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ダンジョン探検
第93話
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大団円と言うのだろうか。
リュー君が妻子持ちになったうえ、住居を移す事になりました。
妻として差し出されたのは近くを通りかかったドリアン、子供はイネスが持ち帰った卵から孵った子ですけどね。
あのね、卵から産まれたのドリアードが混ざったドラゴンだったんだ、多分ダンジョンでドリアードに孕まされて世代重ねた結果なんだろうけども。
産まれてしまったものは仕方がない、ダンジョンに戻そうと決めた所にリュー君が帰還。
地上で育てたいと主張、いやここではやめてね? そんなやり取りをしていたら魔王様が夫婦で遊びに来て、食客として引き取る事に。
「……最近、スタンピードが多発し過ぎてて……」
遠い目をされた。
確かにリュー君が魔王様の所に行ったら楽になるだろうなぁ、強さは騎士様の保証付きだし。
「今日は少し落ち着いたので主殿に招待されてな、おかげで良い出会いがあった」
「招待?」
「あ、羅刹、いたいたー」
うきうきと効果音が聞こえてきそうなご機嫌な騎士様が登場。
「お二方を招待したんですか?」
「うん、二人にもあのサービスを体験して欲しくてさー」
「そう言うのは事前に言う!」
今日の夕食餃子メインなんですけどーーー!
っく、こうなったらモーニングに力を入れよう。
『かあしゃまおやつーーー!』
『ホットケーーーキーーーー!!』
あおーーーんと叫びながら三匹の背に乗ってシャムスとアー君が部屋に入ってきた。
こら、お客さんがいるんだから静かに!
『あ、魔王! な、気がする!』
『魔王しゃまよ、タイガのおじいちゃんなの』
『本人!? タイガの身内!?』
アー君が口をぱっかーんと開けて魔王様を凝視している。
「威勢のいい獣人の子だな」
「俺の子供だよー、アルジュナって言うんだ。可愛いでしょー」
「とうとう獣人に手を出したと」
「違うって、樹との間に出来た子だよ、ただちょっと獅皇の血が混ざっただけで」
「……神々の努力とは」
なんか魔王様が頭を抱えちゃったんだけど。
「私が神々の道具になっていた時期が無駄になった気分だ」
「どんまい!」
魔王様重い、過去が重い。
「あとね、羅刹を封印した聖者の生まれ変わりでーす!」
騎士様ぁぁぁあ!!
「は!?」
『このタイミングで言うのか!?』
『大人煩いの、ななちゃん向こうで遊びましょ』
「ぎゅるる」
敵、ですか?
ひやりとする冷たい声に場が一瞬で静かになった。
「それは、敵、ですか?」
いつものおっとりした空気は消え、ルネさんの周囲を昏い空気が覆っている。
「旦那様の敵は、消さなければ」
「樹、どうしよう」
小さな声で「こっちの人格忘れてた」って言われても……ええい、とにかく、この場を誤魔化す!
「もふもふズ出動ーーー! ご夫婦をスイートルームにご案内!!」
お料理も雰囲気に合った素敵な夕食を提供させていただきますねーーー!
リュー君が妻子持ちになったうえ、住居を移す事になりました。
妻として差し出されたのは近くを通りかかったドリアン、子供はイネスが持ち帰った卵から孵った子ですけどね。
あのね、卵から産まれたのドリアードが混ざったドラゴンだったんだ、多分ダンジョンでドリアードに孕まされて世代重ねた結果なんだろうけども。
産まれてしまったものは仕方がない、ダンジョンに戻そうと決めた所にリュー君が帰還。
地上で育てたいと主張、いやここではやめてね? そんなやり取りをしていたら魔王様が夫婦で遊びに来て、食客として引き取る事に。
「……最近、スタンピードが多発し過ぎてて……」
遠い目をされた。
確かにリュー君が魔王様の所に行ったら楽になるだろうなぁ、強さは騎士様の保証付きだし。
「今日は少し落ち着いたので主殿に招待されてな、おかげで良い出会いがあった」
「招待?」
「あ、羅刹、いたいたー」
うきうきと効果音が聞こえてきそうなご機嫌な騎士様が登場。
「お二方を招待したんですか?」
「うん、二人にもあのサービスを体験して欲しくてさー」
「そう言うのは事前に言う!」
今日の夕食餃子メインなんですけどーーー!
っく、こうなったらモーニングに力を入れよう。
『かあしゃまおやつーーー!』
『ホットケーーーキーーーー!!』
あおーーーんと叫びながら三匹の背に乗ってシャムスとアー君が部屋に入ってきた。
こら、お客さんがいるんだから静かに!
『あ、魔王! な、気がする!』
『魔王しゃまよ、タイガのおじいちゃんなの』
『本人!? タイガの身内!?』
アー君が口をぱっかーんと開けて魔王様を凝視している。
「威勢のいい獣人の子だな」
「俺の子供だよー、アルジュナって言うんだ。可愛いでしょー」
「とうとう獣人に手を出したと」
「違うって、樹との間に出来た子だよ、ただちょっと獅皇の血が混ざっただけで」
「……神々の努力とは」
なんか魔王様が頭を抱えちゃったんだけど。
「私が神々の道具になっていた時期が無駄になった気分だ」
「どんまい!」
魔王様重い、過去が重い。
「あとね、羅刹を封印した聖者の生まれ変わりでーす!」
騎士様ぁぁぁあ!!
「は!?」
『このタイミングで言うのか!?』
『大人煩いの、ななちゃん向こうで遊びましょ』
「ぎゅるる」
敵、ですか?
ひやりとする冷たい声に場が一瞬で静かになった。
「それは、敵、ですか?」
いつものおっとりした空気は消え、ルネさんの周囲を昏い空気が覆っている。
「旦那様の敵は、消さなければ」
「樹、どうしよう」
小さな声で「こっちの人格忘れてた」って言われても……ええい、とにかく、この場を誤魔化す!
「もふもふズ出動ーーー! ご夫婦をスイートルームにご案内!!」
お料理も雰囲気に合った素敵な夕食を提供させていただきますねーーー!
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