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女神の呪い
第822話
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何か追及されると思ったけど、何も聞かずに会長は仕事に戻り、そのままお昼になった。
僕は暇だったので奥にあった仮眠室でスーちゃんを枕に寝てました。
寮に戻って引きこもるのもてかなぁって思ったけど、寮への道どころか校舎から出る道も分かりません。
そもそも僕の現在の扱いってどうなっているんだろう?
学生……じゃなさそうだよねー。
現在は食堂へ移動中、振動で目が覚めたら会長が前を歩いていて、僕はなんか護衛っぽい人に子供みたいな抱き方をされて運搬されてた。
護衛ついているってことは会長の身分って高いんだろうな~、あれ、もしかして僕の現在の事情少しは知らされている?
この護衛さんも趣味悪い首輪つけてるー。
せっかく制服着せているんだから、デザインとかどうにかならないのかなー。
何て思いながら触ったのがいけなかったのだろうか、ポロりって取れた。
あっ、やべって思って、慌てて首に押し付けたけど戻りません。
会長が気付く前に戻せないかと慌てたのがいけなかったんだろうなぁ、手が滑って落とし、その音で会長に気付かれました。
「……」
最初「何やってんだこいつ」みたいな目で見られたけど、不自然に首を隠そうとしたのがいけなかったんだろうなー、すぐバレた。
目に少々の怒りを湛えた会長が一歩こちらに踏み出したその時、護衛の人が一歩後ろに下がった。
何か護衛本人も自分の行動に驚いているっぽい。
謎能力すげー、すげー!
人間の護衛が手に入ったぜ!
イェーイ!
喜びに思わず両手を挙げて喜んだら、会長の目が死んだ。
ごめんね、でも返さない!
この人は今から僕の生命線ってことで!
「交代の人とかいる?」
「……いる」
泣きたいのだろうか、片手で目を覆い、もう片手で何か合図をしたらスッと学生服を着た人が会長の横に現れた。
おおー、影だー影だー!
「会長ってもしかして王族なの?」
「なぜ?」
「だってその子って影だよね、忍者みたいに足音しなかったし! 本物初めて見た!」
話には聞いてたけどカッコイイ!
はしゃいでも揺るがない腕、護衛さんもカッコイイね!
「――!! !!」
会長が小さな声で「もうやだコイツ」とか言っているのをスルーしていたら、どこからか争う声が聞こえてきた。
知ってる、こういうイベントは大体中庭で起こるんだよね。
「会長行こう」
野次馬しよう。
誰のイベントに巻き込まれかけているのか判断したい。
会長が動かないので、僕の護衛さんの腕をぺちぺち叩いたらそちらに足を向けて動き出した。
このぶっとい腕がタイガみたいで素敵! 安定感が最高です。
そして本日のイベント会場、中庭に到着しました。
砂漠の国に似合わない縦巻きドリル、目をウルウルさせる聖女と聖女に侍る男子生徒、目をウルウルさせる神子と守るように背に庇う男子生徒……詰め込んでるなぁ。
「って、あーー!!」
「?」
僕が出した大きな声にドリルが振り向いた。
なんでこんな所にいるの!?
「降ろして、降ろして」
「はい」
慌てて駆け寄ろうとしたらそれより早くドリルが僕に駆け寄ってぎゅってされた。
ヘラ母さんみたいにふわっと柔らかい優しい抱擁が安心する。
抱擁を解いたネリちゃんは数歩下がると僕に向かって綺麗な礼をした。
こういうの何て言うんだっけ、カーテン? 違うか、まぁいいや。
「ネリちゃんどうしてここに!?」
シャムスやアー君と一緒にレモン国経由で砂漠に行ったはずじゃ?
あれ、でも遊びに行った時にそう言えば姿が見えなかったような……。
「派遣教師が足りずに教師としてお手伝いをしております」
まさかの教師だった。
二人目の味方と合流した。
しかも腐女神様の神託を直接受けれる将来の巫女長候補で、シャムスの加護を持つお嬢さんです。
もしかしてここって……アー君が内政無双中に作った学校だったりする?
僕は暇だったので奥にあった仮眠室でスーちゃんを枕に寝てました。
寮に戻って引きこもるのもてかなぁって思ったけど、寮への道どころか校舎から出る道も分かりません。
そもそも僕の現在の扱いってどうなっているんだろう?
学生……じゃなさそうだよねー。
現在は食堂へ移動中、振動で目が覚めたら会長が前を歩いていて、僕はなんか護衛っぽい人に子供みたいな抱き方をされて運搬されてた。
護衛ついているってことは会長の身分って高いんだろうな~、あれ、もしかして僕の現在の事情少しは知らされている?
この護衛さんも趣味悪い首輪つけてるー。
せっかく制服着せているんだから、デザインとかどうにかならないのかなー。
何て思いながら触ったのがいけなかったのだろうか、ポロりって取れた。
あっ、やべって思って、慌てて首に押し付けたけど戻りません。
会長が気付く前に戻せないかと慌てたのがいけなかったんだろうなぁ、手が滑って落とし、その音で会長に気付かれました。
「……」
最初「何やってんだこいつ」みたいな目で見られたけど、不自然に首を隠そうとしたのがいけなかったんだろうなー、すぐバレた。
目に少々の怒りを湛えた会長が一歩こちらに踏み出したその時、護衛の人が一歩後ろに下がった。
何か護衛本人も自分の行動に驚いているっぽい。
謎能力すげー、すげー!
人間の護衛が手に入ったぜ!
イェーイ!
喜びに思わず両手を挙げて喜んだら、会長の目が死んだ。
ごめんね、でも返さない!
この人は今から僕の生命線ってことで!
「交代の人とかいる?」
「……いる」
泣きたいのだろうか、片手で目を覆い、もう片手で何か合図をしたらスッと学生服を着た人が会長の横に現れた。
おおー、影だー影だー!
「会長ってもしかして王族なの?」
「なぜ?」
「だってその子って影だよね、忍者みたいに足音しなかったし! 本物初めて見た!」
話には聞いてたけどカッコイイ!
はしゃいでも揺るがない腕、護衛さんもカッコイイね!
「――!! !!」
会長が小さな声で「もうやだコイツ」とか言っているのをスルーしていたら、どこからか争う声が聞こえてきた。
知ってる、こういうイベントは大体中庭で起こるんだよね。
「会長行こう」
野次馬しよう。
誰のイベントに巻き込まれかけているのか判断したい。
会長が動かないので、僕の護衛さんの腕をぺちぺち叩いたらそちらに足を向けて動き出した。
このぶっとい腕がタイガみたいで素敵! 安定感が最高です。
そして本日のイベント会場、中庭に到着しました。
砂漠の国に似合わない縦巻きドリル、目をウルウルさせる聖女と聖女に侍る男子生徒、目をウルウルさせる神子と守るように背に庇う男子生徒……詰め込んでるなぁ。
「って、あーー!!」
「?」
僕が出した大きな声にドリルが振り向いた。
なんでこんな所にいるの!?
「降ろして、降ろして」
「はい」
慌てて駆け寄ろうとしたらそれより早くドリルが僕に駆け寄ってぎゅってされた。
ヘラ母さんみたいにふわっと柔らかい優しい抱擁が安心する。
抱擁を解いたネリちゃんは数歩下がると僕に向かって綺麗な礼をした。
こういうの何て言うんだっけ、カーテン? 違うか、まぁいいや。
「ネリちゃんどうしてここに!?」
シャムスやアー君と一緒にレモン国経由で砂漠に行ったはずじゃ?
あれ、でも遊びに行った時にそう言えば姿が見えなかったような……。
「派遣教師が足りずに教師としてお手伝いをしております」
まさかの教師だった。
二人目の味方と合流した。
しかも腐女神様の神託を直接受けれる将来の巫女長候補で、シャムスの加護を持つお嬢さんです。
もしかしてここって……アー君が内政無双中に作った学校だったりする?
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