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権力とは使う為にある
第252話
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事件が起きました。
シヴァさんがナーガに頭ガブッてやられたんだ。
原因?
語るのも面倒って言うか……一種の病気だと思って諦めるしかない性癖だけど、子供だらけの領地になんかタガが外れたんだろうね、シャムスに「お嫁に来ませんか」みたいな事を言ったんだ。
幼児にその発言って変態って強いね。
ナーガが弱体化しているとは言え、必殺の一撃にほぼノーダメージってさすがレイアさんの息子さんと褒めれば良いのか、小さい子なら人の形してなくても良いと言う守備範囲の広さに驚くべきだろうか、迷う。
凄い笑顔でナーガの事も愛で始めてカオスですよー。
「母様、何とかして」
「アカーシャ無茶言わないで、極めている人ってああいう時って話通じないんだよ」
「アー君が神薙様を呼ぶためのおやつ選んでるの!」
「本気でお怒りですね、当の本人は寝てるけど」
空気を変える努力はするけど勝率低いなぁ。
「シヴァさん、孤児院は今までどうやって運営してたんですか? 国の補助金?」
「このつるりとした鱗が麗しい、え?」
適当な事を言ったけど、とりあえず意識をこちらに向ける事には成功しました。
「イツキ、私に援助をして欲しいのですか? 高くつきますよ、ふふふふ」
「脳が腐っておる」
最初からこんな変態だったっけ?
子供達に変な影響出ないといいけど。
「ましゅーー!!」
「よしよし、ナーガおいで、怖かったな」
手が緩んだ隙にナーガが涙目でシヴァさんから逃げ出し、マシュー君の腕の中にいるシャムスのお腹に飛び込んだ。
「うぅ穢された気分、シャムス様の匂いが落ち着く」
「まったく、俺の嫁を撫で回さないでください」
『むにゃむにゃ月餅……』
強引ではあったけれどマシュー君はちゃんとナーガを大事にしているみたい、僕の娘も適度に仲良くして、大事にされてるんだろうなぁ、引きこもっているから全く会えないけれど。
さてとアー君を鎮めようか。
「シヴァさん、うちの子をなだめる為に誠意を見せてください」
「欲望に忠実に生きるのが難しいとは、切ない世の中ですね」
何言ってんだこの人。
「ここにチーズの種があるので、これを育てて上質なチーズを作ってください。収穫したチーズはアー君に奉納してくださいね」
「チーズを収穫???」
チーズはアー君の好物の一つです、色々なチーズを作ってアー君のご機嫌取ってくださいね。
「育てるコツとかはありますか?」
「愛情と魔力と小まめな世話? 種を作って貰ったけど一度も収穫に成功してないんです。頑張ってくださいね。子供達にお願いしてもいいですよ、アー君のご機嫌取りが最優先なので。ね、アー君」
「おう! 成功するまではシャムスと我と家族には近付くなよ!」
「な、なんて非道な!!」
そんなにショック受ける事だろうか?
今だって別々に暮らしてますよね?
「お昼寝中の観察をする日課が!!」
「出入り禁止にしようよ」
僕の家族の寝顔を覗き見る日課なんて廃止、廃止、今すぐ止めてください。
「……実は我が故郷、酪農が盛んなんですよね」
「!」
「兄は五穀豊穣神、兄弟の力を借りて最高級のチーズを奉納してみせましょう! アルジュナ様、私に惚れる心構えをしておいてくださいね!」
「アー君なんかごめん」
「大丈夫だ、ムキムキに変化して逃げる」
でもチーズは貰うんだ。
あとの事はアー君に任せて、僕はどんなチーズが実るのか普通に楽しみにしていよう。
「チーズかぁ、明日のお昼にチーズフォンデュ食べたい」
『とろとろなのよ……ふぁぁぁ』
シャムスが起きたね、じゃあそろそろ帰ろうか。
刀雲はどこだろう?
シヴァさんがナーガに頭ガブッてやられたんだ。
原因?
語るのも面倒って言うか……一種の病気だと思って諦めるしかない性癖だけど、子供だらけの領地になんかタガが外れたんだろうね、シャムスに「お嫁に来ませんか」みたいな事を言ったんだ。
幼児にその発言って変態って強いね。
ナーガが弱体化しているとは言え、必殺の一撃にほぼノーダメージってさすがレイアさんの息子さんと褒めれば良いのか、小さい子なら人の形してなくても良いと言う守備範囲の広さに驚くべきだろうか、迷う。
凄い笑顔でナーガの事も愛で始めてカオスですよー。
「母様、何とかして」
「アカーシャ無茶言わないで、極めている人ってああいう時って話通じないんだよ」
「アー君が神薙様を呼ぶためのおやつ選んでるの!」
「本気でお怒りですね、当の本人は寝てるけど」
空気を変える努力はするけど勝率低いなぁ。
「シヴァさん、孤児院は今までどうやって運営してたんですか? 国の補助金?」
「このつるりとした鱗が麗しい、え?」
適当な事を言ったけど、とりあえず意識をこちらに向ける事には成功しました。
「イツキ、私に援助をして欲しいのですか? 高くつきますよ、ふふふふ」
「脳が腐っておる」
最初からこんな変態だったっけ?
子供達に変な影響出ないといいけど。
「ましゅーー!!」
「よしよし、ナーガおいで、怖かったな」
手が緩んだ隙にナーガが涙目でシヴァさんから逃げ出し、マシュー君の腕の中にいるシャムスのお腹に飛び込んだ。
「うぅ穢された気分、シャムス様の匂いが落ち着く」
「まったく、俺の嫁を撫で回さないでください」
『むにゃむにゃ月餅……』
強引ではあったけれどマシュー君はちゃんとナーガを大事にしているみたい、僕の娘も適度に仲良くして、大事にされてるんだろうなぁ、引きこもっているから全く会えないけれど。
さてとアー君を鎮めようか。
「シヴァさん、うちの子をなだめる為に誠意を見せてください」
「欲望に忠実に生きるのが難しいとは、切ない世の中ですね」
何言ってんだこの人。
「ここにチーズの種があるので、これを育てて上質なチーズを作ってください。収穫したチーズはアー君に奉納してくださいね」
「チーズを収穫???」
チーズはアー君の好物の一つです、色々なチーズを作ってアー君のご機嫌取ってくださいね。
「育てるコツとかはありますか?」
「愛情と魔力と小まめな世話? 種を作って貰ったけど一度も収穫に成功してないんです。頑張ってくださいね。子供達にお願いしてもいいですよ、アー君のご機嫌取りが最優先なので。ね、アー君」
「おう! 成功するまではシャムスと我と家族には近付くなよ!」
「な、なんて非道な!!」
そんなにショック受ける事だろうか?
今だって別々に暮らしてますよね?
「お昼寝中の観察をする日課が!!」
「出入り禁止にしようよ」
僕の家族の寝顔を覗き見る日課なんて廃止、廃止、今すぐ止めてください。
「……実は我が故郷、酪農が盛んなんですよね」
「!」
「兄は五穀豊穣神、兄弟の力を借りて最高級のチーズを奉納してみせましょう! アルジュナ様、私に惚れる心構えをしておいてくださいね!」
「アー君なんかごめん」
「大丈夫だ、ムキムキに変化して逃げる」
でもチーズは貰うんだ。
あとの事はアー君に任せて、僕はどんなチーズが実るのか普通に楽しみにしていよう。
「チーズかぁ、明日のお昼にチーズフォンデュ食べたい」
『とろとろなのよ……ふぁぁぁ』
シャムスが起きたね、じゃあそろそろ帰ろうか。
刀雲はどこだろう?
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