弁当箱におかずを詰めている。
うんうん、いかにも親子って感じのやり取りでほのぼのします。
「あ、それでな、王子から取り出した心の欠片、あれ……心が壊れたショタの中に入れて融合させてた」
「そんなこと出来るのって聞きたい所だけど、シヴァさんがこの世界のご都合主義駆使すれば余裕でできちゃいそうだね」
「元の世界に帰れって思わずツッコミを入れたけど、いい笑顔で「嫌です」って言われた」
「騎士様、強制送還出来ないんですか?」
「ショタに対する執念で戻ってくるか、下手すれば雷ちゃんや閻羅みたいに力の一部飛ばして樹の子供として生まれてきちゃうよ?」
大体の事は受け入れるけど、あの人が息子になるのだけはお断りさせていただきます。
「あれが弟なんて嫌だ!」
『いらない、あの弟だけはいらないの』
シャムスとアー君の叫び声を聞いて涼玉が駆け付け、悲鳴の理由を聞いた涼玉も仲良く悲鳴を上げました。
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