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【第五部 異世界転移奇譚 NAYUTA 2 - アトランダム -(RENJI 5)】もしもしっくすないんしてる途中で異世界転移しちゃったら。
第86話
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転移の際に前回以上の大惨事を起こしてしまったナユタとピノアは、全裸正座&全裸土下座を覚悟していた。
だが、ステラが第X使徒ざびえるの精子ん攻撃を、その美しい顔面に直撃を受けてしまい、それどころではなくなってしまったため、何とか地獄に新しいアトラクションの追加されることは免れることができた。
絶対後でもっとひどいアトラクションができるけど。
ふたりは千古をピノアの部屋のベッドに寝かせ、ピノアの医療魔法で彼女の身体について調べていた。
「やっぱり、千古は魂と身体と力の3つが揃ってないとだめみたい。
どれかひとつでも欠けてたら、つかれやすくなっちゃうみたいだよ」
ナユタが考えていた通りだった。
日に日に千古の言動が幼くなっていることにも気づいていた。
「せっかく月から帰ってこれたのに、もしかしたらこの子は長く生きられないかもしれない。
魂と身体のバランスがすごく不安定だもん。
どうにかして、この世界に帰してあげるべきかもしれないって、ずっと思ってたんだ。
こっちなら医療魔法でどうにかできるかもしれないから」
ナユタも同じことを考えていた。
だから、千古がいっしょに転移してきているとわかったときはほっとした。
ひとりでこちらに帰してしまったら、千古はナユタにもピノアにも会えなくなってしまう。
今度はこの子の心がどうにかなってしまうかもしれなかった。
いっしょに転移することができて本当によかった。
「ピノアちゃんがあっちに来てすぐ、ぼくが産まれる前、白き匣って奴にミカナちゃんが狙われたことがあったんだよね。
あのとき、メイさんがツムギさんにしたこと、千古にできないかな?」
「メイって何したんだっけ?」
いやいや、なんで実際にその場にいた人が忘れてて、産まれてもいなかった自分が説明しないといけないんだ……
ナユタはそう思ったが、ピノアのそういうところもかわいくてしかたがなかった。
「メイさんがお兄さんのツムギさんをミカナちゃんそっくりにして、一時的に身体を不老不死にして、力の偽物を作ったんじゃなかった?
それからふたりの現在地を入れ替えて、白き匣は、実際にはツムギさんを殺すこともできなかったし、力を奪うこともできてなかったのに、ミカナちゃんを殺して力を奪えたと勘違いするようにしたんじゃなかったかな」
ピノアは、あーっと言って、思い出した思い出した、と笑った。
あのときは、スーパーピノアちゃん・サンドリオンを思い付いたばかりで、そいつにためしうちでおもいっきりぶちかましたことしか覚えてなかった、と。
ほんとにこの子はなんてかわいいんだろう。かわいすぎる。
「確かに、力の偽物を作って千古に与えて、魂と身体が力があると勘違いするようにうまくできたら、この子は良くなるかもしれないね。でも、わたしには無理だよ。
わたしは特異点の力を持ってただけで、力がどんなものか大体はわかるけど、持ってたわけじゃないから、実際はよくわからないし。
それに、あれはたぶん魔法じゃ作れない。
メイが力を持ってたからできたんだと思う」
「ぼくも、力を捨てちゃったしなぁ……
ジパングのふたりの女王も、かぐやさんもまきみちゃんも……」
「タカミにミカナに真依にメイも、それにたぶんムスブも、もう力は誰も持ってないしね……」
「ひとりだけいるけど、加藤さんだしなぁ……」
「ナユタやリサの、どロリコンのせんせーがつれてた、ほわほわしてきゃわわな女の子?」
ナユタはうなづいた。
だが、ふたつの世界でその力を唯一持つ加藤麻衣はテラにはいない。リバーステラにいる。
そういえば今日は学校には来ていなかったな、とふとナユタは思い出した。
「力を持ってたのって、今思うと全員ジパングの人か日本人だね」
「そうだね……白き匣もアンサーも手に入れようとしたけど、結局誰も手に入れてないし……
ジパングの女王が太陽の巫女だから力を持てるわけじゃなくて、分け与えることができたり、譲り渡したりもできる力なんだよね……」
ナユタたちのように捨ててしまうことすらできた。
「タカミやミカナやメイは、たぶんジパングに来てからだったと思うけど、ムスブは生まれつき持っていた……」
あの力もシャーマニズムも陰陽道も、エーテルではなく、ジパングや日本にある龍脈をエネルギーとして使っていたはずだった。
だから、もしかしたらジパング人か日本人にしか扱うことができない力なのかもしれない。
「シャーマニズムの行き着く先があの力なのだとしたら、力を持っていたぼくなら、龍脈を使って力の偽物を作れるかもしれない……」
だが、ステラが第X使徒ざびえるの精子ん攻撃を、その美しい顔面に直撃を受けてしまい、それどころではなくなってしまったため、何とか地獄に新しいアトラクションの追加されることは免れることができた。
絶対後でもっとひどいアトラクションができるけど。
ふたりは千古をピノアの部屋のベッドに寝かせ、ピノアの医療魔法で彼女の身体について調べていた。
「やっぱり、千古は魂と身体と力の3つが揃ってないとだめみたい。
どれかひとつでも欠けてたら、つかれやすくなっちゃうみたいだよ」
ナユタが考えていた通りだった。
日に日に千古の言動が幼くなっていることにも気づいていた。
「せっかく月から帰ってこれたのに、もしかしたらこの子は長く生きられないかもしれない。
魂と身体のバランスがすごく不安定だもん。
どうにかして、この世界に帰してあげるべきかもしれないって、ずっと思ってたんだ。
こっちなら医療魔法でどうにかできるかもしれないから」
ナユタも同じことを考えていた。
だから、千古がいっしょに転移してきているとわかったときはほっとした。
ひとりでこちらに帰してしまったら、千古はナユタにもピノアにも会えなくなってしまう。
今度はこの子の心がどうにかなってしまうかもしれなかった。
いっしょに転移することができて本当によかった。
「ピノアちゃんがあっちに来てすぐ、ぼくが産まれる前、白き匣って奴にミカナちゃんが狙われたことがあったんだよね。
あのとき、メイさんがツムギさんにしたこと、千古にできないかな?」
「メイって何したんだっけ?」
いやいや、なんで実際にその場にいた人が忘れてて、産まれてもいなかった自分が説明しないといけないんだ……
ナユタはそう思ったが、ピノアのそういうところもかわいくてしかたがなかった。
「メイさんがお兄さんのツムギさんをミカナちゃんそっくりにして、一時的に身体を不老不死にして、力の偽物を作ったんじゃなかった?
それからふたりの現在地を入れ替えて、白き匣は、実際にはツムギさんを殺すこともできなかったし、力を奪うこともできてなかったのに、ミカナちゃんを殺して力を奪えたと勘違いするようにしたんじゃなかったかな」
ピノアは、あーっと言って、思い出した思い出した、と笑った。
あのときは、スーパーピノアちゃん・サンドリオンを思い付いたばかりで、そいつにためしうちでおもいっきりぶちかましたことしか覚えてなかった、と。
ほんとにこの子はなんてかわいいんだろう。かわいすぎる。
「確かに、力の偽物を作って千古に与えて、魂と身体が力があると勘違いするようにうまくできたら、この子は良くなるかもしれないね。でも、わたしには無理だよ。
わたしは特異点の力を持ってただけで、力がどんなものか大体はわかるけど、持ってたわけじゃないから、実際はよくわからないし。
それに、あれはたぶん魔法じゃ作れない。
メイが力を持ってたからできたんだと思う」
「ぼくも、力を捨てちゃったしなぁ……
ジパングのふたりの女王も、かぐやさんもまきみちゃんも……」
「タカミにミカナに真依にメイも、それにたぶんムスブも、もう力は誰も持ってないしね……」
「ひとりだけいるけど、加藤さんだしなぁ……」
「ナユタやリサの、どロリコンのせんせーがつれてた、ほわほわしてきゃわわな女の子?」
ナユタはうなづいた。
だが、ふたつの世界でその力を唯一持つ加藤麻衣はテラにはいない。リバーステラにいる。
そういえば今日は学校には来ていなかったな、とふとナユタは思い出した。
「力を持ってたのって、今思うと全員ジパングの人か日本人だね」
「そうだね……白き匣もアンサーも手に入れようとしたけど、結局誰も手に入れてないし……
ジパングの女王が太陽の巫女だから力を持てるわけじゃなくて、分け与えることができたり、譲り渡したりもできる力なんだよね……」
ナユタたちのように捨ててしまうことすらできた。
「タカミやミカナやメイは、たぶんジパングに来てからだったと思うけど、ムスブは生まれつき持っていた……」
あの力もシャーマニズムも陰陽道も、エーテルではなく、ジパングや日本にある龍脈をエネルギーとして使っていたはずだった。
だから、もしかしたらジパング人か日本人にしか扱うことができない力なのかもしれない。
「シャーマニズムの行き着く先があの力なのだとしたら、力を持っていたぼくなら、龍脈を使って力の偽物を作れるかもしれない……」
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