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権力とは使う為にある
第225話
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コモドドラゴンからリザードマンに進化したのは一匹だけではなかった。
ぴったり十匹。
これはもう、あの名前付けるしかないよね!と騎士様と意見が一致したので、彼らの称号は『十勇士』に即決しました。
顔がコモドドラゴンのままだったけど、騎士様が名付けたら翼が生えたうえに色が変わった。
リーダーは『猿飛佐助』、風属性、鱗がラメ入り翡翠に変化。
補佐役は寡黙な子で『霧隠才蔵』、闇属性、ラメ入り漆黒の鱗に変化。
他の子もそれぞれ名前を与え、属性の色に変化した。
全員ラメが入ってるのはもう仕方ないって事で。
将来的には彼らの管理はイブリースに任される予定、今はまだ子供だからね、食う寝る遊ぶが一番大事なお仕事です。
「アカーシャ様のご飯は美味しいでござる! お代わり!」
「はい、たくさん食べてね」
「テメェは帰れ」
「聞こえないでござる! アカーシャ様ありがとうございます、心根の美しさも天下一品! 嫁に欲しい! 我が魂ごと受け入れて欲しいでござる!」
「上等だごらァ、表出ろ」
「ギレン食事中に立たない、あと言葉遣い気を付けてね、シャムス兄様が真似しちゃう」
「……っぐぬぬ」
朝からギレンと低レベルな喧嘩を繰り広げているござる口調の子は佐助、最初に登場した翡翠なあの子、真面目な子かと思ったら緊張していただけだった。
出会った瞬間、アカーシャに一目惚れして朝から晩までべったり、褒めて褒めて褒めちぎり、就寝時はただのコモドドラゴンになって同じ布団の中。
トカゲから進化したはずなのに、僕には大型犬が飼い主に懐いているようにしか見えません。
私利私欲を優先し、佐助は僕の護衛から外れて子供達の送迎を主な仕事としている。
今では学園で忍びドラゴンと慕われる人気者、授業中は街で屋台の手伝いをしてアルバイトしているんだとか。
いや、そこはお家に帰って来ようよ。
しかも欠片も忍んでない。
「申し訳ない」
沈痛な表情で謝罪するこちらの真面目さんは才蔵、
騎士様が僕の護衛に!と推薦したものの、実際に護衛についているのは才蔵だけだったりする、他の子は「情報収集っす!」と言ってギルドに登録したり、騎士団に入団したり、お城に就職したりなど、好き勝手に散った。
言い訳の杜撰さと言動の自由さが、女神様の使徒さん達を思い出させるね。
『さいぞー、デザート食べないのでござる?』
『食べられないなら私とシャムスが食べてやろう』
「いえ、あのっ」
『僕が食べさせるのでござるー』
「……母上、シャムスがござる口調になりつつある」
「困ったね!」
どうしようアカーシャ、手遅れみたい。
「ごぢゃる」
きゅんとした。
「しゃいぞー」
「っく」
才蔵が胸元を掴んで苦しそうにしている。
わかる、すっごいわかる。
「しゅけー」
「アカーシャ様の兄上が天使!」
「あかしゃ!」
シャムスが笑顔で皆の名前を呼び始めた、ご飯はまだ食べ終わってない。
食べるの飽きちゃったのかな?
「シャムス様、俺は?」
「すけべ!」
ぶほっ!
朝食を食べていた全員が沈み、神薙さんがその隙に他の人のおかずを盗んでいた。
朝からカオスだなぁ。
ぴったり十匹。
これはもう、あの名前付けるしかないよね!と騎士様と意見が一致したので、彼らの称号は『十勇士』に即決しました。
顔がコモドドラゴンのままだったけど、騎士様が名付けたら翼が生えたうえに色が変わった。
リーダーは『猿飛佐助』、風属性、鱗がラメ入り翡翠に変化。
補佐役は寡黙な子で『霧隠才蔵』、闇属性、ラメ入り漆黒の鱗に変化。
他の子もそれぞれ名前を与え、属性の色に変化した。
全員ラメが入ってるのはもう仕方ないって事で。
将来的には彼らの管理はイブリースに任される予定、今はまだ子供だからね、食う寝る遊ぶが一番大事なお仕事です。
「アカーシャ様のご飯は美味しいでござる! お代わり!」
「はい、たくさん食べてね」
「テメェは帰れ」
「聞こえないでござる! アカーシャ様ありがとうございます、心根の美しさも天下一品! 嫁に欲しい! 我が魂ごと受け入れて欲しいでござる!」
「上等だごらァ、表出ろ」
「ギレン食事中に立たない、あと言葉遣い気を付けてね、シャムス兄様が真似しちゃう」
「……っぐぬぬ」
朝からギレンと低レベルな喧嘩を繰り広げているござる口調の子は佐助、最初に登場した翡翠なあの子、真面目な子かと思ったら緊張していただけだった。
出会った瞬間、アカーシャに一目惚れして朝から晩までべったり、褒めて褒めて褒めちぎり、就寝時はただのコモドドラゴンになって同じ布団の中。
トカゲから進化したはずなのに、僕には大型犬が飼い主に懐いているようにしか見えません。
私利私欲を優先し、佐助は僕の護衛から外れて子供達の送迎を主な仕事としている。
今では学園で忍びドラゴンと慕われる人気者、授業中は街で屋台の手伝いをしてアルバイトしているんだとか。
いや、そこはお家に帰って来ようよ。
しかも欠片も忍んでない。
「申し訳ない」
沈痛な表情で謝罪するこちらの真面目さんは才蔵、
騎士様が僕の護衛に!と推薦したものの、実際に護衛についているのは才蔵だけだったりする、他の子は「情報収集っす!」と言ってギルドに登録したり、騎士団に入団したり、お城に就職したりなど、好き勝手に散った。
言い訳の杜撰さと言動の自由さが、女神様の使徒さん達を思い出させるね。
『さいぞー、デザート食べないのでござる?』
『食べられないなら私とシャムスが食べてやろう』
「いえ、あのっ」
『僕が食べさせるのでござるー』
「……母上、シャムスがござる口調になりつつある」
「困ったね!」
どうしようアカーシャ、手遅れみたい。
「ごぢゃる」
きゅんとした。
「しゃいぞー」
「っく」
才蔵が胸元を掴んで苦しそうにしている。
わかる、すっごいわかる。
「しゅけー」
「アカーシャ様の兄上が天使!」
「あかしゃ!」
シャムスが笑顔で皆の名前を呼び始めた、ご飯はまだ食べ終わってない。
食べるの飽きちゃったのかな?
「シャムス様、俺は?」
「すけべ!」
ぶほっ!
朝食を食べていた全員が沈み、神薙さんがその隙に他の人のおかずを盗んでいた。
朝からカオスだなぁ。
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