239 / 1,127
権力とは使う為にある
第237話
しおりを挟む
騎士様が張り切って魔力を与えてくれたおかげで、お腹の子もすくすく成長し、この度出産を迎えました。
お昼の用意中、眩暈がしたと思ったら倒れたのは薄っすらと覚えている。
今いるこの白い空間はその子のものかなぁ?
そう思って辺りを見回していたらいつの間にか目の前に年の頃3歳ぐらいかな、平安時代のお姫様みたいな子が正座していた。
女の子!? 立て続けに女の子!? 刀雲が凄い喜びそう!
内心できゃーきゃー言っている僕に対し、三つ指をついて静かに頭を下げる動作がとても様になっている。
「母上様に置きましては私を産んでくださり誠に感謝申し上げます」
声も可愛いね!
刀雲がデレデレになるのが簡単に予想出来るよ!
ぎゅってしていいかな?
綺麗な黒髪だね、撫でたい、でも凛とした空気にちょっと言い出せない。
「私はドラグーン王国に嫁ぎます」
ん?
「父上様より与えられし役割は、長くラウルをあの国に縛り付ける事。つきましては神の子として王太子となる子に嫁ぎ、国を繁栄させたいと思います」
「ちょっと待った、騎士様に物申したい」
「いいえ母上様、主上に命を下される事に喜びこそ感じれど、不満を抱く事などありませぬ」
わぁおすでに騎士様至上主義!?
勝手に政略結婚を決めた騎士様はしばらくお触り禁止にしよう。
「我儘を言うならば」
「うん」
「本当は父上様と同じ金色の髪が良かったのですが、ラウルの気質を鑑みて母上様に似た所がある方が私に甘くなると判じました」
僕と同じ黒髪だーわーい、って喜んだ僕の心を返して欲しい。
「ラウルにこの身を護らせるため、能力は最小限に致しました」
「え、制限できるものなの!?」
「兄様達に協力していただきまして、支援能力以外は切り離しました」
「つまり攻撃力も防御力も平均並み?」
「はい。削れるだけ削ったため、この身は脆弱な人間と同じです」
転んだだけで怪我するし、足を捻る事もあるって事か、ラウルさんが死ぬ気で守るだろうけども、親としては納得しませんよ。
せめて信頼できる誰かを常に側に置きたい、そうなるともふもふズかなぁ、適応能力高いし。
「名前はもう決まった?」
「かぐやの名を頂きました」
かぐや姫か、かぐや姫と言えばお月様、よしラビに付いて行ってもらおう、お姫様に侍る白い兎とか神秘的だし絵にもなる。
装飾の一部にスラちゃん使えば防御力UPも楽々だしね、うん問題ない。
「起きたらいないとか言わないよね」
「はい、神の子として嫁ぐと民に知らしめる必要がありますので、数日間はお世話になりまする」
「そっかならその間に僕の方で準備も整えられるかな」
権力フル活用して最高級の花嫁衣裳を用意しちゃうよ。
「一度嫁げは会う事は簡単ではありません」
「うん」
「ですが……その、夢ではこうして会えますので、それを楽しみにしております」
きゅぅーーん
それから少しだけお話をして僕は夢の中から抜け出した。
お昼の用意中、眩暈がしたと思ったら倒れたのは薄っすらと覚えている。
今いるこの白い空間はその子のものかなぁ?
そう思って辺りを見回していたらいつの間にか目の前に年の頃3歳ぐらいかな、平安時代のお姫様みたいな子が正座していた。
女の子!? 立て続けに女の子!? 刀雲が凄い喜びそう!
内心できゃーきゃー言っている僕に対し、三つ指をついて静かに頭を下げる動作がとても様になっている。
「母上様に置きましては私を産んでくださり誠に感謝申し上げます」
声も可愛いね!
刀雲がデレデレになるのが簡単に予想出来るよ!
ぎゅってしていいかな?
綺麗な黒髪だね、撫でたい、でも凛とした空気にちょっと言い出せない。
「私はドラグーン王国に嫁ぎます」
ん?
「父上様より与えられし役割は、長くラウルをあの国に縛り付ける事。つきましては神の子として王太子となる子に嫁ぎ、国を繁栄させたいと思います」
「ちょっと待った、騎士様に物申したい」
「いいえ母上様、主上に命を下される事に喜びこそ感じれど、不満を抱く事などありませぬ」
わぁおすでに騎士様至上主義!?
勝手に政略結婚を決めた騎士様はしばらくお触り禁止にしよう。
「我儘を言うならば」
「うん」
「本当は父上様と同じ金色の髪が良かったのですが、ラウルの気質を鑑みて母上様に似た所がある方が私に甘くなると判じました」
僕と同じ黒髪だーわーい、って喜んだ僕の心を返して欲しい。
「ラウルにこの身を護らせるため、能力は最小限に致しました」
「え、制限できるものなの!?」
「兄様達に協力していただきまして、支援能力以外は切り離しました」
「つまり攻撃力も防御力も平均並み?」
「はい。削れるだけ削ったため、この身は脆弱な人間と同じです」
転んだだけで怪我するし、足を捻る事もあるって事か、ラウルさんが死ぬ気で守るだろうけども、親としては納得しませんよ。
せめて信頼できる誰かを常に側に置きたい、そうなるともふもふズかなぁ、適応能力高いし。
「名前はもう決まった?」
「かぐやの名を頂きました」
かぐや姫か、かぐや姫と言えばお月様、よしラビに付いて行ってもらおう、お姫様に侍る白い兎とか神秘的だし絵にもなる。
装飾の一部にスラちゃん使えば防御力UPも楽々だしね、うん問題ない。
「起きたらいないとか言わないよね」
「はい、神の子として嫁ぐと民に知らしめる必要がありますので、数日間はお世話になりまする」
「そっかならその間に僕の方で準備も整えられるかな」
権力フル活用して最高級の花嫁衣裳を用意しちゃうよ。
「一度嫁げは会う事は簡単ではありません」
「うん」
「ですが……その、夢ではこうして会えますので、それを楽しみにしております」
きゅぅーーん
それから少しだけお話をして僕は夢の中から抜け出した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
332
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる