魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク

白崎詩葉

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完結篇

第5話 堕ちるまでに②

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「今日もありがとうね。今回の報酬」
 女から金を受け取る。
「うん・・・」
 今回は激しすぎるって。
 小道に入り、壁に寄り沿いながら歩いていた。
 金持ちのお嬢様だけあって金がある。結構稼げるが、これは体力使うから頻繁にはできない。
 これだけあれば、しばらくは生活に困らないはず。
 俺だってあの時、仲間を死なせてしまったことに何も感情がなかったわけではない。
 今まで1人で生きてきた。他の奴と組んで協力して。いいことも悪いこともあった。それに少しは自分以外にも頑張りたかった。
 金の入った袋を持ち、体を寄りそうながら歩くとロビンに見つかる。
「おまえ・・・」
 よりにもよってロビンに見つかるとは。
「金の寝床を探したら・・・」
「見ていたのか・・・」
「何をして・・・それにいつから・・・」
「うっせー何もできないくせに口出するな!」
 ロビンに怒鳴った。
「お。ガキ発見!」
 大人の声。声の方を向けば、大人が3人いた。
 人間狩りは本当のようだ。
「逃げるぞ!」
 頭を殴られる。
「え?」
 そのまま倒れる。
「ロ・・・」
 ロビンは金の入った袋を持ってその場を走った。
 分かっていた。ロビンは俺のこと気に食わないとは知っていた。だからいつか見捨てられると思っていた。ただ実際にくると。
「あれ、仲間割れか」
 男の1人に踏みつけられる。
「どうする?探すか」
「もうこいつでいいだろ。探すのも面倒くさくなった」
「ブルーノが納得しないだろ」
 3人の男たちが話している中。
「ガキを見つけたのか」
 奥から、別の男の声がした。
「なんだ。ブルーノか」
「ガキ1人。1人に時間をかけるんじゃねえって」
「こいつ。さっき仲間割れしたばっかりなんだ。居場所を訊こうとしたんだ」
「ふ~ん」とブルーノは見下ろしてから、「どけ」と踏んでいた男をどかす。
「なんだ。仲間割れしたのか」
 ブルーノはしゃがみ込む。
「かわいそうに。分かるぜ。嫌だよな。だったら、復讐に手伝ってやろうか」
 その言葉が一番心に響いた。すぐに見捨てられて。分かっていながらもこの思いが抑え付けられなくて。ぶつけたいと思った。
「簡単だ。場所を教えるだけでいいんだ。教えたら、おまえを見逃してやるからよ」
 ロビンのやったことは許さないが。けど。
「こんな子供に約束を守る大人なんか見たことねえよ」
 汚い大人を見てきた。約束一つを守るとは思えない。むしろこんな汚い子供なんか。
その時、ブルーノに頭を殴られる。
「さっきのガキはどこに逃げた」
 立ち上がったブルーノは男の1人に言う。
「奥に」
「だったら、追いかけろ!」
 ブルーノは怒鳴る。二人の大人は奥へと行く。
「お前は、このガキを運べ」
 ブルーノに腹を蹴られる。
「俺かよ」
 男が近づく。
 近くにあった石を男に投げる。頭に当たった。
「このガキ!」
 男が飛び掛かる。
「おい!殺すなって」
 男に首を絞められる。
 死にたくない死にたくない死にたくない。こんなところで死にたくない。
 早く首をどけようと男の腕に掴んだ時だった。何かを吸い取っている感覚がした。
「え?」
 気が付いた時には目の前の男が倒れた。
 何か起きた。
 その時、体中がおかしくなった。苦しい。熱い。気持ち悪い。胸が苦しい。痛い。
 頭に何かが入ってくる。頭が爆発しそうに痛い。体にも別の何かが入ってくる。這いずるようで気色悪い。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
 一瞬誰かが笑った顔が見えた。誰。
 これでレナードとして死んだ。

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