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59.王妃は応援する

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「いい加減諦めないと。もう潮時だ…」

こっぴどくフラれてもなお想い続けるのを止められないリリオ王の姿に数日前までの自分を重ねてしまう。
俺はあの切ない気持ちをよく知っているのだ。
だからこそせめて彼の恋は叶うように手助けしたいと心から思った。

「まだ諦めちゃダメですよ!」
「えっ?」
「エスメラルダ、突然どうした?」
「リリオ王はプロポーズしたとおっしゃってましたが、ゾーイ大将軍に『好きだ!』って熱烈に愛の告白はしたんですか?」
「いや、そこまではできてない…」
「だったらご自身の想いを余すところなく伝えないと!俺に応援させて下さいっ!」

俺はリリオ王の両手をぎゅっと握って励ます。
しかし、リリオ王は不安そうに視線を床に落とした。

「でも…、ゾーイは俺から既に離れてしまった。もしかしたらもう会いたくないって思ってるかもしれない。それなのにこんな状況で一体どうしろって言うの?」
「当初リリオ王が立てていた作戦でいきましょう!レオンスタリア王国がシャルドナ王国に攻め入るんです!」
「はぁっ!?何言ってるんだ、お前!そんなことしたら外交どころじゃないぞ!」
「もちろん実際にはしないよ?ゾーイ大将軍への手紙にだけそうやって書くの!」
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