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射手の統領091 隠居追放令
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射手の統領
Zu-Y
№91 隠居追放令
商都西本店で避妊具の試作品の装着方法を考案しつつ、試作品にダメ出しをした日から14日が経過し、2周巡って昨夜はまたアキナの輪番だった。
商都西本店に商品開発アドバイザーとして顔を出しているアキナは、昨日も商都西本店に行ったのだが、夜のメガネっ娘アキナに備えて、商都西本店でいくつか眼鏡を買って来ていた。俺との夜用の小道具である。
昨日はそれらを使い分けて、ふたりで大いに盛り上がったのは言うまでもない。
隣ではアキナが気持ちよさそうに寝ているので、俺はベッドで天井を見ながら、年明けからのガハマ滞在期間について振り返った。
睦の月もそろそろ終わるから、ガハマのユノベ副拠へ、オミョシ分家の隠居と側室を湯治名目で連れて来て、実質上の軟禁をしてからちょっこら3週間になる。
もっとも隠居は軟禁されているなどとは気付いておらず、若い側室との混浴三昧に溺れ、連日、朝から晩まで盛っていると言う始末。キョウちゃんズに対する仕打ちで、当初は敵対していた隠居ではあるが、この放蕩ぶりには男としてある種の憧れを感じなくもない今日この頃。笑
隠居に付いて来た家来衆は、側室との混浴に夢中になった隠居から、忘れ去られたかのように、お召しがさっぱり掛からないない中で、シエンから「こっちは忙しいから暇なら帰って来い。」と言われて、ガハマ滞在数日でアーカに帰って行った。もう半月も前のことだ。
隠居はそのことすら知らない。と言うのも、アーカへ帰還の挨拶に来た家来衆を、こともあろうに隠居は、側室との混浴中を理由に追い返してしまったのだ。まあ、俺がそうするように仕向けたのだがな。笑
実のところ、隠居が言ったのは「緊急の用事でなければ取り次ぎ無用。」で、アーカへの帰還の挨拶は緊急の用事ではないと俺が判断した訳だ。笑
まったくお目出度いと言うか、大物と言うか、呆れて物も言えないのではあるが、最近は何と言うか、隠居はそう言う次元を、超越しているようにさえ思えて来たな。
この間、俺たちは交代で隠居の監視をしつつ、わが嫁たちはそれぞれの副拠に交代で鍛錬に行っている。
サヤ姉はトノベ副拠のシリタへ剣の技の鍛錬。
サジ姉はヤクシ副拠のエノウへ医薬の術の鍛錬。
ホサキはタテベ副拠のナワテへ盾の技と槍の技の鍛錬。
キョウちゃんズはオミョシ分家本拠のアーカへ陰の術の鍛錬。
タヅナはキノベ副拠のアベヤへ騎馬の技の鍛錬。
アキナはここガハマのユノベ副拠で弓の技の鍛錬か、山髙屋商都西本店で商いの打ち合わせ。具体的には、セプトで仕入れる交易品の吟味や、西本店店長で社長の従妹の従叔母上から、俺が考案した避妊具の商品開発のアドバイザーとして重用されている。
俺はもちろんここガハマで弓の鍛錬もしたが、アーカで盟友シエンと隠居幽閉の謀議を行い、西都でサンキに現状報告をしたり、ナワテに義兄弟の契りを結んだシルドを訪ねて、シルドの妹シヅキと腹心バクラ夫婦の仲を正常化したり、エノウで元トマツの爺と再会したり、シリタで元トコザの爺と再会したり、商都西本店で避妊具の試作品にダメ出しをしたりして来た。
もう間もなくのはずだが、シエンが隠居の幽閉を依頼するためにオミョシ本家に派遣した使者が戻れば、オミョシ本家の本拠ツークへの隠居の護送を行うことになろう。
キョウちゃんズがちょこちょこアーカに行っているから、使者が戻ればすぐにキョウちゃんズを通してシエンから連絡が来るはずだ。
ホサキからの情報によると、ナワテでは、シルドの妹のシヅキが年下夫でシルドの腹心のバクラを、呼び捨てから「旦那様」と呼ぶようになり、バクラは逆にシヅキのことを、「姫」から名前で呼ぶようになったとか。まぁいい感じじゃね。俺、グッジョブじゃん。
商品開発アドバイザーのアキナは、俺が例の避妊具の試作品にダメ出しをした後、試作品の改良の作業に関わっている。なお、装着方法については、俺の発案が採用されたそうだ。
望まぬ妊娠を避けることができるこの商品は、色街での需要はもちろんのこと、一般家庭や若い恋人たちにも必ず需要があるはずで、商品化されれば山髙屋に莫大な利をもたらすに違いないのだ。
今は嫁たちと本番ができない俺としても、一刻も早く手に入れたい商品なのである。早く完成しねぇかな。え?だったら何でダメ出ししたのかって?そりゃゴムが分厚くて気持ちよくねぇからだよ。
あ…、すまん。下らぬところで余計な力説をしてしまった。流してくれ。
アキナはまだ寝ている。そろそろ朝餉の時間だから起こさないとな。俺は寝ているアキナの頂を攻めて起こした。目覚めたアキナは妙に艶っぽかった。
朝餉では、ガハマに来てから恒例の今日の予定の確認である。
今日は、俺とホサキ、アキナ、タヅナが留守居で、サヤ姉はシリタ、サジ姉はエノウ、キョウちゃんズはアーカに鍛錬に行く。
俺とアキナは、午前中は弓の技の稽古をすることにした。アキナと弓の稽古をしていると、
「アタル兄は、おる?」サキョウの声だ。さてはシエンからお呼びが掛かったか?本家へ行ってた爺が帰って来たな。
「おお、サキョウか?こっちだ。」
「いつも思いますが、アタルはサキョウとウキョウを声でも見掛けでもすぐ見分けますよね?」アキナが不思議そうに聞いて来る。
「え?だってふたりは違うだろ?」
「私たちは見分けがつかないんですよ。」そうなの?
「アタル兄、兄上がな、爺が帰って来たさかい、すぐ来て。言うとるよ。」
「ウキョウ、了解。それでふたりで迎えに来たのか?」
「うん。そやねん。」
「すぐに見付からんかったらふたりで手分けして探そうと思うたんよ。」
「じゃぁ、アキナ、後は頼む。ホサキとタヅナにも伝えといてくれ。」
「承知しました。行ってらっしゃい。」
俺はキョウちゃんズと、流邏石でアーカに飛んだ。
今、俺たちがいるのは、アーカのオミョシ分家館の表座敷で、正面の主の座にシエン、その左右に姑どのと守役上がりの爺だ。
「アタル、急に呼び立ててすまんな。」
「なんの。で?」
「うむ、爺が上手く話をまとめて来てくれよった。」
「お手柄だな。」
「いやいや。奥方様の添状のおかげですわ。」
「そんなことはないですよ。爺、あなたのお手柄です。」
「勿体ないお言葉や。」
「で、シエン、段取りは?」
「うむ。これから母上と爺にガハマまで父上を迎えに出向いてもろて、商都から廻船で東都へ行き、陸路でツークまでや。」
「俺たちも護衛しようか?」
「こちらからも勢を整えるよって、特に護衛はいらんで。」
「そうか。側室はどうする?」
「母上は好きにさせるおつもりのようや。」
「あの側室に私の実家へ来る度胸があればの話ですけどね。尻込みしたら一旦アーカへ引き取ります。妊娠していたらシエンの弟か妹ですから母子ともアーカで面倒を見ます。妊娠していなければ本人の好きにさせます。」
「まぁそうなるか。」
「俺としては弟が欲しいところやな。妹はもうこりごりや。」
「兄上!」「うちらが気にいらんの?」キョウちゃんズが気色ばむ。
「ちゃうがな。お前らはかわいいで。でもな、不憫や思うて目を掛けたらシスコンと陰口を叩かれたんやで。踏んだり蹴ったりやがな。」
「うむ。確かにな。西都ギルドではそう言う扱いだったな。妹思いをシスコンと言われては堪らんな。」
「アタル、分かってくれるか!やっぱりお前はええ奴や。」
「もしシエンがシスコンなら、ふたりを返せと言うはずだからな。シエンはそうは言わずに、俺に妹たちを頼むと言った。シスコンの訳がない。」
「アタルは分かっとるなぁ。陰士をまっとうに評価した見識といい、ほんまに大した奴や。これからもよろしゅう頼むで。」
「願ってもないことだ。こちらこそよろしく頼む。」
「権座主。」横から爺がシエンに催促した。
「おお、そうやった。アタルには、事前に父上に渡りを付けといて欲しいんや。」
シエンが書状を差し出す。
「これは?」
「命令書や。父上に通達してくれるか?」
「引き受けた。命令の内容は聞いてもいいか?」
「構へん。俺の権座主就任を、前の権座主として本家に報告に行け言う内容や。副使は母上、介添に爺や。正使任命と見せ掛けた追放令やな。」
なるほどな。シエンは思い切ったな。
「シエンの覚悟、しっかり承った。」
「おう、あんじょうよろしゅう頼むで。母上と爺をガハマに遣わすよってな。」
「シエン、廻船で東都まで行くのだろ。だったら商都のオミョシ御用宿で合流しようぜ。隠居は俺たちが護衛して送るよ。」
「さよか。それはありがたいな。すまんが頼むで。」
「おう。」
俺はアーカを後にした。キョウちゃんズはアーカに残って鍛錬するかと思ったが、俺について来た。見届けるのだな。
キョウちゃんズとガハマに帰館し、隠居と側室の客間を訪ねたが、案の定、混浴をお楽しみだった。
仕方ないので、世話係に隠居が戻ったら知らせるように伝え、部屋に戻った。結構な時間が経ってから世話係が知らせに来て、隠居の客間に改めて向かった。キョウちゃんズも一緒だ。
「おお、隠居どの。顔色がよいな。」
「「ほんまや。」」キョウちゃんズがハモって相槌を打つ。
「ガハマの湯のおかげや。ホンマに礼を言うで。」
「湯もだが、側室どののおかげでもあろうな。」
「うむ。若いエキスをたんともろうて若返ったわ。」豪快に笑う隠居。娘ふたりを前にしてよく言うよ、まったく。
「隠居どののその豪気なところ、見習いたいものよ。」
「アタルどのは小言を言わんからええなぁ。」
「なんで小言を言うんだ?男としては羨ましい限りではないか。」
「「そうなん?」」キョウちゃんズが聞いて来た。
「アタルどのは風流が分かっておるの。シエンが糞真面目なんや。」
「シエンは一見真面目だが、なかなかやんちゃな一面もあるぞ。女子をあてがえば、風流を解するようになろうよ。」
「せやろか?」隠居は懐疑的だ。
「そうそう、今日、シエンと会ってな、隠居どのに書状を預かって来た。」
俺はシエンからの書状を渡した。
「去んで来い。言うんやないやろな。」そんなことを言いながら書状を開いた隠居は、こめかみに青筋を立ててムッとした。
「わしに命令書やと?調子に乗りおってからに。」
「隠居どの、いかがしたのだ?」
「このわしに向かって、本家へ使者に立てと申して来よった。」隠居が命令書を寄越した。
~~命令書の文面~~
命令書
御父上どの
オミョシ東家本拠のツークに出向き、座主の伯父上に対し、俺の権座主就任を伝える正使となることを命ず。
副使は母上、介添は爺。以上。
オミョシ西家権座主シエン
~~アタル目線~~
「おお、シエンの奴、考えたな。流石に本家への名代なら重臣クラスでは軽い。前の権座主である隠居どのが正使なら本家に対しては最上級の礼ぞ。しかも隠居どのに本家出身の奥方どのを副使として付けるとはな。隠居どの、これは礼を尽くしているように見せ掛けて、分家は本家の風下に立たんと言う謎掛けよな。」
「なんやて。」
「分家の隠居どのが正使、本家出身の奥方どのが副使。これは、分家は本家の風下に立たんと言うことだ。そうでなければ、ふたりを正使にすればよい。」
「せやろか。」
「分家の謎を掛けた正使を分家の重臣にしたら、奥方が副使では角が立つ。正使の適任は隠居どのしかおるまい。」
「うーむ。言われてみればそないな気もするな。」
「見る者が見ればシエンの真の意図は伝わる。しかしそれを問い詰めることはできん。普通に見れば夫たる隠居どのが正使で奥方どのが副使なのはごく自然だからだ。
シエンの奴、やはり切れ者だな。一本気かと思っていたが、こう言う寝技もできるのだな。
俺からも頼むぞ、隠居どの。盟友シエンのために、ひと肌脱いでくれ。」
「うむ。任せとき。」胸を叩く隠居。ちょろい。笑
おい、キョウちゃんズ、何、俯いて笑いを堪えてるんだよ!
「うちはどないしたらええのやろ?」不安気に側室が聞いて来た。
「一緒に来たらええがな。」能天気な隠居。
「せやけど、奥方様の実家やおまへんか。うち、奥方様の不興を買うてしもうたよって…。」
「気にすることあらへんがな。奥に会うたら、わしが適当にかわいがっとくよって、それで機嫌も直るやろ。」こいつ、とうに見放されてると知らないで…。
「側室どの、商都で奥方に直接会って決めればよかろう?行きにくければアーカで隠居どののお帰りを待っててもいいんじゃないか?」俺は当り障りなく締めくくった。
それから隠居の客間を辞してキョウちゃんズと温泉に行く。今日は碧湯だ。頂&秘部マッサージでふたりをもみほぐす。今日のふたりはよく頑張ったから念入りにマッサージしてやった。
途中から、留守居組のホサキ、アキナ、タヅナも碧湯に合流して来て、キョウちゃんズの勧めにより、3人にもご奉仕。そしたら帰って来たサヤ姉、サジ姉も碧湯に入って来て、結局全員にご奉仕したのであった。ちなみにちょっとだけ、のぼせてしまった。苦笑
夕餉では、明日、隠居と側室を送ることを嫁たちに告げた。
明日は朝餉の後、タヅナとアキナに西都に飛んでもらい、西都営業所に預けている北斗号を引き取ってオツの湖港町まで迎えに来てもらう。俺たち本隊は、隠居と側室を護衛して湖船でオツに行く。オツの湖港で北斗号に乗り、西都で1泊。明後日には商都に入る計画だ。
さて、お楽しみの夜だ。今夜はアキナなので、ノーベソの農村で思い付き、ミャーツの港町の宿屋で試してから、俺もアキナもハマっているメガネっ娘プレイで行くのだ。
アキナが商人装備の鑑定の眼鏡を掛けてプレイに臨むと、あるときは理知的に、あるときは地味に、あるときは妖艶に、あるときは幼くなる。
いろいろな眼鏡を使い分けて、七色に変わるアキナには女優の才があると見た。本番は抜きだが、俺はいろいろなアキナを夜遅くまで堪能したのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
設定を更新しました。R4/7/17
更新は月水金の週3日ペースを予定しています。
2作品同時発表です。
「精霊の加護」も、合わせてよろしくお願いします。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
Zu-Y
№91 隠居追放令
商都西本店で避妊具の試作品の装着方法を考案しつつ、試作品にダメ出しをした日から14日が経過し、2周巡って昨夜はまたアキナの輪番だった。
商都西本店に商品開発アドバイザーとして顔を出しているアキナは、昨日も商都西本店に行ったのだが、夜のメガネっ娘アキナに備えて、商都西本店でいくつか眼鏡を買って来ていた。俺との夜用の小道具である。
昨日はそれらを使い分けて、ふたりで大いに盛り上がったのは言うまでもない。
隣ではアキナが気持ちよさそうに寝ているので、俺はベッドで天井を見ながら、年明けからのガハマ滞在期間について振り返った。
睦の月もそろそろ終わるから、ガハマのユノベ副拠へ、オミョシ分家の隠居と側室を湯治名目で連れて来て、実質上の軟禁をしてからちょっこら3週間になる。
もっとも隠居は軟禁されているなどとは気付いておらず、若い側室との混浴三昧に溺れ、連日、朝から晩まで盛っていると言う始末。キョウちゃんズに対する仕打ちで、当初は敵対していた隠居ではあるが、この放蕩ぶりには男としてある種の憧れを感じなくもない今日この頃。笑
隠居に付いて来た家来衆は、側室との混浴に夢中になった隠居から、忘れ去られたかのように、お召しがさっぱり掛からないない中で、シエンから「こっちは忙しいから暇なら帰って来い。」と言われて、ガハマ滞在数日でアーカに帰って行った。もう半月も前のことだ。
隠居はそのことすら知らない。と言うのも、アーカへ帰還の挨拶に来た家来衆を、こともあろうに隠居は、側室との混浴中を理由に追い返してしまったのだ。まあ、俺がそうするように仕向けたのだがな。笑
実のところ、隠居が言ったのは「緊急の用事でなければ取り次ぎ無用。」で、アーカへの帰還の挨拶は緊急の用事ではないと俺が判断した訳だ。笑
まったくお目出度いと言うか、大物と言うか、呆れて物も言えないのではあるが、最近は何と言うか、隠居はそう言う次元を、超越しているようにさえ思えて来たな。
この間、俺たちは交代で隠居の監視をしつつ、わが嫁たちはそれぞれの副拠に交代で鍛錬に行っている。
サヤ姉はトノベ副拠のシリタへ剣の技の鍛錬。
サジ姉はヤクシ副拠のエノウへ医薬の術の鍛錬。
ホサキはタテベ副拠のナワテへ盾の技と槍の技の鍛錬。
キョウちゃんズはオミョシ分家本拠のアーカへ陰の術の鍛錬。
タヅナはキノベ副拠のアベヤへ騎馬の技の鍛錬。
アキナはここガハマのユノベ副拠で弓の技の鍛錬か、山髙屋商都西本店で商いの打ち合わせ。具体的には、セプトで仕入れる交易品の吟味や、西本店店長で社長の従妹の従叔母上から、俺が考案した避妊具の商品開発のアドバイザーとして重用されている。
俺はもちろんここガハマで弓の鍛錬もしたが、アーカで盟友シエンと隠居幽閉の謀議を行い、西都でサンキに現状報告をしたり、ナワテに義兄弟の契りを結んだシルドを訪ねて、シルドの妹シヅキと腹心バクラ夫婦の仲を正常化したり、エノウで元トマツの爺と再会したり、シリタで元トコザの爺と再会したり、商都西本店で避妊具の試作品にダメ出しをしたりして来た。
もう間もなくのはずだが、シエンが隠居の幽閉を依頼するためにオミョシ本家に派遣した使者が戻れば、オミョシ本家の本拠ツークへの隠居の護送を行うことになろう。
キョウちゃんズがちょこちょこアーカに行っているから、使者が戻ればすぐにキョウちゃんズを通してシエンから連絡が来るはずだ。
ホサキからの情報によると、ナワテでは、シルドの妹のシヅキが年下夫でシルドの腹心のバクラを、呼び捨てから「旦那様」と呼ぶようになり、バクラは逆にシヅキのことを、「姫」から名前で呼ぶようになったとか。まぁいい感じじゃね。俺、グッジョブじゃん。
商品開発アドバイザーのアキナは、俺が例の避妊具の試作品にダメ出しをした後、試作品の改良の作業に関わっている。なお、装着方法については、俺の発案が採用されたそうだ。
望まぬ妊娠を避けることができるこの商品は、色街での需要はもちろんのこと、一般家庭や若い恋人たちにも必ず需要があるはずで、商品化されれば山髙屋に莫大な利をもたらすに違いないのだ。
今は嫁たちと本番ができない俺としても、一刻も早く手に入れたい商品なのである。早く完成しねぇかな。え?だったら何でダメ出ししたのかって?そりゃゴムが分厚くて気持ちよくねぇからだよ。
あ…、すまん。下らぬところで余計な力説をしてしまった。流してくれ。
アキナはまだ寝ている。そろそろ朝餉の時間だから起こさないとな。俺は寝ているアキナの頂を攻めて起こした。目覚めたアキナは妙に艶っぽかった。
朝餉では、ガハマに来てから恒例の今日の予定の確認である。
今日は、俺とホサキ、アキナ、タヅナが留守居で、サヤ姉はシリタ、サジ姉はエノウ、キョウちゃんズはアーカに鍛錬に行く。
俺とアキナは、午前中は弓の技の稽古をすることにした。アキナと弓の稽古をしていると、
「アタル兄は、おる?」サキョウの声だ。さてはシエンからお呼びが掛かったか?本家へ行ってた爺が帰って来たな。
「おお、サキョウか?こっちだ。」
「いつも思いますが、アタルはサキョウとウキョウを声でも見掛けでもすぐ見分けますよね?」アキナが不思議そうに聞いて来る。
「え?だってふたりは違うだろ?」
「私たちは見分けがつかないんですよ。」そうなの?
「アタル兄、兄上がな、爺が帰って来たさかい、すぐ来て。言うとるよ。」
「ウキョウ、了解。それでふたりで迎えに来たのか?」
「うん。そやねん。」
「すぐに見付からんかったらふたりで手分けして探そうと思うたんよ。」
「じゃぁ、アキナ、後は頼む。ホサキとタヅナにも伝えといてくれ。」
「承知しました。行ってらっしゃい。」
俺はキョウちゃんズと、流邏石でアーカに飛んだ。
今、俺たちがいるのは、アーカのオミョシ分家館の表座敷で、正面の主の座にシエン、その左右に姑どのと守役上がりの爺だ。
「アタル、急に呼び立ててすまんな。」
「なんの。で?」
「うむ、爺が上手く話をまとめて来てくれよった。」
「お手柄だな。」
「いやいや。奥方様の添状のおかげですわ。」
「そんなことはないですよ。爺、あなたのお手柄です。」
「勿体ないお言葉や。」
「で、シエン、段取りは?」
「うむ。これから母上と爺にガハマまで父上を迎えに出向いてもろて、商都から廻船で東都へ行き、陸路でツークまでや。」
「俺たちも護衛しようか?」
「こちらからも勢を整えるよって、特に護衛はいらんで。」
「そうか。側室はどうする?」
「母上は好きにさせるおつもりのようや。」
「あの側室に私の実家へ来る度胸があればの話ですけどね。尻込みしたら一旦アーカへ引き取ります。妊娠していたらシエンの弟か妹ですから母子ともアーカで面倒を見ます。妊娠していなければ本人の好きにさせます。」
「まぁそうなるか。」
「俺としては弟が欲しいところやな。妹はもうこりごりや。」
「兄上!」「うちらが気にいらんの?」キョウちゃんズが気色ばむ。
「ちゃうがな。お前らはかわいいで。でもな、不憫や思うて目を掛けたらシスコンと陰口を叩かれたんやで。踏んだり蹴ったりやがな。」
「うむ。確かにな。西都ギルドではそう言う扱いだったな。妹思いをシスコンと言われては堪らんな。」
「アタル、分かってくれるか!やっぱりお前はええ奴や。」
「もしシエンがシスコンなら、ふたりを返せと言うはずだからな。シエンはそうは言わずに、俺に妹たちを頼むと言った。シスコンの訳がない。」
「アタルは分かっとるなぁ。陰士をまっとうに評価した見識といい、ほんまに大した奴や。これからもよろしゅう頼むで。」
「願ってもないことだ。こちらこそよろしく頼む。」
「権座主。」横から爺がシエンに催促した。
「おお、そうやった。アタルには、事前に父上に渡りを付けといて欲しいんや。」
シエンが書状を差し出す。
「これは?」
「命令書や。父上に通達してくれるか?」
「引き受けた。命令の内容は聞いてもいいか?」
「構へん。俺の権座主就任を、前の権座主として本家に報告に行け言う内容や。副使は母上、介添に爺や。正使任命と見せ掛けた追放令やな。」
なるほどな。シエンは思い切ったな。
「シエンの覚悟、しっかり承った。」
「おう、あんじょうよろしゅう頼むで。母上と爺をガハマに遣わすよってな。」
「シエン、廻船で東都まで行くのだろ。だったら商都のオミョシ御用宿で合流しようぜ。隠居は俺たちが護衛して送るよ。」
「さよか。それはありがたいな。すまんが頼むで。」
「おう。」
俺はアーカを後にした。キョウちゃんズはアーカに残って鍛錬するかと思ったが、俺について来た。見届けるのだな。
キョウちゃんズとガハマに帰館し、隠居と側室の客間を訪ねたが、案の定、混浴をお楽しみだった。
仕方ないので、世話係に隠居が戻ったら知らせるように伝え、部屋に戻った。結構な時間が経ってから世話係が知らせに来て、隠居の客間に改めて向かった。キョウちゃんズも一緒だ。
「おお、隠居どの。顔色がよいな。」
「「ほんまや。」」キョウちゃんズがハモって相槌を打つ。
「ガハマの湯のおかげや。ホンマに礼を言うで。」
「湯もだが、側室どののおかげでもあろうな。」
「うむ。若いエキスをたんともろうて若返ったわ。」豪快に笑う隠居。娘ふたりを前にしてよく言うよ、まったく。
「隠居どののその豪気なところ、見習いたいものよ。」
「アタルどのは小言を言わんからええなぁ。」
「なんで小言を言うんだ?男としては羨ましい限りではないか。」
「「そうなん?」」キョウちゃんズが聞いて来た。
「アタルどのは風流が分かっておるの。シエンが糞真面目なんや。」
「シエンは一見真面目だが、なかなかやんちゃな一面もあるぞ。女子をあてがえば、風流を解するようになろうよ。」
「せやろか?」隠居は懐疑的だ。
「そうそう、今日、シエンと会ってな、隠居どのに書状を預かって来た。」
俺はシエンからの書状を渡した。
「去んで来い。言うんやないやろな。」そんなことを言いながら書状を開いた隠居は、こめかみに青筋を立ててムッとした。
「わしに命令書やと?調子に乗りおってからに。」
「隠居どの、いかがしたのだ?」
「このわしに向かって、本家へ使者に立てと申して来よった。」隠居が命令書を寄越した。
~~命令書の文面~~
命令書
御父上どの
オミョシ東家本拠のツークに出向き、座主の伯父上に対し、俺の権座主就任を伝える正使となることを命ず。
副使は母上、介添は爺。以上。
オミョシ西家権座主シエン
~~アタル目線~~
「おお、シエンの奴、考えたな。流石に本家への名代なら重臣クラスでは軽い。前の権座主である隠居どのが正使なら本家に対しては最上級の礼ぞ。しかも隠居どのに本家出身の奥方どのを副使として付けるとはな。隠居どの、これは礼を尽くしているように見せ掛けて、分家は本家の風下に立たんと言う謎掛けよな。」
「なんやて。」
「分家の隠居どのが正使、本家出身の奥方どのが副使。これは、分家は本家の風下に立たんと言うことだ。そうでなければ、ふたりを正使にすればよい。」
「せやろか。」
「分家の謎を掛けた正使を分家の重臣にしたら、奥方が副使では角が立つ。正使の適任は隠居どのしかおるまい。」
「うーむ。言われてみればそないな気もするな。」
「見る者が見ればシエンの真の意図は伝わる。しかしそれを問い詰めることはできん。普通に見れば夫たる隠居どのが正使で奥方どのが副使なのはごく自然だからだ。
シエンの奴、やはり切れ者だな。一本気かと思っていたが、こう言う寝技もできるのだな。
俺からも頼むぞ、隠居どの。盟友シエンのために、ひと肌脱いでくれ。」
「うむ。任せとき。」胸を叩く隠居。ちょろい。笑
おい、キョウちゃんズ、何、俯いて笑いを堪えてるんだよ!
「うちはどないしたらええのやろ?」不安気に側室が聞いて来た。
「一緒に来たらええがな。」能天気な隠居。
「せやけど、奥方様の実家やおまへんか。うち、奥方様の不興を買うてしもうたよって…。」
「気にすることあらへんがな。奥に会うたら、わしが適当にかわいがっとくよって、それで機嫌も直るやろ。」こいつ、とうに見放されてると知らないで…。
「側室どの、商都で奥方に直接会って決めればよかろう?行きにくければアーカで隠居どののお帰りを待っててもいいんじゃないか?」俺は当り障りなく締めくくった。
それから隠居の客間を辞してキョウちゃんズと温泉に行く。今日は碧湯だ。頂&秘部マッサージでふたりをもみほぐす。今日のふたりはよく頑張ったから念入りにマッサージしてやった。
途中から、留守居組のホサキ、アキナ、タヅナも碧湯に合流して来て、キョウちゃんズの勧めにより、3人にもご奉仕。そしたら帰って来たサヤ姉、サジ姉も碧湯に入って来て、結局全員にご奉仕したのであった。ちなみにちょっとだけ、のぼせてしまった。苦笑
夕餉では、明日、隠居と側室を送ることを嫁たちに告げた。
明日は朝餉の後、タヅナとアキナに西都に飛んでもらい、西都営業所に預けている北斗号を引き取ってオツの湖港町まで迎えに来てもらう。俺たち本隊は、隠居と側室を護衛して湖船でオツに行く。オツの湖港で北斗号に乗り、西都で1泊。明後日には商都に入る計画だ。
さて、お楽しみの夜だ。今夜はアキナなので、ノーベソの農村で思い付き、ミャーツの港町の宿屋で試してから、俺もアキナもハマっているメガネっ娘プレイで行くのだ。
アキナが商人装備の鑑定の眼鏡を掛けてプレイに臨むと、あるときは理知的に、あるときは地味に、あるときは妖艶に、あるときは幼くなる。
いろいろな眼鏡を使い分けて、七色に変わるアキナには女優の才があると見た。本番は抜きだが、俺はいろいろなアキナを夜遅くまで堪能したのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
設定を更新しました。R4/7/17
更新は月水金の週3日ペースを予定しています。
2作品同時発表です。
「精霊の加護」も、合わせてよろしくお願いします。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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