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巡り合い
第516話
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グラちゃんに笑いかけた僕の言葉にギシリと騎士様が動きを止めた。
「……涼玉の父親?」
「はい」
「涼玉ってあの謎の重さを持つ持ち上げられないドラゴンだよね?」
「はい」
「樹、ドラゴン産んだの!?」
「卵でしたよ」
「養子じゃなかったのか……」
「お前、もうちょっと頑張れよ」
なぜか落ち込む騎士様。
肩を叩きながらお酒を注ぐレイアさん、いつも通りの光景ですね。
「主様……」
ふらふらした女神様が現れた。
「鈴、復活したんだ」
「ご報告があります」
女神様が涙目です、いやジト目?
僕すっごい見られてる!
「孤島の古龍を発見しました」
「わぁこのタイミングで」
「お前かよ!」
「ひぇっ」
女神様が言うより早く察したレイアさんにツッコミを入れられた。
「遠征に出る私達とすれ違いだったようで、ずっと刀国にいたようです」
「わぁびっくりー」
「おい春日様、イツキと連絡取れる魔道具作れ」
「まさかの飛び火!」
「っていうかテメェ、こいつの存在知ってたろ! 言えよ!」
「俺主神、レイアの上司ぃぃー」
「報連相って知ってるかぁぁぁ!!」
春日さんがレイアさんにアイアンクローを食らっている。
容赦ないなぁ。
「じゃあ古巣に戻ってもらうのあり?」
「それが……現在、神薙神社で暮らしているようです」
「かすがぁぁぁぁぁ!!」
「ぎゃぁぁぁ!!」
仲良いなぁ。
主神も上司も関係なく粛清できるレイアさん、さすが子供達の正しきヒーロー。
「タイガの子らと仲も良好で、割引やお得情報をくれると冒険者に人気者、商売上手で看板ドラゴンとして親しまれているようです」
「……」
「現在の名を授けたのは雷様、恵みの名を与えられ、子ドラゴンと合わせれば豊穣の神と同レベルの影響を発するとアルジュナ様が」
「……」
「あと、ですね」
「まだあるの!?」
もう勘弁して!と副音声が聞こえた気がする。
「パパ、話し合いまだ終わらないのか? 糖分いる? 新種食べるか?」
「アー君」
にょきっと乱入してきたのはアー君、騎士様の口元に「プレナイト」と名付けられた葡萄を押し付けている。
「これな、涼の背中に生えた新種。生まれたてほやほやだぞ、なんとびっくり、葉っぱが薬草、枝は香り付きで無駄がない!」
「わぁ豊穣チートかぁ」
騎士様からの称賛に思わずドヤ顔しそうになったけど、笑顔が引きつってたので自制しました。
「そのように恐るべきチートを発揮した結果、本殿の裏に作られた菜園が豊作だそうです」
「普通の品種も大きくて美味しく実るってドリちゃんご機嫌で、神薙様も喜んでた」
「知ってか知らずか邪神に貢献してる……引き離したら大変なことになるね」
騎士様の尊き目が死んだ。
「……涼玉の父親?」
「はい」
「涼玉ってあの謎の重さを持つ持ち上げられないドラゴンだよね?」
「はい」
「樹、ドラゴン産んだの!?」
「卵でしたよ」
「養子じゃなかったのか……」
「お前、もうちょっと頑張れよ」
なぜか落ち込む騎士様。
肩を叩きながらお酒を注ぐレイアさん、いつも通りの光景ですね。
「主様……」
ふらふらした女神様が現れた。
「鈴、復活したんだ」
「ご報告があります」
女神様が涙目です、いやジト目?
僕すっごい見られてる!
「孤島の古龍を発見しました」
「わぁこのタイミングで」
「お前かよ!」
「ひぇっ」
女神様が言うより早く察したレイアさんにツッコミを入れられた。
「遠征に出る私達とすれ違いだったようで、ずっと刀国にいたようです」
「わぁびっくりー」
「おい春日様、イツキと連絡取れる魔道具作れ」
「まさかの飛び火!」
「っていうかテメェ、こいつの存在知ってたろ! 言えよ!」
「俺主神、レイアの上司ぃぃー」
「報連相って知ってるかぁぁぁ!!」
春日さんがレイアさんにアイアンクローを食らっている。
容赦ないなぁ。
「じゃあ古巣に戻ってもらうのあり?」
「それが……現在、神薙神社で暮らしているようです」
「かすがぁぁぁぁぁ!!」
「ぎゃぁぁぁ!!」
仲良いなぁ。
主神も上司も関係なく粛清できるレイアさん、さすが子供達の正しきヒーロー。
「タイガの子らと仲も良好で、割引やお得情報をくれると冒険者に人気者、商売上手で看板ドラゴンとして親しまれているようです」
「……」
「現在の名を授けたのは雷様、恵みの名を与えられ、子ドラゴンと合わせれば豊穣の神と同レベルの影響を発するとアルジュナ様が」
「……」
「あと、ですね」
「まだあるの!?」
もう勘弁して!と副音声が聞こえた気がする。
「パパ、話し合いまだ終わらないのか? 糖分いる? 新種食べるか?」
「アー君」
にょきっと乱入してきたのはアー君、騎士様の口元に「プレナイト」と名付けられた葡萄を押し付けている。
「これな、涼の背中に生えた新種。生まれたてほやほやだぞ、なんとびっくり、葉っぱが薬草、枝は香り付きで無駄がない!」
「わぁ豊穣チートかぁ」
騎士様からの称賛に思わずドヤ顔しそうになったけど、笑顔が引きつってたので自制しました。
「そのように恐るべきチートを発揮した結果、本殿の裏に作られた菜園が豊作だそうです」
「普通の品種も大きくて美味しく実るってドリちゃんご機嫌で、神薙様も喜んでた」
「知ってか知らずか邪神に貢献してる……引き離したら大変なことになるね」
騎士様の尊き目が死んだ。
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