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湯水のごとくお金を使おう
第622話
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バザー開催が近くなり、参加予定国の関係者が続々と刀国に集まっている。
ドラグーン王国からの代表者としてベル君のご両親、護衛として一緒にやってきたのはいつかシャムスとアー君が大変お世話になった元傭兵団のボスとその仲間達。
お土産はワイバーン数十頭分の肉。
レモン国からは外交大臣、こちらの護衛は獣人国の子達、難しい外交をレモン国の人に丸投げする代わりに自ら護衛を申し入れたらしい、と言っても護衛にはレモン国の人間と、アンデッド系の何かが混ざっている。
最後のアンデッド系のあれはラーシャの手配なんだろうな、バザーの出品に神聖系あったら消滅しそうだけど大丈夫かな?
アカーシャに誘われ参加権を得たハイダル君が手配した人間も数名。
刀国に入国しても暮らす場所がなかったため、レモン国に滞在していたのを呼び寄せたんだって。
その他に学者や神官、ギルド長、高ランク冒険者、役人など、アー君が望みを叶えるために招致した人も一緒だ。
滞在費や教育費は刀国持ち、ただしスパルタ。とアー君がほくそ笑んでいた。
何をするつもりなのかちょっと不安が残る。
ベル君両親と護衛騎士はマシュー君の領地に、レモン国とその他関係者はお城に滞在、アンデッド系は魔王城に避難、獣人は帰国するまでダンジョン通い。
……人間の護衛は国内用だったのか。
「うぅ、晩餐会をねじ込まれた」
「パパ社交頑張ってな」
「アー君も参加しようね、君が呼び寄せた人達もいるんだから!」
「うぇ」
そういう訳でアー君が社交デビューです。
アー君の盛装きっと可愛い。
どんな服がいいかな、部屋のドリアンと相談しなきゃ。
「いや他人事のような顔してるけど、樹も参加ね。っていうか樹一家と邪神一家全員参加!」
騎士様に無慈悲な宣言されました。
つまり、着ぐるみポンチョで他国の王族の前に立てってことか!
「いやぁぁぁぁぁ!!」
『いやぁぁん』
「パパのばかー!」
「おーぼーだー!」
「そうですぞ、涼玉様が攫われたらいかがするつもりか!」
「重くて攫えねぇよ!」
マールスの言葉にツッコミを入れた騎士様、ゴホンと咳払いをして乱れた口調を誤魔化した。
「一緒に来た人間の中には他種族を見下す奴も少なからずいるからね、邪神の前では種族の壁なんて小さな事だと身をもって知ってもらおうかと」
「僕が参加する意味は!? 僕ただの一般人!」
「母上、それはちょっと」
『僕らのママなの』
「神薙様の前よりかあちゃの前でこそ、種族の壁がゆくえふめー」
ひどい言われようなのですが。解せぬ。
「樹は会場にいてくれればそれでいい」
「母上のふわっとしたあれを利用する気だな!」
なるほど、そっちの理由か。
まだ納得できる。
着ぐるみポンチョ回避出来ないかな。
学生服も正装に入るよね、アカーシャに借りよう。
ドラグーン王国からの代表者としてベル君のご両親、護衛として一緒にやってきたのはいつかシャムスとアー君が大変お世話になった元傭兵団のボスとその仲間達。
お土産はワイバーン数十頭分の肉。
レモン国からは外交大臣、こちらの護衛は獣人国の子達、難しい外交をレモン国の人に丸投げする代わりに自ら護衛を申し入れたらしい、と言っても護衛にはレモン国の人間と、アンデッド系の何かが混ざっている。
最後のアンデッド系のあれはラーシャの手配なんだろうな、バザーの出品に神聖系あったら消滅しそうだけど大丈夫かな?
アカーシャに誘われ参加権を得たハイダル君が手配した人間も数名。
刀国に入国しても暮らす場所がなかったため、レモン国に滞在していたのを呼び寄せたんだって。
その他に学者や神官、ギルド長、高ランク冒険者、役人など、アー君が望みを叶えるために招致した人も一緒だ。
滞在費や教育費は刀国持ち、ただしスパルタ。とアー君がほくそ笑んでいた。
何をするつもりなのかちょっと不安が残る。
ベル君両親と護衛騎士はマシュー君の領地に、レモン国とその他関係者はお城に滞在、アンデッド系は魔王城に避難、獣人は帰国するまでダンジョン通い。
……人間の護衛は国内用だったのか。
「うぅ、晩餐会をねじ込まれた」
「パパ社交頑張ってな」
「アー君も参加しようね、君が呼び寄せた人達もいるんだから!」
「うぇ」
そういう訳でアー君が社交デビューです。
アー君の盛装きっと可愛い。
どんな服がいいかな、部屋のドリアンと相談しなきゃ。
「いや他人事のような顔してるけど、樹も参加ね。っていうか樹一家と邪神一家全員参加!」
騎士様に無慈悲な宣言されました。
つまり、着ぐるみポンチョで他国の王族の前に立てってことか!
「いやぁぁぁぁぁ!!」
『いやぁぁん』
「パパのばかー!」
「おーぼーだー!」
「そうですぞ、涼玉様が攫われたらいかがするつもりか!」
「重くて攫えねぇよ!」
マールスの言葉にツッコミを入れた騎士様、ゴホンと咳払いをして乱れた口調を誤魔化した。
「一緒に来た人間の中には他種族を見下す奴も少なからずいるからね、邪神の前では種族の壁なんて小さな事だと身をもって知ってもらおうかと」
「僕が参加する意味は!? 僕ただの一般人!」
「母上、それはちょっと」
『僕らのママなの』
「神薙様の前よりかあちゃの前でこそ、種族の壁がゆくえふめー」
ひどい言われようなのですが。解せぬ。
「樹は会場にいてくれればそれでいい」
「母上のふわっとしたあれを利用する気だな!」
なるほど、そっちの理由か。
まだ納得できる。
着ぐるみポンチョ回避出来ないかな。
学生服も正装に入るよね、アカーシャに借りよう。
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