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三食昼寝、家族付き
第944話
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騎士様が目の前の光景に頭を抱えている。
でも騎士様以外は楽しんでいるので特に問題はないはず。
「樹、何でみんな普通にあれを受け入れてるの?」
「普通の基準がそもそもおかしいから、とか?」
ふわりとした明かりに照らされた夜の庭では、涼玉とその他がブレイクダンスを披露中です。
踊っているのが涼玉だけなら騎士様もここまで疲労することはなかっただろう、ダメージを受けている原因は一緒に踊っているもの。
「もうパパ、グチグチ言ってないでちゃんと見て!」
『そーよ』
「うぅ、優しさがほしい」
「私は酒が欲しい」
今夜は久しぶりにレイアさんが遊びに来ているんだ。
ただドリアンも涼玉のダンスを見ているため、終わるまではお酒が出ません。
いや、最初は普通にフラダンス披露だったんだけどね。
マールスの歌声もラミアちゃんに負けず劣らず素晴らしかったです、はい。
あの邪神、涼玉のためなら何でもこなすなぁ。
神薙さんに一曲奉納を終えたあたりから雲行きが怪しくなったんだ。
流れるように二曲目が始まり、横からわさわさと集まってきたのはなんとマンドラゴラ、いやまぁ涼玉との一糸乱れぬフラダンスは圧巻だったけどね。
騎士様が頭を抱えたのはマンドラゴラが屋敷のどこかに群生していた所だろうか、それとも踊る知能を備えちゃった所だろうか、僕には分からない。
そのまま素晴らしいフラダンスだったね。で終われば良かったのかもしれない。
後半になった所で曲調がなんかこう、速くなったんだよね、マールスの歌もラップが混ざって一瞬聞き間違えかと思ったぐらい。
そこから始まったブレイクダンス。
涼玉は回るわ、マンドラゴラのダンスはキレッキレだわ、凄いのなんのって。重力どこいったんだろう。
神薙さんすっごい喜んでます。
「涼ちゃん勝負するです!」
イネスが飛び入り参加して始まるダンスバトル。
天使のごとく愛らしい子がお臍をチラ見させながら踊るもんだから、伴侶のラーシャ慌てています。
そう言えば前にも剣舞に乱入して一緒に踊ってたなぁ、あー可愛い。
「よし、自分で酒取ってくるわ」
「俺も飲む」
白熱するダンスバトル、きゃわきゃわしながら応援するドリアン、補助のスラちゃん達はフォローするどころかソワソワし始めています。
ドリちゃんから派生したドリアンも当然植物ですねー、だから珍しくはしゃいでいるのか。
もしやあのマンドラゴラってドリアンの子供、なわけないかー。
でもなぁ、ダンスを見守るドリアンの様子がヘラ母さんそっくりなんだよなぁ。
「あー酒美味いわぁ」
「ドリちゃんの優しさが沁みる」
「レイアさん久しぶりですけど、何かあったんですか?」
「いやぁ、それがさぁ、ギルバートが蝙蝠から戻れなくなった」
「え!?」
ギルバートさんってレイアさんの旦那様で、吸血鬼のボスだよね?
「イツキ、お前さんの能力のせいだからな」
「そんなぁまさかー」
「その証拠に、ぬいぐるみみたいな外見になった。暫く離れれば影響薄れるかと思ってな、獣人の国にある私の神殿で休んでる」
濡れ衣だと思いたかったけど、疑いようもなく謎能力が犯人だった。
前科あるからバレバレですね、あちゃー。
でも騎士様以外は楽しんでいるので特に問題はないはず。
「樹、何でみんな普通にあれを受け入れてるの?」
「普通の基準がそもそもおかしいから、とか?」
ふわりとした明かりに照らされた夜の庭では、涼玉とその他がブレイクダンスを披露中です。
踊っているのが涼玉だけなら騎士様もここまで疲労することはなかっただろう、ダメージを受けている原因は一緒に踊っているもの。
「もうパパ、グチグチ言ってないでちゃんと見て!」
『そーよ』
「うぅ、優しさがほしい」
「私は酒が欲しい」
今夜は久しぶりにレイアさんが遊びに来ているんだ。
ただドリアンも涼玉のダンスを見ているため、終わるまではお酒が出ません。
いや、最初は普通にフラダンス披露だったんだけどね。
マールスの歌声もラミアちゃんに負けず劣らず素晴らしかったです、はい。
あの邪神、涼玉のためなら何でもこなすなぁ。
神薙さんに一曲奉納を終えたあたりから雲行きが怪しくなったんだ。
流れるように二曲目が始まり、横からわさわさと集まってきたのはなんとマンドラゴラ、いやまぁ涼玉との一糸乱れぬフラダンスは圧巻だったけどね。
騎士様が頭を抱えたのはマンドラゴラが屋敷のどこかに群生していた所だろうか、それとも踊る知能を備えちゃった所だろうか、僕には分からない。
そのまま素晴らしいフラダンスだったね。で終われば良かったのかもしれない。
後半になった所で曲調がなんかこう、速くなったんだよね、マールスの歌もラップが混ざって一瞬聞き間違えかと思ったぐらい。
そこから始まったブレイクダンス。
涼玉は回るわ、マンドラゴラのダンスはキレッキレだわ、凄いのなんのって。重力どこいったんだろう。
神薙さんすっごい喜んでます。
「涼ちゃん勝負するです!」
イネスが飛び入り参加して始まるダンスバトル。
天使のごとく愛らしい子がお臍をチラ見させながら踊るもんだから、伴侶のラーシャ慌てています。
そう言えば前にも剣舞に乱入して一緒に踊ってたなぁ、あー可愛い。
「よし、自分で酒取ってくるわ」
「俺も飲む」
白熱するダンスバトル、きゃわきゃわしながら応援するドリアン、補助のスラちゃん達はフォローするどころかソワソワし始めています。
ドリちゃんから派生したドリアンも当然植物ですねー、だから珍しくはしゃいでいるのか。
もしやあのマンドラゴラってドリアンの子供、なわけないかー。
でもなぁ、ダンスを見守るドリアンの様子がヘラ母さんそっくりなんだよなぁ。
「あー酒美味いわぁ」
「ドリちゃんの優しさが沁みる」
「レイアさん久しぶりですけど、何かあったんですか?」
「いやぁ、それがさぁ、ギルバートが蝙蝠から戻れなくなった」
「え!?」
ギルバートさんってレイアさんの旦那様で、吸血鬼のボスだよね?
「イツキ、お前さんの能力のせいだからな」
「そんなぁまさかー」
「その証拠に、ぬいぐるみみたいな外見になった。暫く離れれば影響薄れるかと思ってな、獣人の国にある私の神殿で休んでる」
濡れ衣だと思いたかったけど、疑いようもなく謎能力が犯人だった。
前科あるからバレバレですね、あちゃー。
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