気弱ドワーフと転生エルフの産業革命

編端みどり

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第一章

4.美女に叱られました

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「で、貴方はなんで森で迷ってたの? 計画的に午前中に出れば、隣町に着いたでしょう?」

「それは……」

僕は今までのことをかいつまんで話した。ミクタで職人見習いをしていたが、10回もクビになっていたこと。色々な商品を作ったけど才能がないと言われたこと。クビになって再就職しようとしたら、ギルド長の話を聞いてしまい、たまらず飛び出したこと。話しているうちに情けなくなって、涙が止まらなくなってしまう。

「なるほどね。でもそれ、ホントに悪いのはギルド長だけ?」

「え?!」

「え? じゃないわよ、貴方は職人でしょ? 職人なら自分の技能がどの位置にあるか把握して当然じゃないの? 今まで作り出してきたもの、開発した技術、親方の技能だって見ていたはずでしょ? 今までの親方と貴方、技能が高いと思うのはどっちよ?」

「わかりません……いつも仕事に夢中で、親方と話すのは新しい技術を開発するときだけでした。でも最後に雇ってくれた親方は、間違いなく僕より上です」

「10人も親方に師事して、確かに自分より上と思うのが最後の親方だけぇ?! 馬鹿じゃないの? 職人なら親方をちゃんと見なさいよ! そんなんだから搾取されても気が付かないんでしょ!」

返す言葉がない。確かに僕は言われるがままに仕事をしてきた。モノを作るのは好きだし、楽しかったからいつも夢中で周りなんて見ていなかった。職人はそれでいいって思っていた。だけど、それは一流の職人だけだ。僕はまだ見習いだったのだから、もっと周りを見ればよかったんだ。親方の仕事、同僚の仕事を見ていれば自分のレベルは分かったはずだ。それなのに、いつも才能がないと言われればそうなんだと思い込んでいた。実際、僕は自分がどの程度のレベルなのか知らない。

「その職人ギルドとやらも大概だけどね。貴方が開発したものが売れたなら、ロイヤリティを払うのは当然なのに」

「ろいやりてぃ?」

聞いたことない言葉なので聞いてみると、使用料ということらしい。僕が作ったもので100Gの利益が出れば、その何割かをもらえるらしい。なんだよそれ! 僕が開発したものは100を超える。どのくらい売れているかは知らないけど、いろいろな店で売ってるのは見かける。その度に誇らしい気持ちだったけど、なんてもったいないことをしていたんだ。

「コンビニなら5割から3割程度のロイヤリティね」

コンビニは知らないが、5割って何ですか?!

「ご、ごわり?!」

「まぁ、あれは取りすぎね。色々問題にもなっていたし。せいぜい純利益の2割か3割ってとこが妥当な線かしら」

それでもすごいよ! ものすごくもったいないことをしてたんじゃないかと思う。

「でもいまさら言っても無理よ。こういうのは最初が肝心なんだから」

「確かに、その通りです……」

「まぁ、暇だったし次は搾取されないように面接の練習をしましょ? どんなことができるのか、私にプレゼンしてくれる?」
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