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慈雨の如き目に愛されて5

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「挿入れても大丈夫か?」
 気遣ってくれるクライヴの気持ちを、モニカはありがたく感じた。自分本位の欲望に負けない彼は、本当に紳士だと思う。
 チラリと彼の股間にそびえるモノを見ると、これ以上なく勃ち上がり先端から雫を垂らしている。血管が浮いていかにも硬そうなソレを見れば、モニカも体の奥をまた熱くさせてしまった。
「……苦しいの?」
 か細い声に、クライヴは困ったように笑ってみせる。
「君の中に入りたい。一つになりたい」
「……嬉しいわ」
 大好きな人のそんな顔を見せられてしまっては、モニカも断れない。
 それに言葉通り、クライヴに求められるということは嬉しいことだ。モニカだってクライヴと一つになりたいし、愛し合いたい。
 彼女のいらえにクライヴはホッとし、愛しそうな目のままモニカの脚を押し広げる。
「……次から、もう少し早めに入れてもいいのよ?」
 上気した顔のまま言うと、クライヴはすまなそうに笑う。
「……ごめん。一度火がつくと、君が愛しくて何度もいかせたいって思ってしまうんだ。辛かった?」
 ヌルヌルと先端を秘部にこすりつけられ、「うぅ……ん」と鼻にかかった声が出た。
「……だって、気持ち良すぎておかしくなりそうだったんだもの」
「嬉しいこと言うじゃないか」
 クプ……と先端が入り、クライヴが背中を丸めてキスをしてくる。
「ん……っは……」
 吐息が混じり、舌が絡み合う。
 濃厚なキスが交わされる間、クライヴの屹立がゆっくりモニカの中に収まってゆく。
 徐々に自分を満たしてゆく愛しいかたちを感じて、モニカはクライヴの舌を迎えていた。
(クライヴと上と下でキスしてる……)
 その幸せに、モニカは密かに涙を流す。
「んっ……、んぅ」
 滑らかな舌が絡み、下肢ではクライヴが少しずつ腰を揺すって屹立を埋めていった。
「ふぅ……っ、う、……んっ」
 トン……と最奥をつつかれた感触があり、モニカは甘くうめいてクライヴを抱きしめる。
「奥に届いたよ、モニカ」
「ん……、感じたわ」
 視線が絡み、体も交わっている。そしてきっと――心も溶け合っている。
「動くよ」
 告げてからクライヴがゆっくり腰を動かし、水音が耳朶を打った。自分の秘唇が目一杯広がり、クライヴの動きに合わせて形を変えているのが分かる。
「あ……っ、気持ちいいっ」
 熱い昂ぶりが蜜壷を前後するのを感じ、モニカは思わず歓喜の声を上げた。
 愛しいかたちを、自分が胎内で覚えられている。
 それが嬉しくて堪らない。
 もう二度とこのかたちを忘れない。彼に愛されているという実感を、忘れて堪るものかと思い、モニカは歓びの涙を流す。
 クチュンクチュンと音がし、結合部から熱い蜜が溢れ出しているのが分かる。
「気持ちいい……。モニカ、温かくて、柔らかくて、それなのにギュウギュウ締め付けてくる」
「ん……っ、あっ、あぁっ、クライヴ……っ、気持ち……のっ」
 ひと突きされる度、ジワンジワンと体中に快楽が巡ってゆく。奥で感じることを覚え始めた体は、先端で突かれる毎にモニカに嬌声を上げさせる。
「モニカ、またいって」
 優しく笑んでクライヴは指先を結合部に近づけ、膨れた真珠を撫で始めた。
「やっ……、やぁっ! そこダメだってばぁっ」
 一番敏感な場所を攻められ、モニカは何とか達せずに済もうと試みる。
 ――が。
「あっ……、ああぁあぁっ!」
 クライヴの腕を両手で掴んだまま、モニカは腰をガクガクと震わせて達してしまった。しつこい前戯で何度もいかされた体は、敏感になり過ぎていた。
「すごい。ナカがピクピクしてる」
 嬉しそうに言ったクライヴは、一度屹立を引き抜く。
「ん……っ」
 せっかくナカを満たしてくれていたモノを失い、モニカはほんの僅かに喪失感を覚える。
「モニカ、違う体勢でさせて」
 そう言ってクライヴはモニカの体を反転させ、うつ伏せにさせた。
 乱れた金髪を優しくどけると、汗ばんだ白い背中が見える。思わずそこにもクライヴは唇を這わせていた。
「あっ、……あ、あ」
 慈雨のように唇が降り注ぎ、「俺の物だ」と言わんばかりに吸い付いてくる。
 そのキスに身を任せていたら――。
「えっ?」
 腰を持ち上げられ、モニカは四つ這いにさせられる。
 すぐにこのまま背後から貫かれるのかと察した彼女は、自分の育ちを思い出して抗議する。
「こんな……獣みたいなポーズ嫌よ」
「だから燃えるんじゃないか。それに後ろから突かれたら、前からとは違う快楽があると聞くよ」
「そんなこと、誰から教えてもらっ……あぁっ」
 尚も何か言おうとしたモニカを、後ろから怒張したモノが貫いた。
「ダメよっ、あっ、……あぁっ」
 いけないと頭の中で思うものの、実際体で味わった快楽はクライヴの言う通りだった。
 正常位では味わえない快楽がある。
 反り返った先端が、今はモニカの後ろの肉壁を引っ掻くのだ。
「ほら、気持ちいいだろ?」
 クライヴとしても、モニカの綺麗な背中と真っ白な尻が目の前にあり、眼福だ。おまけに腰を動かすと、背後から犯しているような感じになり気分も高揚する。
「あんっ、あっ、やぁんっ、あっ、……ああぁっ」
 モニカが喘ぎ、下腹部に力が入る度に、小さな菊座がヒクヒクと蠢く。
「モニカ、とってもいやらしくて素敵だ」
「やだぁ……っ」
「それにここも……」
 緩く腰を動かしつつ、クライヴは両手をモニカの胸に這わせる。そこは律動に従って、ユラユラと扇情的に揺れ動いていた。
「王妃の胸なのに、こんなにやらしく動いてる。踊り子みたいだ」
「やだぁっ、もぉっ、やだってばぁっ」
 恥ずかしいことを言われて逃げてしまいたくなるのに、クライヴはそのまま先端を指でしごいてくる。

「っく……ぅっ、あ、はぁっ」
 襲い来る快楽を堪えようと、モニカは背中を丸めて手足を震わせる。
「モニカ、やりづらいからお尻を高くして」
 腰に触れられ、臀部をまるく撫でられる。モニカは恥ずかしいのを堪えて腰を反らせ、クライヴに向けて尻を突き出すポーズを取った。
「そう、いい子だね」
「あぁんっ」
「いい子」と言ったのに、クライヴはモニカの尻をピシャンと軽く打った。
 軽い痛みが走り、「酷い」と思ったのに体の奥にジワッと快楽が走る。それに混乱したモニカは、涙目になり突かれるがまま胸を揺らしていた。
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