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「なぁ、俺って魔法が使えるのか?」
「使えると思いますが……?」
魔法使いになってるらしいし、どうせならどんな魔法が使えるのか膝の上に座っているゼパルにきいてみる。
「へー、どんな魔法が使えるんだ?」
「え?」
「え?」
……。
「ご主人様。私を召喚したのに他の魔法を知らないんですか?」
「……知らないなぁ」
そもそも、ゼパルの召喚だってなんとなく適当にやったら召喚できただけで正直召喚できるとは思ってなかったしな。
「私は人間の魔法を教えられる悪魔じゃないですし……教えられるのは暗示の魔法くらいですかね」
「暗示? 催眠術的な?」
「催眠術……そうですね。しかし、そこまで強制力はないので本気で嫌がってることは強制できないです」
「そうなのかぁ」
じゃあ、それを使ってでゅふふな事は出来ないのか。
「しかし、女限定であれば私の能力とあわせて従わせる事が出来ると思いますよ。私とご主人様は相性がいいですね」
「ゼ、ゼパルの能力?」
座ってもたれかかってきていたゼパルが半身をねじらせてこちらを向いてしなだれかかって、上目遣いに見つめてくる。
いい匂いがするし無茶苦茶可愛い。
「ふふっ? 私の能力は女の愛情を燃え上がらせ不妊にさせる力ですよ。愛情を燃え上がらせれば自分から暗示にかかるようになりますよ?」
「なるほど……ん? 誰かきたみたいだな」
確かに、俺とゼパルの能力は相性がいい事になるかもしれない。
そんなことを考えているとチャイムがなった。
どうやら誰かが訪ねてきたようだ、両親がすでに死去してこの立派な一軒屋には俺しか住んでいない。
「茜さんか」
『回覧板もってきたよ。たかし君』
「分かった受け取りに行くよ」
インターフォンのカメラに映っていたのは幼なじみである清水茜。旧姓柏木茜だ。
まぁ、幼なじみとはいっても15歳も年上だが……。
しかし、45にもなっていまだに30代前半……下手すると20代に見えるのはすごいことだろう。
「丁度いい。ゼパル早速試してみよう」
「はーい」
俺は受話器を置いてゼパルを振り返る。
歳が歳だが見た目は若いし……何よりも初恋の人だ。
それに、最悪失敗しても優しい茜さんならどうにかできるのではないかという思いもある。
やるぞ! 俺!!
【茜さん。喋らずに動かないでください】
「……っ!?」
多分、暗示がうまくいったのだろう。
回覧板を持ったまま茜さんはメガネの奥の目を見開いてその場を動かない、目だけがきょろきょろと動いている。
俺はあたりを見渡して誰もいないことを確認する。
【茜さん。どうぞ俺についてきて家にあがっていって下さい】
一言も発さない茜さんの目だけがこちらを怯えた目で見ている。
家の中に入ればゼパルが待ち構えており、ゼパルと茜さんはお互いに見つめあう。
そして、しばらくすると茜さんが崩れ落ちる。
「えっと、大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよご主人様。後は目が覚めればご主人様にぞっこんです!」
なるほど……ぞっこんか、いいな。
「使えると思いますが……?」
魔法使いになってるらしいし、どうせならどんな魔法が使えるのか膝の上に座っているゼパルにきいてみる。
「へー、どんな魔法が使えるんだ?」
「え?」
「え?」
……。
「ご主人様。私を召喚したのに他の魔法を知らないんですか?」
「……知らないなぁ」
そもそも、ゼパルの召喚だってなんとなく適当にやったら召喚できただけで正直召喚できるとは思ってなかったしな。
「私は人間の魔法を教えられる悪魔じゃないですし……教えられるのは暗示の魔法くらいですかね」
「暗示? 催眠術的な?」
「催眠術……そうですね。しかし、そこまで強制力はないので本気で嫌がってることは強制できないです」
「そうなのかぁ」
じゃあ、それを使ってでゅふふな事は出来ないのか。
「しかし、女限定であれば私の能力とあわせて従わせる事が出来ると思いますよ。私とご主人様は相性がいいですね」
「ゼ、ゼパルの能力?」
座ってもたれかかってきていたゼパルが半身をねじらせてこちらを向いてしなだれかかって、上目遣いに見つめてくる。
いい匂いがするし無茶苦茶可愛い。
「ふふっ? 私の能力は女の愛情を燃え上がらせ不妊にさせる力ですよ。愛情を燃え上がらせれば自分から暗示にかかるようになりますよ?」
「なるほど……ん? 誰かきたみたいだな」
確かに、俺とゼパルの能力は相性がいい事になるかもしれない。
そんなことを考えているとチャイムがなった。
どうやら誰かが訪ねてきたようだ、両親がすでに死去してこの立派な一軒屋には俺しか住んでいない。
「茜さんか」
『回覧板もってきたよ。たかし君』
「分かった受け取りに行くよ」
インターフォンのカメラに映っていたのは幼なじみである清水茜。旧姓柏木茜だ。
まぁ、幼なじみとはいっても15歳も年上だが……。
しかし、45にもなっていまだに30代前半……下手すると20代に見えるのはすごいことだろう。
「丁度いい。ゼパル早速試してみよう」
「はーい」
俺は受話器を置いてゼパルを振り返る。
歳が歳だが見た目は若いし……何よりも初恋の人だ。
それに、最悪失敗しても優しい茜さんならどうにかできるのではないかという思いもある。
やるぞ! 俺!!
【茜さん。喋らずに動かないでください】
「……っ!?」
多分、暗示がうまくいったのだろう。
回覧板を持ったまま茜さんはメガネの奥の目を見開いてその場を動かない、目だけがきょろきょろと動いている。
俺はあたりを見渡して誰もいないことを確認する。
【茜さん。どうぞ俺についてきて家にあがっていって下さい】
一言も発さない茜さんの目だけがこちらを怯えた目で見ている。
家の中に入ればゼパルが待ち構えており、ゼパルと茜さんはお互いに見つめあう。
そして、しばらくすると茜さんが崩れ落ちる。
「えっと、大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよご主人様。後は目が覚めればご主人様にぞっこんです!」
なるほど……ぞっこんか、いいな。
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