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第二章
1.特訓中
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マジッククローゼットの注文が落ち着いてきて、冷蔵庫や冷凍庫も作った。作り方を公表したから、だいぶ売れてるみたいで、街に行ったらアイスクリームや冷たい飲み物が売られるようになった。
価格は高いけど、人気みたいだ。
夏に冷たい物を食べられるのは良いよね。僕もアイスクリームの作り方を覚えたから、たまに作ってる。冒険中のアオイさん達に届けることもあるんだ。すぐ食べないと溶けちゃうから届けるタイミングが難しい。マジッククローゼットに、冷蔵庫や冷凍庫も付けたいけど、まだ研究中だ。
そうそう、転移の魔道具も作れるようになったから親方とリタさん、魔道具協会と冒険者ギルド、ルフォール伯爵様のところには僕だけでも転移できるようになった。もちろん家にも帰れる。
冒険者ギルドは、急に納品を頼まれたら困るから作ったけど僕だけじゃ行かない。冒険者、怖いんだよね。アオイさん達は当然のように人気者で、一緒に暮らしてる僕に嫉妬の目を向けてくる人が多いんだよ。レナさんがマリカさんと雑談で僕と一緒に住んでるなんて言ったもんだから、ギルドに居た男性冒険者達にものすごく睨まれた。必死で離れだから、お風呂とかトイレも別だからって主張したけど……、僕のご飯は美味しいとか、お風呂の話しだしたりとか……僕は男性冒険者全員の敵になってると思う。
冒険者ギルドは、僕が怪我したらものづくり出来ないからって理由で、僕に手を出すのを禁止してくれてるから、表立って僕に何かしてくる人は居ないけど、嫉妬の視線は感じる。
だから、カナさんから護身術を習うことにした。体力と、筋力だけはあるんだけど戦い方は分からないから、複数人に囲まれた時あしらって逃げる方法を学んだ。鈍足だから、急所を攻撃して逃げろって教えられた。
まだ狙われた事は無いけど毎日訓練はしてる。みんなに迷惑かけたくないしね。
「マイスさんは、力がありますから急所に攻撃すれば敵は動けないでしょう。というか、手加減した方が良いかもしれませんね」
「素早さはないけど、急所を9割の確率で攻撃出来てる器用さは流石だね。あたしより器用に攻撃当てるよね。なんか悔しいなー!」
「でも僕、素早さがないし、足が遅いんですよね。どうにかなりませんかね……」
「隙を作ったら転移の魔道具で逃げると良いわ。走って逃げようと思っちゃダメよ」
なるほど、それなら僕でもなんとかなる。
「分かりました、それならなんとかなります」
「あとは、私達にくれたみたいな魔道具で守りを固めるのもアリね」
「あ、そうか。それなら得意分野です」
「まぁ、マイスは戦う訳じゃないから自衛出来れば充分だよ」
「そうですね。足手まといにならないように頑張ります」
「冒険者ギルドにマイスだけで行く事が無ければ、そんなに気負わなくて良いと思うけどね」
「急な納品もありませんし大丈夫ですよ。でも、自衛くらいは出来た方が良いですからね」
そう言った1週間後には、僕がひとりで冒険者ギルドに行かないといけなくなるとは思わなかった。
価格は高いけど、人気みたいだ。
夏に冷たい物を食べられるのは良いよね。僕もアイスクリームの作り方を覚えたから、たまに作ってる。冒険中のアオイさん達に届けることもあるんだ。すぐ食べないと溶けちゃうから届けるタイミングが難しい。マジッククローゼットに、冷蔵庫や冷凍庫も付けたいけど、まだ研究中だ。
そうそう、転移の魔道具も作れるようになったから親方とリタさん、魔道具協会と冒険者ギルド、ルフォール伯爵様のところには僕だけでも転移できるようになった。もちろん家にも帰れる。
冒険者ギルドは、急に納品を頼まれたら困るから作ったけど僕だけじゃ行かない。冒険者、怖いんだよね。アオイさん達は当然のように人気者で、一緒に暮らしてる僕に嫉妬の目を向けてくる人が多いんだよ。レナさんがマリカさんと雑談で僕と一緒に住んでるなんて言ったもんだから、ギルドに居た男性冒険者達にものすごく睨まれた。必死で離れだから、お風呂とかトイレも別だからって主張したけど……、僕のご飯は美味しいとか、お風呂の話しだしたりとか……僕は男性冒険者全員の敵になってると思う。
冒険者ギルドは、僕が怪我したらものづくり出来ないからって理由で、僕に手を出すのを禁止してくれてるから、表立って僕に何かしてくる人は居ないけど、嫉妬の視線は感じる。
だから、カナさんから護身術を習うことにした。体力と、筋力だけはあるんだけど戦い方は分からないから、複数人に囲まれた時あしらって逃げる方法を学んだ。鈍足だから、急所を攻撃して逃げろって教えられた。
まだ狙われた事は無いけど毎日訓練はしてる。みんなに迷惑かけたくないしね。
「マイスさんは、力がありますから急所に攻撃すれば敵は動けないでしょう。というか、手加減した方が良いかもしれませんね」
「素早さはないけど、急所を9割の確率で攻撃出来てる器用さは流石だね。あたしより器用に攻撃当てるよね。なんか悔しいなー!」
「でも僕、素早さがないし、足が遅いんですよね。どうにかなりませんかね……」
「隙を作ったら転移の魔道具で逃げると良いわ。走って逃げようと思っちゃダメよ」
なるほど、それなら僕でもなんとかなる。
「分かりました、それならなんとかなります」
「あとは、私達にくれたみたいな魔道具で守りを固めるのもアリね」
「あ、そうか。それなら得意分野です」
「まぁ、マイスは戦う訳じゃないから自衛出来れば充分だよ」
「そうですね。足手まといにならないように頑張ります」
「冒険者ギルドにマイスだけで行く事が無ければ、そんなに気負わなくて良いと思うけどね」
「急な納品もありませんし大丈夫ですよ。でも、自衛くらいは出来た方が良いですからね」
そう言った1週間後には、僕がひとりで冒険者ギルドに行かないといけなくなるとは思わなかった。
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