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⑩告白された・・・ので逃げる-4-
しおりを挟む「ナオミ殿は・・・街並みが珍しいのか?」
迷子と言うより都会に来てお上りさんになっている奈緒美の姿にディーフリードが苦笑しながら話しかける。
「珍しいというより、中世ヨーロッパな世界観のファンタジーな町に迷い込んでしまった気分ですね」
自分が生まれ育った場所は鉄筋コンクリートのビルやタワーマンションが建っていたし、道路もアスファルトで憩いの場的な自然というものが残っていなかった。
良く言えば都市開発が進んで暮らしやすい、悪く言えば昔の下町的な風情と趣が残っていない町だと奈緒美がディーフリードに話す。
「アスファルト?タワーマンション?」
ディーフリードには奈緒美が言っている言葉の意味が分からないが、パールディア王国とは何もかもが違うのだろうという事は何となくだが分かる。
「ナオミ殿、女性である貴女を長い時間歩かせて申し訳ない。少しカフェで休まないか?アームズの町に来た時は必ず立ち寄るカフェが近くにあるんだ」
今でこそ奈緒美は露店で働いているが、ドレスの生地は上質で洗練されているデザインといい、丁寧な言葉遣いといい、故郷ではきちんとした家の令嬢だったのではないだろうか?と推測したディーフリードはカフェでの休憩を持ち掛ける。
だって、過去にディーフリードが付き合っていた女性は貴族令嬢。少し歩いただけで『お洒落なカフェで休もう』と言っていたから。
「・・・・・・そうですね」
柔道・剣道・空手で鍛えていたので体力には自信があるし、スキル【手】の効果を確認する意味で自分自身の身体を使ってマッサージをしているので疲れてはいない。
しかし喉が渇いていた事もあり、何か飲みたかった奈緒美はディーフリードの提案を受け入れて共にカフェへと向かう。
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