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権力とは使う為にある
第202話
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縦巻きドリルなお姫様は学園では双子と同じクラスで、授業中だろうが隙あらばいちゃ付き始める刀羅を諫める委員長ポジション、同じクラスの子からの人望も厚いらしい。
「エンジェルの真剣な横顔を見てるとなんかこう……」
「ちょっと黙ってろ」
「このツンをデレさせる瞬間こそ至高」
「毎日こんな感じですの、我がクラスの生徒はすっかり慣れてしまいましたわ」
ドレスからワンピースに着替えたドリルちゃんが、優雅に紅茶を飲みながら解説してくれた。
「授業中は勉強に集中しなさい」
「ごめんなさい」
ワンピースの提供は女騎士さんです、もふもふズと散歩したくて神薙さんの近衛に志願した人なんだ。
男よりもふが良い。それを公言していて、境内にあるケバブの屋台の熊さんの所に通い、いつの間にかおっちゃんと恋人になったり、熊さんを二人の養子にして今は家族三人で神薙さんにお仕えしている。
今じゃすっかり美女と野獣夫婦として有名だよ。
まぁそれは置いといて。
ドリルちゃんの横では鬼羅が宿題を広げて頭を抱えている。
夕食の準備が終わったので、なら夕食前に宿題をやってしまいましょうとドリルちゃんが提案し、アカーシャが同意したため強制的に勉強会が開催された。
拒否権はなかったかなぁ、逃亡しようとした鬼羅はアカーシャの笑顔の前にそっと席に着いた。
王太子であろうが宿題量は他の子と変わらない、おじいちゃんや宰相さんはその辺を理解してくれているので周りのフォローはばっちり。
良くある公務が忙しすぎて授業に出れない……なんて事はない、他国はともかく刀国では授業が優先される。
「そこ、公式が間違っていますわよ」
「もうやだー、授業内容が高度過ぎる! アカーシャ助けてー」
「もうちょっと頑張って」
「兄様助けてー」
『分からないの』
『俺もだ』
嘆く鬼羅を差し置き、先に宿題を終えたドリルちゃんはアー君を膝に乗せてブラッシング中、両脇にはもふもふズを侍らせてご満悦だ。
何気なく鬼羅などの様子を見てはアドバイスする姿は頼もしい、この子が同じクラスなら双子が暴走しても安心だね、アカーシャも味方に付いているようだからクラスの平和は守られている。
まぁ、バカップルのいちゃ付きは諦めて貰うしかないかな。
『ナーガ抱っこ』
「!!」
アー君を見て羨ましくなったのだろう、シャムスが卵に向かって手を伸ばすと瞬時に卵がナーガに変化してシャムスを抱き上げた。
『僕も』
「はい」
柔らかに微笑んだナーガが亜空間からブラシを取り出した。
あれはタイガブランドだね、シャムスの為の特注品と見た。
「ナーガ、シャムス様のブラッシングするならお耳の掃除も頼む」
「分かった」
『んふふ』
マシュー君もお世話をしたそうにそわそわしているけれど、気が散って勉強が中々進まないようだ。頑張れ学生諸君。
僕は前世で学生やったからもういいや。
「エンジェルの真剣な横顔を見てるとなんかこう……」
「ちょっと黙ってろ」
「このツンをデレさせる瞬間こそ至高」
「毎日こんな感じですの、我がクラスの生徒はすっかり慣れてしまいましたわ」
ドレスからワンピースに着替えたドリルちゃんが、優雅に紅茶を飲みながら解説してくれた。
「授業中は勉強に集中しなさい」
「ごめんなさい」
ワンピースの提供は女騎士さんです、もふもふズと散歩したくて神薙さんの近衛に志願した人なんだ。
男よりもふが良い。それを公言していて、境内にあるケバブの屋台の熊さんの所に通い、いつの間にかおっちゃんと恋人になったり、熊さんを二人の養子にして今は家族三人で神薙さんにお仕えしている。
今じゃすっかり美女と野獣夫婦として有名だよ。
まぁそれは置いといて。
ドリルちゃんの横では鬼羅が宿題を広げて頭を抱えている。
夕食の準備が終わったので、なら夕食前に宿題をやってしまいましょうとドリルちゃんが提案し、アカーシャが同意したため強制的に勉強会が開催された。
拒否権はなかったかなぁ、逃亡しようとした鬼羅はアカーシャの笑顔の前にそっと席に着いた。
王太子であろうが宿題量は他の子と変わらない、おじいちゃんや宰相さんはその辺を理解してくれているので周りのフォローはばっちり。
良くある公務が忙しすぎて授業に出れない……なんて事はない、他国はともかく刀国では授業が優先される。
「そこ、公式が間違っていますわよ」
「もうやだー、授業内容が高度過ぎる! アカーシャ助けてー」
「もうちょっと頑張って」
「兄様助けてー」
『分からないの』
『俺もだ』
嘆く鬼羅を差し置き、先に宿題を終えたドリルちゃんはアー君を膝に乗せてブラッシング中、両脇にはもふもふズを侍らせてご満悦だ。
何気なく鬼羅などの様子を見てはアドバイスする姿は頼もしい、この子が同じクラスなら双子が暴走しても安心だね、アカーシャも味方に付いているようだからクラスの平和は守られている。
まぁ、バカップルのいちゃ付きは諦めて貰うしかないかな。
『ナーガ抱っこ』
「!!」
アー君を見て羨ましくなったのだろう、シャムスが卵に向かって手を伸ばすと瞬時に卵がナーガに変化してシャムスを抱き上げた。
『僕も』
「はい」
柔らかに微笑んだナーガが亜空間からブラシを取り出した。
あれはタイガブランドだね、シャムスの為の特注品と見た。
「ナーガ、シャムス様のブラッシングするならお耳の掃除も頼む」
「分かった」
『んふふ』
マシュー君もお世話をしたそうにそわそわしているけれど、気が散って勉強が中々進まないようだ。頑張れ学生諸君。
僕は前世で学生やったからもういいや。
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