神様のポイント稼ぎに利用された２

家族が増えました

第374話

　いやぁもうパターン分かっている人は分かってるんじゃないかな？

　神薙さんが拾って来た『鶏ガラ』は瀕死の生き物でした。
　今回は人間ではなく鳥の獣人だったけどね、呼び方は鳥の獣人で合ってるかな？

　骨と皮だけの酷い状態だったから、鶏ガラと勘違いしてもおかしくないけどね、この子で出汁取ってと言われなくて良かった。
　こういった状態の子は魔法ではどうにもならないので、ゆっくり療養させるしかない。

　今更だけど、物凄く今更だけど、僕って健康不良な特典が女神様に付けられたはずだけどアレどうしたんだろう？
　一度も発動した覚えがないんだよね、設定が仕事する前にシャムスの状態異常無効が付与されたのかな？
　多分そうだろう。

「ダンジョンで囮で捨てられてたから拾った」
「前は拾わずに食べてたのに、神薙も丸くなったねぇ」
「殺さずに持ち帰るとイツキがデザート大盛りしてくれるんだ」

　神薙さんが変な学習をしたようだ。
　まぁデザート大盛りしますけどね、食べずに生かしてくれたお礼と言うかご褒美？

　でもこういう子はショタ守護神が回収したと思ってたけど、救いきれなかった子がいたのかな？
　それとも事情が変わって奴隷に堕ちたとか？

『はい、あーん』
「ほらこっちもあーん」
「我にもやらせよ、あーん」
「一度に食べさせない！！」

　スプーン片手に食べさせようと群がる幼児を引きはがし、一列に並ばせる。

「ゆっくり、ただし食べるのを嫌がったら無理強いしない！」
「分かったぞ！」
「うむ！」

　アー君と雷ちゃんがとても素直だ。
　この素直さは明日のおやつの時間まで継続する事だろう、食べた事ないおやつを食べるためにいい子を演じようと必死だからね。

『あーん』
「……」
『食べた！』

　小さく動く嘴が可愛いな。

「次は俺な、ほらあーん」

　幼児だし、身分も高いからお世話されるの当たり前に受け入れているけど、もしやアー君って世話する方が好きなのかな？

「……っは、食べさせる前に食べ終わってしまった！」
「雷ちゃん離乳食気に入った？」
「ん！」

　食べやすいように甘めに作ったのが良かったのかな。

「騎士様、この子いくつぐらいでしょうか？」

　僕の予想では小学高学年ぐらいかなぁと。
　小学生なら半ズボンルックとか似合うはず、女神様がそれに萌えれば加護がもらえて健康になりやすくなると思うんだよね。

「成人は過ぎてると思うよ、身体が小さいのは種族の問題か成長不良のどちらかかな」

　疑問が解消された。

　ショタ守護神の救いの手から漏れた理由は年齢だった！
　あの人、本当にショタオンリーなんだな、徹底している……。

　……って事は僕より年上！？