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ダンジョン
第326話
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お弁当製作に尽力した翌日、雷ちゃんのダンジョンにやってまいりました。
「みにゃぁぁぁぁぁ無理ぃぃ!!」
リアルに怖いーーー!
一階層は腕慣らしなのか出てくるモンスターは定番のゴブリン。
ただし数がいるので気を抜いたら犯される。
他には首だけで浮いているモンスター、顔が落ち武者。無理。
リアル蜘蛛を巨大化したようなのもいた。
二階層は狼系モンスター。
群れる上に統率が取れていて連携ばっちり、もうすでに初心者向けではない。
ゴブリンもいたけど連携を取ってきた、怖い、回り込まれたら人生終わる。
スライムも登場、火を吹いてきた。帰りたい。
何階層を目指しているのかなぁ、まだー?
一つ降りるだけで敵のレベルがおかしい、ゴーレムもただのゴーレムじゃなく、炎や氷などの属性持ちってなによ、ゴーレムの時点で土属性じゃないの?
オーガのスピードおかしいから、巨人系なのにスピードあるってどう対処するのよぉぉ!!
和洋中が混ざってるのはまぁいいとして、昆虫系のモンスターはやめてほしい、鳥肌が止まらないよ雷ちゃん。
でも一番怖いのは、ここまでのモンスターを全て拳で粉砕しているレイアさんかなぁ。
露払いじゃヒャッハーって叫んで暴れ周り、弾かれた敵をアー君と雷ちゃんが遠距離攻撃で倒している。
僕は……落ち武者の首が出た時点で腰を抜かしちゃいまして、シャムスを抱いてキーちゃんの背中にお世話になってます。
背後は騎士様が守っているので安心、でも出来れば帰りたいです。
あ、レイアさんが武器を使い始めた。
「なんで今日に限って転移使わないんですかぁ」
「ごめんね、雷ちゃんがこだわって定位置じゃないと使えないのよ」
雷ちゃぁん。
そう言う設定は騎士様外してほしいなぁ。
天使出てきた。
ぎゃああああああ、口裂けたぁぁぁ!!
「レイア様、そいつの羽根で布団作るとふわふわ!」
「マジかよ!」
ここから先、目的地まで僕の記憶は曖昧だ。
なんか靄がかかっているというか、残酷な映像にモザイクがかかって思い出しにくいんだよね、ありがたいことに。
『母様、着いたよー』
「母上ー」
「ママー」
「樹ちゃーん」
キーちゃんのたてがみに顔を埋め、ひたすらモフモフしていたら呼ばれたけど怖いのはもう見たくないなぁ。
「幼子を、泣かせているのは誰じゃ?」
ゆっくりと降りてきたのは、周囲に鬼火を侍らす綺麗な女の人。
腕が翼な時点で敵なのは分かる。
分かるんだけど。
「きれぇ」
禍々しさはあるけれど、それ以上に魂が惹かれてしまう。
「おかあさん」
僕がそう呟くと女の人はレイアさんをすり抜けて僕の前に移動した。
「えっ、ちょっと動けないとかあり!? 嘘ぉ!」
『ナーガも動けないのーー!』
「想定外、想定外!」
「気合で――動かねぇぞ、オイ! 雷なんとかしろ!」
「我も動けん!」
するりと翼が頬を撫でる。
「親を亡くした子供、お前が望むなら私が母になってやろう」
異世界に転生して数年。
本日、新しいお母さんが出来ました。
「まずは我が子を泣かせた者に仕置きをしなければな」
しかも凄い過保護のようです。
「みにゃぁぁぁぁぁ無理ぃぃ!!」
リアルに怖いーーー!
一階層は腕慣らしなのか出てくるモンスターは定番のゴブリン。
ただし数がいるので気を抜いたら犯される。
他には首だけで浮いているモンスター、顔が落ち武者。無理。
リアル蜘蛛を巨大化したようなのもいた。
二階層は狼系モンスター。
群れる上に統率が取れていて連携ばっちり、もうすでに初心者向けではない。
ゴブリンもいたけど連携を取ってきた、怖い、回り込まれたら人生終わる。
スライムも登場、火を吹いてきた。帰りたい。
何階層を目指しているのかなぁ、まだー?
一つ降りるだけで敵のレベルがおかしい、ゴーレムもただのゴーレムじゃなく、炎や氷などの属性持ちってなによ、ゴーレムの時点で土属性じゃないの?
オーガのスピードおかしいから、巨人系なのにスピードあるってどう対処するのよぉぉ!!
和洋中が混ざってるのはまぁいいとして、昆虫系のモンスターはやめてほしい、鳥肌が止まらないよ雷ちゃん。
でも一番怖いのは、ここまでのモンスターを全て拳で粉砕しているレイアさんかなぁ。
露払いじゃヒャッハーって叫んで暴れ周り、弾かれた敵をアー君と雷ちゃんが遠距離攻撃で倒している。
僕は……落ち武者の首が出た時点で腰を抜かしちゃいまして、シャムスを抱いてキーちゃんの背中にお世話になってます。
背後は騎士様が守っているので安心、でも出来れば帰りたいです。
あ、レイアさんが武器を使い始めた。
「なんで今日に限って転移使わないんですかぁ」
「ごめんね、雷ちゃんがこだわって定位置じゃないと使えないのよ」
雷ちゃぁん。
そう言う設定は騎士様外してほしいなぁ。
天使出てきた。
ぎゃああああああ、口裂けたぁぁぁ!!
「レイア様、そいつの羽根で布団作るとふわふわ!」
「マジかよ!」
ここから先、目的地まで僕の記憶は曖昧だ。
なんか靄がかかっているというか、残酷な映像にモザイクがかかって思い出しにくいんだよね、ありがたいことに。
『母様、着いたよー』
「母上ー」
「ママー」
「樹ちゃーん」
キーちゃんのたてがみに顔を埋め、ひたすらモフモフしていたら呼ばれたけど怖いのはもう見たくないなぁ。
「幼子を、泣かせているのは誰じゃ?」
ゆっくりと降りてきたのは、周囲に鬼火を侍らす綺麗な女の人。
腕が翼な時点で敵なのは分かる。
分かるんだけど。
「きれぇ」
禍々しさはあるけれど、それ以上に魂が惹かれてしまう。
「おかあさん」
僕がそう呟くと女の人はレイアさんをすり抜けて僕の前に移動した。
「えっ、ちょっと動けないとかあり!? 嘘ぉ!」
『ナーガも動けないのーー!』
「想定外、想定外!」
「気合で――動かねぇぞ、オイ! 雷なんとかしろ!」
「我も動けん!」
するりと翼が頬を撫でる。
「親を亡くした子供、お前が望むなら私が母になってやろう」
異世界に転生して数年。
本日、新しいお母さんが出来ました。
「まずは我が子を泣かせた者に仕置きをしなければな」
しかも凄い過保護のようです。
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