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全ての陰謀を終わらせる陰謀
PKDI RANK:4 空間閉鎖
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ロシア人は歩いていた。見慣れぬ道を。
「……ここはどこだ?」
懐疑的な目付きになりながらも、シックス・センスは正常に作動している以上は、そこまで恐れる問題には足りない。都合よく配置してあるベンチと灰皿が目に入り、煙草飲みの血が騒ぐ。
「…通信遮断状態だな。人はいるが意思を感じ取れない。」
携帯電話は通信が無くなれば文鎮のようなものだ。仕方がなくイリイチは煙草に火をつける。煙が空中に消えていけば、その原因と違和感を生み出す正真に気がつく。
「おい、そこでバカみてェな野郎。この空間は何次元で構成させているんだ?」
「もう違和感と原因に気がついたか。学園横浜序列第2位。戦闘に対する慣れなら、学園全体でも最高かもしんねェな。」
イリイチが迷い込んだ道の中で唯一意思を感じ取れる男の賞賛は、本音から起きたものだった。乾いた拍手の音がそれを加速させる。
「そいつはァどうも。で?この空間の正体は何よ?」
「またまたァ。分かっている癖に。」
「……あァ、その通りなら最悪の事態だな。」
普段の冷静な態度を崩されるのを嫌うイリイチは、あくまで自分のペースを貫き通す。冷静な感覚を看破されれば、シックス・センスの作動原理の大半が破綻するからだ。
「PKDIRANK4。第6位、この世の数多に居る空間超能力者の中でも最悪の存在。空間閉鎖系超能力者。」
「どうせなら名前も覚えてってくれよ。乙坂阪浩だ。じゃ、この空間は俺の意識が途絶えるまで閉鎖されているし、食べもんも飲みもんも構成しなかったから、あまり時間が経つと餓死するだろーけど、ま、頑張れ。」
阪浩の超能力は、空間の1部を刈り取って、そこを封鎖する。その空間は全ての法則を閉鎖してしまうため、食料も飲料も消えてしまう。現実空間にて呑気に遊んでいる阪浩を打ち倒さない限り、イリイチが現実に戻れる機会はないのだ。
「この空間は時間率も狂っている。外の世界における法則は全て閉鎖される。……やられたな。」
連絡手段は存在しない法則として閉鎖され、阪浩がわざわざイリイチと闘うとは思えない。王手詰み状態になって下がったのだ。
「こうなっちまえば、味方がアイツを潰すのを願うしかないな。ヤツらが俺の現状に気がつくのに少なくとも3日…。その間に乙坂が雲隠れしちまえば、それこそ餓死が目に見える…。」
優位な立ち位置から永延にマウンティングを取り続ける。イリイチが好んだ法則、その絶対的だと盲信していた法則をつかれ、不倶戴天の仇敵たちが地獄で笑っているようだ。
「……ここはどこだ?」
懐疑的な目付きになりながらも、シックス・センスは正常に作動している以上は、そこまで恐れる問題には足りない。都合よく配置してあるベンチと灰皿が目に入り、煙草飲みの血が騒ぐ。
「…通信遮断状態だな。人はいるが意思を感じ取れない。」
携帯電話は通信が無くなれば文鎮のようなものだ。仕方がなくイリイチは煙草に火をつける。煙が空中に消えていけば、その原因と違和感を生み出す正真に気がつく。
「おい、そこでバカみてェな野郎。この空間は何次元で構成させているんだ?」
「もう違和感と原因に気がついたか。学園横浜序列第2位。戦闘に対する慣れなら、学園全体でも最高かもしんねェな。」
イリイチが迷い込んだ道の中で唯一意思を感じ取れる男の賞賛は、本音から起きたものだった。乾いた拍手の音がそれを加速させる。
「そいつはァどうも。で?この空間の正体は何よ?」
「またまたァ。分かっている癖に。」
「……あァ、その通りなら最悪の事態だな。」
普段の冷静な態度を崩されるのを嫌うイリイチは、あくまで自分のペースを貫き通す。冷静な感覚を看破されれば、シックス・センスの作動原理の大半が破綻するからだ。
「PKDIRANK4。第6位、この世の数多に居る空間超能力者の中でも最悪の存在。空間閉鎖系超能力者。」
「どうせなら名前も覚えてってくれよ。乙坂阪浩だ。じゃ、この空間は俺の意識が途絶えるまで閉鎖されているし、食べもんも飲みもんも構成しなかったから、あまり時間が経つと餓死するだろーけど、ま、頑張れ。」
阪浩の超能力は、空間の1部を刈り取って、そこを封鎖する。その空間は全ての法則を閉鎖してしまうため、食料も飲料も消えてしまう。現実空間にて呑気に遊んでいる阪浩を打ち倒さない限り、イリイチが現実に戻れる機会はないのだ。
「この空間は時間率も狂っている。外の世界における法則は全て閉鎖される。……やられたな。」
連絡手段は存在しない法則として閉鎖され、阪浩がわざわざイリイチと闘うとは思えない。王手詰み状態になって下がったのだ。
「こうなっちまえば、味方がアイツを潰すのを願うしかないな。ヤツらが俺の現状に気がつくのに少なくとも3日…。その間に乙坂が雲隠れしちまえば、それこそ餓死が目に見える…。」
優位な立ち位置から永延にマウンティングを取り続ける。イリイチが好んだ法則、その絶対的だと盲信していた法則をつかれ、不倶戴天の仇敵たちが地獄で笑っているようだ。
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