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103話
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「俺、独占欲が強いと思います。きっとミゲル様が1度俺のものになってしまったら、きっと他を見るのを許さなくなると思います。そして、色々と制限してしまうかも」
「望むところだ」
「釣った魚には餌はやらないかも……それから……」
「サハル、今からそんな先の心配をしなくていい。それにきっと独占欲が強いのは俺の方だ……騎士団長でありながら、きっと団員がサハルに治癒されるのが嫌だと思ってしまうかもしれない……」
ミゲル様の目が細められた。
「サハル、そんな質問をするのは答えは決まっていると思っていいか?」
ミゲル様の手が頬に触れた。
まだ。俺の中では躊躇いが渦巻いている。
指先が震える。
だけれど、答えなけばならない。
「……は……い」
俺は頷く。
「ミゲル様を、お慕いして……!!」
言葉を紡ぎ終わる前にぎゅっと強く抱き締められた。
回された腕、他人の体温。
「そうか、それは嬉しい……待ったかいがあった」
囁かれる声に身体が震えた。
いつからミゲル様を好きになったのだろう。
もしかしたら、あの最初の出逢い花祭の時からかもしれないのだけれど。
「サハル……俺もだ、サハルの事を愛している」
耳元で囁かれる言葉。
いつもははっきりとした大きな声で喋るミゲル様の声が優しく静かに響く。
「嬉しいです……俺、誰かを好きになった事は無いし……神殿にいたときは色々と複雑だったから……好かれることも無かったので」
大聖女と呼ばれていたときですら、信仰の対象ではあったがその時の自分を愛してくれた人はいない。
だからとても嬉しかった。
トクントクンと高鳴る心臓を服の上からギュッと押さえる仕草をした。
「サハル、どうした?」
握り締めた手に気付いたのだろう、ミゲル様の手が重なりそっと開かされてしまう。
「いえ、何だか実感が無くて……幸せすぎると言いますか」
どんな言葉にしたら今の俺の気持ちがミゲル様に伝わるのだろうか。
上手く言葉にできないもどかしさに俺は目を伏せて呼吸を整える。
「全てが初めての事で、少しだけ……戸惑って……います」
俺の言葉をミゲル様は静かに聞いてくれた。
重なる手がほんのりと温かい。
「これからも長くなるだろう、ふたりでゆっくりどうしたいか話し合って行こう。俺も恋人ができたのは初めてだ」
ミゲル様の言葉に俺は嬉しさと驚きを隠せない。
俺はミゲルさまの大きな手をそっと握り締めた。
「望むところだ」
「釣った魚には餌はやらないかも……それから……」
「サハル、今からそんな先の心配をしなくていい。それにきっと独占欲が強いのは俺の方だ……騎士団長でありながら、きっと団員がサハルに治癒されるのが嫌だと思ってしまうかもしれない……」
ミゲル様の目が細められた。
「サハル、そんな質問をするのは答えは決まっていると思っていいか?」
ミゲル様の手が頬に触れた。
まだ。俺の中では躊躇いが渦巻いている。
指先が震える。
だけれど、答えなけばならない。
「……は……い」
俺は頷く。
「ミゲル様を、お慕いして……!!」
言葉を紡ぎ終わる前にぎゅっと強く抱き締められた。
回された腕、他人の体温。
「そうか、それは嬉しい……待ったかいがあった」
囁かれる声に身体が震えた。
いつからミゲル様を好きになったのだろう。
もしかしたら、あの最初の出逢い花祭の時からかもしれないのだけれど。
「サハル……俺もだ、サハルの事を愛している」
耳元で囁かれる言葉。
いつもははっきりとした大きな声で喋るミゲル様の声が優しく静かに響く。
「嬉しいです……俺、誰かを好きになった事は無いし……神殿にいたときは色々と複雑だったから……好かれることも無かったので」
大聖女と呼ばれていたときですら、信仰の対象ではあったがその時の自分を愛してくれた人はいない。
だからとても嬉しかった。
トクントクンと高鳴る心臓を服の上からギュッと押さえる仕草をした。
「サハル、どうした?」
握り締めた手に気付いたのだろう、ミゲル様の手が重なりそっと開かされてしまう。
「いえ、何だか実感が無くて……幸せすぎると言いますか」
どんな言葉にしたら今の俺の気持ちがミゲル様に伝わるのだろうか。
上手く言葉にできないもどかしさに俺は目を伏せて呼吸を整える。
「全てが初めての事で、少しだけ……戸惑って……います」
俺の言葉をミゲル様は静かに聞いてくれた。
重なる手がほんのりと温かい。
「これからも長くなるだろう、ふたりでゆっくりどうしたいか話し合って行こう。俺も恋人ができたのは初めてだ」
ミゲル様の言葉に俺は嬉しさと驚きを隠せない。
俺はミゲルさまの大きな手をそっと握り締めた。
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